晴れたり曇ったり

夫のステージⅣ 切除不能進行食道癌の闘病記録と旅立ちからの日々

家に帰れなくなる・・

2017年03月21日 | 食道癌と診断されてから11ヶ月目の経緯
気温は高くなっているのですが風が強くてなかなか温かいと感じられない札幌です。

その後の旦那の様子は、せん妄状態の時と普通に戻る時が1日の中でも数時間置きにあり
土日祭日と3日間競馬があるので土曜日から電話で馬券を買おうと
携帯電話をいじり続けていましたが、せん妄状態の為、掛けられず間違い電話ばかりするので
電話を隠しておくことにすると諦めたのか昨日は、競馬は止めたと言いTVも見ないで寝ていました。

今日は私が居る時間の間、せん妄状態になることもなく
昼食も夕食も少量ですがパンやトマト、梨などを食べて、家に帰りたいという話以外は、機嫌良く過ごしていました。

今日の夕方病院へ戻ると、私の居ない時間にK先生が回診に来られたようで旦那は、K先生にいつまで入院しているのか。
このままベットに寝たままだと本当に歩くこともできなくなってしまうというようなことを言い
K先生の言うことは、今まで何でも聞いてきたけど今回は、考え方が違うから逆らったと私に話してくれました。

丁度、血圧などを測りに来た看護師さんも旦那の話を聞いていて
「もう少し体力つかないとお家に帰るのは厳しいんじゃないのかな~」と言ってくださり
旦那になんと答えていいのか戸惑う私は助かった。

旦那は「このままだと入院したまま・・もう家にも帰れなくなる・・・頑張ってきたのに・・」と涙声になり・・泣き出した。
私は旦那のすぐ目の前に顔を近づけ、両手で頬をさすりながら
「頑張ってきたよね・・いっぱい頑張ったよね・・母さんはちゃんとわかってるよ」
「ごめんね・・今のまんまで家に帰っても母さん一人じゃ父さんを支えてトイレも行かせられないからさ・・」
「母さん一人じゃ何かあっても病院みたいにできないんだよ・・わかるよね・・」と言いながら私も泣いた。

すると旦那は、私の顔に手を伸ばして私の涙を拭こうとする。
私が泣いたのを見て、泣かせてしまったと思ったのか旦那は、泣くのを止めた。
そして家に帰りたいという話もしなくなった。

できることなら旦那の望みを叶えてあげたい・・
でも今は、数秒間立っていることがやっとの状態で家に帰ってもベットに寝たきりになるのが目に見えてる。
寝たきりの旦那を寝る態勢ひとつ変えるにも身体を起こしてやるにも腰痛持ちの私には、厳しい。

ごめんね・・ごめんね・・
看護すらロクに出来ない嫁で・・ほんとうにごめんね・・
たったひとつの望みを・・家に帰りたいという望みすら叶えてあげられない・・
ダメな母さんだよね・・




3 コメント

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Unknown (一華)
2017-03-22 11:52:37
辛いですね、家に帰りたいのにね、どうしてあげる事も出来ないジレンマ。
でも、蘭様は良くお世話されていると思います。
前回言ったように、どこまでが充分なのかの、ボーダー等なく、蘭様の仰る様に後悔が残るのかも知れない。
こんなにした、との自分の線引きかも知れない。
望みって、いつまでたっても叶えられないから、だから人は希望を持つのでしょうか。
ご主人様の家に帰りたいとの思いは、明日に繋ぐ希望ですね。

いつも返信下さいますが、ほんとにお気遣いなく。
少しでもご自分の時間を持たれて下さいm(__)m

東京は桜が咲いたとか。
もう少しで福井も、そして札幌にも、満開の桜、お二人で見れます様にと願っていますm(__)m
お気持ち察します (yuu.sho2049)
2017-03-22 15:36:07
蘭さま

東京は、桜の開花と。
でも、北風が強くまだかも?と思う今日です。

本当にお辛いですよね。

何とかして、ご主人さまの願いをかなえてあげたい。
どうにもならない、ご主人さまの蘭さまを思うお気持ち。
なんで、どうして、助けてと思ってしまいます。

ご主人さま、お食事もできて、蘭さまを気遣うお気持ち、まだまだお元気です。

主人は、もう何もなくなりました。
家にいますが、ベットで寝たきり。
人の手をかりずにできる事は、少しの会話だけ

私の正直な気持ち。
家での介護は、正直辛い。苦しい。
私、毎日逃げ出したいです。
一人ぼっちです。

辛い主人を見て、逃げ出したいと思う自分にあきれ、許されないと思い、でもでも、泣いています。

蘭さま、お気持ちわかりますが、ご無理はしないでください。
私、本当にそう思っています。

お互いの気持ちを大事に大事にされて、穏やかに過ごされる事、切に切に願います。
yuu.sho2049さんへ (蘭)
2017-03-23 00:43:52
一人で頑張っているんだね。
逃げ出したくても逃げ出す場所が無い、八方塞りだものね。

私も家で呼吸困難状態や微熱が続き、苦しそうな旦那を見ているのは辛かった。
そして目を離せない、家から出かけるのもままならない。
買い物も買う物決めておき、ダッシュで行って来るとか、もう気持ちが安らぐ時間も無く
正直、緊急入院となった時は、ホッとしました。

毎日バスで病院への道のりは遠いけど面会時間過ぎれば帰って
あとは、看護師さんに「帰ります~よろしくお願いします」と告げる。
24時間看護だったのが7・8時間の看護で済むだけ気持ちは、随分と違いました。

お家で看護を続けているyuu.sho2049さんは、どれほど大変な思いをしていることだろうと
辛く苦しい気持ちが痛いほど伝わってきます。

今回、上手くいけば外出が出来るかもしれないというところまで話が進み
最後の外出、最後の我が家になるかもしれませんが何とか頑張って連れてきたいと思います。

なのできっと・・きっと・・
辛く苦しい涙を流したあとには、良いことも起こると希望を捨てずに大切な家族を支えていきましょうね。

あともうひと頑張り!
肝っ玉母さんのようにドーンと構えて、矢でも鉄砲でも持ってこいやー!と言ってやるぐらい
一緒に強くなりましょう!
私もyuu.sho2049さんに負けないように頑張ってみますね。

いつでも苦しくなったらコメ下さい。
一緒に苦しみを語ることで少しでも気持ちが安らぐよう願います。

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