被害者・加害者の視点からストーカーのリアルさを描いた作品。
被害者のさくらは何度も松原に別れを告げているのに、松原の方はさくらと結婚する気でいる。
そして、さくらを自分のものにしようと、最悪な行動に出る松原。
松原の異常さ、サイコパスさも怖いのですが、さくらと同じマッサージ師である木崎という女性もかなりのサイコパスだと思いました。
松原とのことを話すさくらに対し、「大げさにするべきではない」とアドバイスするふりをして、さくらを言葉巧みにマインドコントロールしていく木崎。
同性であり、同僚で友人という間柄なので、さくらは警戒心ゼロのまま木崎の言葉に従った所為で最悪の事態が起きてしまいました。
それよりも、ストーカーにせよ性暴力にせよ、被害者に対して「思わせぶりな態度をとったのでは」、「そちらにも落ち度があったのでは」というバッシングが存在する事実に呆然としました。
後味が悪かった結末でしたが、実際に起きている事件で後味の良いものはありませんものね。
SNSが普及する中、ストーカーが自分の妹や友人と偽ってストーカーしている女性の身元をネット上で呼びかけるものも存在すると最近知りました。
ネットの世界は、嘘の情報に溢れているものが多く、その情報が確かなものかどうか見極める目を私たちが持たなければならないし、ストーカーがネット上に潜んでいるといってもいいでしょうね・・色々と、ストーカーについて考えさせられる作品でした。