先週末出掛けたフェーレの町でお昼をとったレストラン。オランダに来たらいつも簡素な食事になることが多いのですが、どうもYvesがちゃんと食べたいようだったし、いろいろ探し回ったら僕のほうも軽食で終わらせるのも味気なく感じられてきたので、ここの3コースメニューが二人とも目に止まって、お互い顔を見合わせて「ここにしよっか!」となったのでした。

 

前回フェーレに来た時に、このレストランの上階でお茶したことがあって、レトロな雰囲気が気に入ってたこともあって、リピートリストに載っていたのでした。

 

この建物は14世紀に建設された要塞を復元して、現在はオーベルジュとして営業しています。「カンプヴェールス塔」(当時は古代ローマのグレートブリテン島に渡るための野営地キャンプに因んだ名前がついていた)と名付けられたこの建物の名前をそっくり受け継いでいるのです。

 

そろそろ一時半になろうという頃に入店したのですが、中年のカップル(僕らも同じでしたね…)が2組が大きな窓際の席を陣取っていました。

 

大きな暖炉がかなりの存在感を発揮

 

幸運にも3つ目の窓席が空いていたので、迷わずそちらを所望。窓から見える景色も湖が目の前でいいんですよ。歴史ある建造物ということだけでも価値がありますが、ここの魅力は何といってもこの窓からの景色じゃないかなぁ、と。

 

 

ちなみに外からの建物の全容はこんな感じ。右手の塔のかたちをしているのがレストラン(中ほどの大窓)とカフェ(屋根のふもとの小窓部分)。

 

 

3コースのビブグルマンメニューにすることは決まっていたのですが、それぞれチョイスできるので、もう一度メニューを眺めましたが、結果二人とも同じメニューに。ちなみにビブグルマンとは、ミシュランガイドで各地の相場よりちょっとお得で(オランダ2017年版では€37以下が基準。東京や京都・大阪では5,000円以下の設定)良質なコースや単品料理などの食事が楽しめる、コストパフォーマンスの高いレストラン。 

 

 

もともともっとカジュアルなところに行こうと思っていたこともあり、服装もジーンズにスニーカーでしたが、昼間だからなのか場所柄なのかそんなに浮くこともなく。よって、ドリンクもビールにしました。僕はゼーランド地方の地ビールの Halve Maan - Zeeuws Witte 5% を。Yvesはベルギーのトラピストビール、ウェストマールをオーダー。

 

 

この白ビール、なかなか美味しいです。

 

 

アミューズブーシュ3種が運ばれてきました。

 

 

そのうち、鹿肉のパテにマヨネーズ和え(かな?)の刻みセロリと、

 

 

パルメザンチーズのムースがとっても美味!

 

 

ムースはバターナイフで食します。

 

 

そして、Soupe de Poisson 魚のスープが運ばれてきますが、白身魚と野菜の入った皿が運ばれ、

 

 

その後で、スープが注がれます。なるほど、このほうが素材が煮詰まることなく、本来の味が楽しめるってことですかね。

 

 

実際、魚やネギの味がビビッドでしたが、そこにコリアンダーの香りが。訊けば、葉っぱではなく少量のパウダーが入っているとか。バランスのいいお味でした。

 

 

お次はメインプレート。魚です。クロッシュ Cloche (フランス語で「釣り鐘」という意味)という銀の蓋に覆われて運ばれてきました。久々に見たなぁ。

 

 

前に立ち寄った町レストランメニューでカレイ schol 蘭語(仏: plie, 英: plaice, 独: Scholle)の名前を見つけていて、今日は絶対それ!と決め込んでいたのですが、ここでは、同じカレイ科の bot 蘭語(仏: flet, 英: flounder, 独: Flunder)があったので、楽しみにしていました。

 

Veerse Meer Bot, risotto, garnalensaus en wilde spinazie(蘭)
Flet du Lac de Veere, risotto, sauce aux crevettes et épinards sauvages(仏)

フェール湖のカレイにリゾット、海老ソース、野生のほうれん草添え。

 

 

魚は骨を取ったフィレのムニエルですね。ドイツに住んでいた時には、ボーデン湖などで獲れるカレイ料理を好んで良く食べていましたが、ベルギーに来てからはなかなかお目にかかれないので、嬉しかったです(オランダででだけど…)。ドイツではもっぱらフライにしたものを食した記憶が残っているので、ムニエルで食べるのも新鮮な感覚。

 

 

野生のほうれん草もしっかり歯の食感が感じられて味も濃く、乗っていたベビーキャロットも程よく噛み応えがあって、しかも甘く。なかなか色んな味を楽しめて満足でした。海老ソースはあっさりして、それほど海老のエキスは感じられませんでしたが。

 

 

メインを食べ終えた頃に、窓の外は霧もだいぶ晴れてきて明るくなってきました。

 

 

デザートは、プレート皿の上に大型のデザートボウルが乗って運ばれてきました。

 

Brownie, sinaasappel-creme, gekarameliseerde hazelnoten en Perensorbet (蘭)

Brownie, cremeux d’oranges, noisettes caramelisées et sorbet de poire(仏)

ブラウニー、オレンジのクレムー、くるみのカラメリゼ、洋梨のソルベ

 

 

ブラウニーは単体でもオレンジクレムー(ソース)をたっぷり絡めてもグー。洋梨ソルベも上品な味わいでした。ブラッドオレンジの実も乗っていて、ソルベと同様さっぱりさせてくれます。

 

 

いつもなら二人揃ってダブルエスプレッソですが、僕は最近お茶のほうに好みが傾斜していて、しかもその場合の定番の一つフレッシュミントティーという選択もあったのですが、この日は珍しくヴェルヴェーヌ verveine をチョイス。日本ではレモンバーベナ(和名: 香水木、こうすいぼく)と英語名でも知られているようですね。
 

 

乾燥させたハーブの葉をティーストレーナーに入れて待っていると、レモンのような香りが立ってきて、デザートで甘々な口の中がスッキリ。

 

 

日本滞在時を除くと、久々にこうしたコースメニューをいただいた僕ら。きびきびした仕事ぶりながらとてもフレンドリーなウェイターさんのサービスも含め、BIBグルマンの評価どおりとても満足致しました。

 

梁屋根から吊るされたフェルメールの絵の中に出てくるようなシャンデリアや、奥の壁には海神ポセイドンの持つ三又槍(トリアイナ)にも見える頭部を持つ掛け時計。全体的に博物館のような空間ですが、シャイニーなパープルの椅子が全体を古臭くならないように絶妙なアクセント。

 

 

ちなみに、レストラン階から狭い螺旋状の木の階段を上っていくと、

 

 

こちらは赤が基調のカフェとなっています。

 


フェーレを訪れたら是非立ち寄ってもらいたい僕らのおすすめスポットです。

 

De Campveerse Toren

Kaai 2, 4351 AA Veere, The Netherlands

http://www.campveersetoren.nl/

 

 


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