日本のマラソンはもう勝てない? | スポコン!- Sports Complexー

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東京マラソンはトップが国内レース最高タイムを叩き出し、ケニア勢が上位を独占する圧巻の結果であったが、これは予想の範疇だろう。元世界最高記録を持つ気キプサングを中心に、ケニア勢はレース前から記録更新に自信を覗かせていた。つまりそれだけ記録が出そうなコースレイアウトであったということだが、そんな高速コースにも関わらず8分台が関の山の日本勢。お家芸復活はもはや幻とも思える。

 

この圧倒的な差は人種的な能力の差と思い知らされた感があるが、そうと決めつけるのはまだ早い。一見すると絶望的になるタイム差ではあるが、これはレース展開で言えば先行者の背中が見え無いほど離された状態で、ひたすら追いかけるようなもの。実力差以上のタイム差があると考えた方が良い。

 

瀬古等日本の指導者たちも、日本選手がいきなり世界に追いつけるとは思ってい無いだろう。世界から大きく水を開けられているのだが、今の国内トップ選手がかつて黄金時代を築いていた宗兄弟、瀬古、伊藤国光、中山そして高岡らの全盛時代と比べれて見劣りがする事は事実。迫力に欠け薄味である。

 

今アフリカ勢はその素質に加え、科学的なトレーニングを取り入れることにより、より高次元へと進化している。しかし、往年の名選手たちがいたなら、ただ手をこまねいて表彰台を譲るような真似をしただろうか。タイムだけではなく、今の日本の長距離選手は戦う者としての迫力に欠け、怖さというものを全く感じない。結果は別としても、勝つつもりでレースに臨めないなら一般市民ランナーと大した変わりは無い。