出逢いはスローモーション (6)

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これまでのお話

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出逢いはスローモーション (5)

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「一緒に住もうか!?」

いつも、ノリや勢いで物事を言うN君だが、

今回もその調子で、突然同棲を提案してきたのである。

確かに自分も、老犬わんこも亡くなり、今の家に住んでいると色々と思い出されて辛い気持ちだったので、引っ越しを考えていたところではあったのだが。

N君もN君で、ワシントンDCから引っ越してきて、仮住まいをしていたような状態だったので、そろそろ落ち着きたかったのかもしれない。

そうは言っても、一人の男と屋根一つ下、朝晩顔を合わせて生活するとは、大きな覚悟と決断が必要である。

いつもの友人達に相談すると、

「あんた、サンフランシスコの住宅事情わかってんでしょ。二人で住んだら、家賃が半分で済むじゃないの! 一緒に引っ越すべきよ!」

「でも、あたし根暗だし、独り身が長かったから、一人で静かに本読んだりゲームしたり(エロサイトチェックしたり・・?)して過ごす時間が絶対に必要なのよぉぉ!」

「一緒に住み始めて、お互いの嫌なところが目について、別れるってパターンもあるものねぇ」

「でもさ、あんた仕事忙しいとかいって、家にほとんどいないし、N君も、水球やら水泳やらで年がら年中家にいる人じゃないし、なんとかなるんじゃない?」

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こんなご時世だからなかなかいい物件も出てこないだろうし、

「とりあえずいい物件あるか調べてみて、それから決めよう」

ということになったのだが、

いつも、ノリや勢いで行動するN君だから、

こういう時も、そこらのウェブサイトで適当な物件を見つけ出してきて、ささっと見学の予約をして、あっという間に契約完了となってしまったのである。

自分の優柔不断な態度や発言も悪いのだが、

"こんな勢いで同棲決め込んじゃっていいのかしら・・・。"

と既に心は不安との闘いである。

家の賃貸契約以外にも、

- 家賃支払いのための共同名義の銀行口座を開いたり(結婚してなくても簡単に開けるのね!)

- ダイニングテーブルやソファーを新たに購入したり(好みの相違で喧嘩になることもなかったわ・・・)

- キッチン周りのこまごましたものを揃えたり(たいして料理などしないのだが・・・)

と、ばたばた物事は進んでゆき、

引っ越し当日は、N君自ら巨大なレンタルトラックを借りてきて、

あたしはいつものM男やK枝に荷物を運ぶ手伝いを頼み込んで、

気が付けばあっという間に引っ越し完了、そして同棲の開始となったのである。

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「とりあえず、引っ越し祝いに蕎麦ゆでようか」

半分も片付いていないダイニングで、

新しいダイニングチェアーに腰かけ、

新しいダイニングテーブルで、

二人でざるなしの茹ですぎたざる蕎麦をすすりながら、

「これからも、宜しくお願いします。」

とお互い、頭を下げたのであった。




続く!!















コメント

JapanSFO さんの投稿…
おお~まさかの同棲という展開ですか!?
勢いに乗るっていいことですよ~。
同性経験長い僕からしてみると、いくら恋人同士でも自分のスペース、空間があるのって大事ですよ。一人で本を読んだり、エロサイトチェックすることができる空間がるのって経験上ぜ~ったいいいことです(笑)。
続きが待ち遠しいな~♪
samurai sf さんの投稿…
Japan SFOさん

サンフランシスコの狭い家に住んでいると、なかなか自分だけのスペースをつくるのは難しいです・・・。いつかJapan SFOさんのような、素敵な庭のある家に引っ越したいです。

日本では色々美味しいものを食べあるかれたようで、うらやましいです! やっぱり日本食が一番ですよね~!

さて、今夜もエロサイトこっそり見てから、寝るとしますね!
JapanSFO さんの投稿…
ごめんなさい~
”同性”経験が長いのはその通りなのですが、このコメントでは”同棲”経験というつもりでした。。。
日本は暑すぎましたし食べ過ぎました(笑)