「成長したい!」とアピールしよう、という学校限定ルール | 艶(あで)やかに派手やかに

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「御社ならキャリアを詰める」
「御社の環境なら自分の力が発揮できる」
成長したい人は、こういう発言が好きです。

しかし「成長したい」ことをアピールするのがいいことだ、というのは、学校限定ルールといえます。

成長が目的となる場所は学校です。向上心を持とう、と教わる場所も学校です。
その学校限定ルールを、企業にもってくると、大きな失敗をします。

企業は貢献できる人を求め、良い仕事をする人に良い仕事が回ってくる、という仕組みになっています。
良い人材であれば、向上心はすでに学校で身につけているよね、と企業は考えています。

自分にインプットする場所の学校では、目を輝かせて、自分が成長したい、とアピールする人はいい子いい子されます。
しかし、自分がアウトプットする場所の企業では、それは自己中心と映ります。たとえ、自分が成長した結果、貢献する、と言っていても。
自分の成長だけを考える人は、今の自分にできることとできないことを考えず、とにかく何でもやろうとし、結局はいい結果が出せない。チームワークも乱れる。実際そういう事例はありますし、そうみなされても仕方がないのです。
企業も成長する場所にはなり得ますが、採算を度外視してトライアンドエラーの繰り返しをさせてくれる場所ではありません。
チームで仕事する以上、相手に響くのは自分が成長したいという利己ではなく、チームに貢献したいという利他です。

自分の成長だけを望む人には他にも問題があります。それは、必要のない競争をしようとします。なかなか成長できない、と感じれば、他人を蹴落としてでもいかにして成長するチャンスを得るか、と考えるようになります。
競争心がモチベーションとなって行動する人は、いつのまにかいい結果が残せなくなることが多いです。良い仕事が出来ないので、次の仕事も来ない。

どんな分野でも、一流の人は、他者への貢献を通して成長しているのです。

以上のことから、「成長したい」とばかり言う人は、かえってうざがられるのです。それで成長したいのに成長できないという生きづらさにはまるのです。

学校限定ルールから切り替えれば、こうなります。
「チームの一員として、皆様と共に、お客様の成功へとつなげたいです」

私もそうでしたが、学校限定ルールからの切り替えがうまくいかない人は、企業や家庭以外の第三の場所、「試す場所」を持つと修正しやすくなりますね。