福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

バイオネーターの効果

2016-10-18 | 歯並び、矯正の話

バイオネーターという、マウスピース状で就寝時のみの装着でOKな装置があります。
どういう効果があるかというと、出っ歯系の患者さんで噛み合わせが深いとか下顎が後退している状況の時、成長期、奥歯の生え変わり時期を利用して改善します。







このように前歯が出っ張っている場合、必ずと言っていいほど噛み合わせが深い状況が伴います。
噛み合わせが浅くならないことには、上の前歯を引っ込めることはできません。
現在の永久歯は一番奥歯と上下前歯です。









横の歯が生え変わる時期にバイオネーターを使うことで、下顎が前方に誘導され、上の前歯は内側に移動し、かつ奥歯が伸びだすことで噛み合わせが浅くなります。
この患者さんでは早々に第2大臼歯が出て来たため、バイオネーターが効きすぎています。
バイオネーターは終了し、しばらく良い意味での後戻りを観察します。それで歯並びかみ合わせが安定すれば、全体的矯正は不要で、それで終了。
この患者さんでは、奥歯の捩れや永久歯が出にくい部位もあって全体矯正の予定ですが、その期間は結構短縮されるでしょう。
バイオネーターなどのいわゆる第1期治療は数年単位になりますので、その後の全体矯正も加えると長期戦になります。
長期戦にはしたくないのですが、この患者さんは放置していたら永久歯抜歯の治療になったかと思いますので、効果的と思われる場合、やはり第1期治療は必要だろうと思います。
また、効果的と診断される場合に限って第1期治療は選択すべきと思いますが、生え変わり初期の段階では、その判断が難しい場合もあるのは事実です。





ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

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