今日も予報に反して好天だったブリュッセル。そして、週間予報も一斉に晴れマーク(曇り混じりですが…)に変わって、週末も期待が持てそう?かな?

さて、昨日ですが、午後になってウチのインターネット(+ケーブルTV+固定電話のパッケージ)がダウン(Numericable→近日中にSFRにサービス譲渡されるらしい)。今までも何度もあるけど、この一ヶ月で3回目ですぜっ!そんな時は天気も良かったんで街をぶらついちゃえば良かったんですが、前日にタンゴも含めて3万歩を記録したら、ふくらはぎがちょっとした筋肉痛になってしまって。それと、ネットでいろいろ調べたいことがあったので、MacBook Air 持ってカフェに向かうことにしました。
 
ウチの目の前にも人気のエスプレッソバーがあるんですが、ちょっと手狭なのと、一人だと窓際のカウンターテーブル&ストゥールになるので、個人的にはイマイチ居心地が…。一人掛けにはいいところが公園を突っ切った先に一軒あるものの、昨日はもう一回同じ方角に出掛ける用事があったんでパス。で、行ったのがウチから5分は掛からない昨年夏にオープンしたカフェ(ここもエスプレッソバーと言ってますね)。
 
プロバイダの話では、ウチの界隈全体の不具合というので、このカフェはどうかな?と思ったけど、ちゃんとWiFi(ここはProximusで、オープン以来全く問題ないらしい)もサクサク。カフェの話は、また近日中に行くことになったので、今回は割愛しますね。
 
で、夜の用事というのがタイトルにある、新潟県人会。ブリュッセル市内にある日本食レストラン、ひのでや Hinodeya さんのご主人が、新潟出身ということで、前からやりましょうとはずっと言われてて、ちょうど2年前に一度招集掛かって参加してたんですけどね。その時はここのご主人、樋口さんの他に、僕含めて4人が参加。そして、今回は事前に10人前後は来る予定ですよ、と聞いていましたが…。会費制でドリンクは最低限用意はしているけど、好きなもの持ち込みOKというので、家での消費が進まないクラフトビールの中から和食に合いそうなものをセレクトし、ここぞとばかりに用意しました。
 


お店の近くで、同じくベルギー生活10年以上のIさんの姿を見掛けて声を掛けたら、ちょっと早く着いてしまって時間を潰してたと言ってたけれど、集合時間の19時に到着しても店内は暗くて…。入口のドアに手を掛けたらちゃんと開くじゃないですか。聞けば水曜は定休日で、樋口さんも今回はゆっくり参加ということだったのでした。
 
徐々に集まり出して、仕事の都合や体調不良で来れなかった方がいらして、最終的には計8名の参加。まぁ、前回より人数増えたんでいいんじゃないでしょうか。席について、樋口さんから自己紹介が始まります。樋口さん含め最初の3名が十日町(とおかまち)市のご出身、その後新潟市2名、上越市、長岡市、そして僕が燕(つばめ)市で1名ずつ。新潟のすべての地方(上越、中越、下越)が揃いましたが、前回は、村上出身(山形県に接している市)の方がいらしたように記憶しているのですが、その人が参加だったらよりバランスが取れていたような…。
 
樋口さんとお店を手伝っていらっしゃる女性、そしてIAさんと僕の4名がベルギー生活が長い組(仮に永住組としておきましょう)。他の4名が数ヶ月から3年弱といった構成。

何といっても驚いたのが、最長老の新潟市出身のご婦人。自己紹介の中でご本人自ら明かした年齢が何と88歳!(別に僕らのほうから伺ったわけではありませんからね)まず、とても米寿を迎えたようには全く見えない若々しいお姿。今日は娘さんと一緒に参加予定だったらしいのですが、娘さんが体調不良で欠席となって。その娘さんのベルギー人の旦那さんが車で送ってきていました。
 
このご婦人、娘さんがこちらで生活しているので、数ヶ月単位で日本から遊びにいらしているのかな?などと僕は勝手に想像していたのですが…。自己紹介の中で詳しくベルギーにいらっしゃることとなった経緯もお話くださったんですが、結論としては娘さん夫婦と一緒にお住まいでもう一年ほど経つんだそうです。ご主人に先立たれて独り暮らしをされていたようですが、定期的に娘さんのところに訪れている内に、ベルギー人の娘婿さんやそのご家族とも親しくなって、娘婿さんが一緒に住みましょうと言ってくれたのだとか。
 
兄弟、姉妹の違いはありますが、子供の構成(僕には一人弟がいますが、結婚して県外で離れて暮らしています)が同じで、母親が一人暮らしという似たような境遇ということもあって、ご婦人の話がかなり身近に感じられた僕です。空港の近くにお住まいで、車で買い物に行きたくて中古車を探している、とも仰っていましたが、他の全員から「やめたほうが…」と。日本でも乗っていらっしゃったからとは言いますが、ハンドルも違えば、交通ルールも全く一緒という訳ではないですしね。

そして、ご婦人「新潟県人会というので、もっと大勢いらっしゃるのかと思いましたわ」とも。日本の総人口が約1億2700万、新潟の県民人口が約240万なので、新潟は日本の2%弱という位置付け。ブリュッセルの在留邦人が約3000人と言いますから、その比率に当てはめれば計算上60人弱居てもおかしくはないのかもしれませんけどね。やっぱり首都圏、関西圏、そしてブリュッセルは何といってもTOYOTAや関連企業のある愛知県出身の人口が多いので(一説には東京出身者より愛知出身者のほうが多いとも…)、それ以外はマイナーな存在になってしまいます。まぁ、多分もうちょっとは居るとは思うんですけど、そんなに県人会があることもアナウンスしてませんしね…。それにそもそも海外に出る県民は他の県に比べると少ない気もします。樋口さん曰く、昔はいっぱいいて、ちょっと声を掛ければ20人くらい集まったものだけど…って。「それいつ頃の話ですか?」と聞き直すと25年くらい前くらいって…。話が古すぎる…。


刺身の乗ったマリネ風サラダ

方言の話やらから始まり(十日町の三人はすごく符合してましたねぇ)、雪の深さの話、修学旅行先など、アットランダムに話が進んでいきます。そして、スキー授業の話。僕も東京に出た時に必ずといっていいほど言われたのが「スキーができていいねぇ〜!」の一言。ですがね、新潟人が全員スキーする訳じゃないんですよ。しかも、僕の燕市の学校では小中学校とも無かったし、高校もまた別の町の高校に通ってましたが、そこでも無し。新潟市内の学校に行ってたIAさんはあったというので、どうして?でしたけど…。新潟市は県内でも一番雪の降らないところなのでね。よく県外の人で上越新幹線の奥に行くほど、つまり、越後湯沢より先に行ったほうが更に雪深いと思っている人がいますが、新潟に近づくほど平野になっていって海にも近くなるので、積雪量は比例して少なくなるのです。


メインの味噌鍋。もうだいぶ最後のほうで気づいてこんなショットに

そして、新潟は横に長く、山形寄りと富山寄りの端から端までで330kmもあって、その距離は東京から名古屋、また福岡から鹿児島に相当するのです。故に、お互いのことをあまり知らない県人の面々。行ったことがないから仕方ないですよね。僕の燕市が県央(県の中央という意味)地域と呼ばれて、新潟市、長岡市のちょうど中間にも位置しているので、この県内2都市はそこそこは知っていますがね。IAさんも里帰りした際に、ウチのほうまで来て包丁買ったりするって言ってますけど。そして、新潟市から東京もこれまた同じ距離で、新幹線が通っているので、所要時間にすると東京が県内の遠方より近くなるっていう。よって、僕も含めて昨日の参加者の多くが高校卒業後には東京に出ていったというパターンでした。僕は関西の大学にも興味があったんですが、結局東京でしたね。上越市出身の方は県都である新潟市に行ったことがないとも…。長野市のほうが断然近いってことでして。ちなみに、この上越出身の方がお持ちになった地元高田の岩の原ワイン「深雪花(みゆきばな)」。豪雪地帯らしいネーミングです。1890年(明治23年)創業の 岩の原葡萄園 という歴史あるワイナリーですが、僕も含め他のメンバーは皆存在すら知りませんでした…。ウチのあたりでワイナリーだと、僕が高校に通ってた町(今は新潟市に併合)の カーブドッチ ですからね。ミディアムボディの赤ワイン、なかなかに美味しかったです!
 
 
新潟が何地方に入るか?という話題に移ります。北陸(石川、富山、福井)では絶対ないし、東北6県とも違う。関東甲信越がしっくり来るという、関東各県の人々には大いに疑問なこの帰属問題。だって、新潟だけ山脈を隔ててますからね。道州制が導入されたら、どこに組み込まれても辺境の地となりそうな新潟。その辺を聞いたら、新潟は単独で独立州でいいんじゃないの?っていう結論に…(あはは)。
 
このブランシュ、初めてだったけど結構イケた!
 
新潟のプロダクトをこちらヨーロッパで展開するというような話になって、良いものは創っているけど、視野が世界に向いていないという指摘も。僕の出身の燕はお隣の三条と組んで「燕三条」ブランドとして展開していますけどね。新潟県全体でも企業が集まって「百年物語」というコンセプトでフランクフルトの見本市で出展しているのを見に行ったこともありました。着実に成果を出しているとお聞きしていますので、この先も頑張っていただきたく、その上で何かお手伝いが出来ることがあれば…、などとも話しましたね。
 
程度の差こそあれ、言われればどことなく新潟っぽい参加者の面々。どことなく控えめでおっとりした雰囲気が漂っています。
 
まぁ、他にも様々なトピックスが出てあっという間に時間は過ぎ去りましたが、郷土愛に溢れるメンバーとの楽しいひとときでした。共通するのは「ふるさとは遠きにありて思ふもの」でしょうか?
 
お近くでご自身が、お友達が、ご家族が新潟出身の方、また新潟に住んだことあるなどの所縁のある方、はたまた新潟に行ったことあって好き!とかいうレベルの方までいらっしゃいましたら、僕のほうでもひのでやの樋口さんまでご連絡を!次回はいつになるか分かりませんが、また人数が集まるようなら半年後あたりを目指して開催したいなぁ、などとも思っています。

Hinodeya
Rue du Trône 71, 1050 Ixelles, BELGIUM
+32 2 502 52 05