きっとこうして人は過ぎた季節に記憶を隠す いつか零れた涙集まって陽を浴びて輝くまで

「ちょっと40歳で引退なんて、早すぎるわよぉ!」

「もうだめ、あたし当分アムロスだわ・・・。」

「もうあたしも、来年の9月でオカマ引退する!」

「あんたは死ぬまで一生オカマだよ!」

などと、安室奈美恵さんの引退宣言のニュースに、仲間内ではちょっとした騒ぎとなった。

自分も、彼女と同い年ということもあってか、ちょっとセンチメンタルな気分になっている。

彼女のアルバム『Sweet 19 Blues』を聞くと、今でも自分が19歳だった頃の色々な出来事を思い出す。

それから、落ち葉散る冬空の代々木公園と渋谷の街を、黒いコートを纏って『Baby don't cry』と歌いながら颯爽と歩く彼女が好きだった。

新宿2丁目の小さなダンスイベントスペースで、"安室奈美恵ナイト"をやっていたら、本人がお忍びで来てくれて、街中大騒ぎになったニュースも懐かしい。

「25年も走り続けてきたんだもの。お疲れ様、だよねぇ。」

とオカマ仲間とは、気持ちを落ち着かせようとするも、当分は明菜や聖子やNANNOじゃなくて、奈美恵を聞いて通勤することになりそうだ。

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「今引退できるとしたら、引退したい?」

同業のM子ちゃんから、先のニュースを受けてか、仕事中にそんなメッセージが入った。

「今引退するほど、家計に余裕がございません!」

と返信するも、

ふと改めて考えてみる。

もし宝くじやら玉の輿やら(ないない)に当たって、今すぐ引退できるような経済状態にあったとしても、なんらかの形で社会と繋がっていたいと今は思う。

"今の仕事は辞めるとしても、ボランティアや非営利団体を通じて社会に貢献できたらいいなぁ"

"長年の夢だったフライトアテンダントもいいわね。知り合いも40過ぎてからなったって言ってたし?"

などとあちこちに思考が飛んでいく。

安室さんも子供の頃はフライトアテンダントになるのが夢だったとか!










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