あははー!
相変わらずのカメです。
良かったら読んで~。
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『Sugar 』の謎を抱えたまま、
10月、アルバムが発売されて、11月、ライブが始まった。
年末に向けてのみっちりなスケジュールにも、もう突入してる。
今日が何日で、明日が何曜日かもわからなくなる。
確かなことは、今年ももうすぐ終わりだということだけだ。
お! ということは…
「リーダー、誕生日おめでとう!また来週ねー、バイバーイ」
相葉ちゃんありがと。
「リーダー、おめでとう。あ、それから、あした振り付け見直しするから、早めにリハ室来て」
松潤…。さんきゅ…。
「智くーん、こないだ欲しいって言ってた掃除機、誕プレに買ったからね。ついでにみんなの分も買っといた。あとでマネに渡しとくね」
翔くん、いつもどうもね。
そう、今日はおれの誕生日。
めちゃくちゃ忙しい時期だけど、今夜だけは空けてもらってる。
日頃頑張ってんだからさ、年に一度の今日だけは特別ってことで。
「大野さん、またあとでね」
おお、にの!
あ、あとでな…
今日はまた一段と…
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「欲しいモノ決まった?」
半月くらい前、にのに聞かれて、
「別に、これといって無ぇなぁ」
マジで思いつかなくてそう答えたら、
「絶対そう言うと思った。じゃぁさ…」
にのが悪戯っぽい目ぇして、おれの顔を覗きこんだ。
「あなたが必ず喜ぶ『イイモノ』あげるから、お返しにオレにもなんかちょうだいよ」
「えっ? 『イイモノ』?」
『イイモノ』って単語にそそられて、ソコちょっと違くね?ってことに気付かないおれ。
「ふふ、大野さんが絶対喜ぶモノだよ?」
なんだよぉぉーー??
物欲は無くても、あっちの欲はまだまだ真っ盛りの大野智、37歳なりたて。
そのおれが喜ぶモノつったらさ…
妄想しつつ、あほヅラ晒してたら、
「で、なにくれる?」
だと。
??なんで、おれが??
おかしくね??
「えー、『イイモノ』欲しくないの?」
「いや、そりゃ欲しいけど…」
「なら、ちょうだい。ね?」
出た。
必殺上目遣い。
あ、”Upturned eyes”か + 小首傾けたポーズ付き = 最強の組み合わせ
……ちょっと納得いかないけど、ま、いっか。
『イイモノ』くれるって言うし。
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というワケで、今夜、にのが『イイモノ』持っておれんちに来る。
おれも、プレゼント必死こいて考えた。
にのも欲とかあんまないくせして、ちっとやそっとのモノじゃ喜ばねぇだろうから、
えええ~! っていうようなやつ。
なんで自分の誕生日にプレゼント?って思ったけど、これ渡した時のにのの顔想像してたら、いつの間にかそっちのがグンと楽しみになってきて、久々、指折り数えて誕生日を待った。
うん、多分、小学生以来。
そして今夜、5人仕事が8時に解散になって、
…あとでね
すれ違いざまコッソリ囁かれて、それだけで、もぉ、全身がウズウズ。
アイツの声やら吐息やらには媚薬的なものが入ってんじゃねーかって思う。
じゃなきゃ、ほんのワンフレーズでこんなに全身が震えるワケがない。
…もしかして、術か? アヤツ、いつの間に…。
なーんて、ふふ、浮かれてんな。おれ。
だってしょーがない。
誕生日だし、二人で逢えるし…。
…それにしても『イイモノ』って…
1時間後、いつものくたびれたパーカー姿でにのがやってきた。
「こんばんは。四十路おじさん」
「まだ三十路だわ」
「ふふ、37つったらもう立派なアラフォーだよ?」
前を歩く華奢な背中はいつもの減らず口。
それにしても、テーブルにゴトンと置いたコンビニ袋以外なんも持ってねぇけど?
「なぁ、なんくれんの?」
ウシロから手ぇ伸ばして引き寄せて、フードの中、風呂上がりの匂い立つようなうなじに鼻先くっつけたら、
「あとのお楽しみ」
なんて、スルリと逃げて、代わりに冷たいビール缶、顔面に押し付けられた。
おあずけか…?
コンビニのちょっとしたつまみを適当な皿に移して適当にテーブルに置いて、ソファーを背に適当に並んで座る。
「誕生日、おめでとうございます」
「ありがと」
くっ付けてない方のおれの右手とにのの左手で、コツンと缶ビールで乾杯。
「あー! うめぇ!」
「うまいね」
隣で白い喉を反らせて、にのがふーっと甘い息こぼす。
んふ、そっちのが美味そうだけどな。
「でもいいんですか? オレなんかと二人、こんな地味なお誕生日会で」
と、にのが指で摘まんだ枝豆を、ヘラヘラおれの締まりのない口ン中に一粒放り込む。
「だいぶぜーたくだぜ? アカデミー賞俳優でトップアイドルの二宮和也を独り占めできんだから」
「ふふ、相変わらず無欲な人だね」
同じサヤに納まってたもう一個をモグモグしながら、呆れたように笑う。
うん、やっぱなんもいらねぇな。
冷えたビールと、ちょっとしたつまみ。
んで、隣で笑ってる、ホカホカ風呂上がりのにの。
最高じゃん。
…早くくれよ。
長くなったので分割しました。
しつこくてごめん