病気と生活

乳がんという病気を理解してほしいような、ほしくないような

2017/01/24

「乳がん」という病気を知ってもらいたいような知ってもらいたくないような。そんな複雑な心境が私にはあります。今日はそんな胸の内をまとめてみました。

スポンサーリンク

知ってもらいたい1番の理由

早期発見の生存率がダントツに高い癌で、なおかつ自分で発見できるチャンスがある癌です。思いついて自己で触って何かないか触診をしてもらいたい。
気づいてほしいと願う姿
マンモグラフィーはすぐに申し込めます。癌を発見しても、治療をしながらの生活がハッピーに出来るお手本、仲間を沢山見つける事ができます。症状のない早期の乳癌を早く見つけてほしい。だから「乳がん」を知ってもらいたい。1番にそう思います。

命にかかわらないと思われる

ここから先は、乳がんサバイバーから周囲の人に対する思いです。臓器が関係ない、手術で取ったら終わりだと思われて、乳癌の事をあまり知らない人からの何気ない言葉で傷つく事もあります。「乳房を失った、または形が変ったという容姿の事のみ」でメソメソしていると思われることがあります。

ですがここ何年かは有名人がブログで闘病の様子をブログで発信することによって、臓器が関係ない、命に別条がないと思われることは少なくなりました。

知ってもらったら、今度就業問題が…

癌の種類によって、3年間再発がなければ「完治」とされる癌もあります。ですが、乳癌は10年を一つの目安として、それ以降もわずかながら再発の可能性はずっとあるのだと医師に言われました。

もし、病気休職をしたのち職場復帰しても、気持ちよく、私は癌が完治しましたと言わせてくれません。また再発して仕事を休職されるのかと思われているような気がします。それは本当にその可能性がある事ですし、会社にとっても気に留める必要はあるでしょう。

癌を公表すると、退職を勧められる場合はこういった経緯であると思うのですが、海外出張で飛び回る人のトラブル率もそう変わりないのではないでしょうか。比べるものさしが変な気がしますが^^;なんだかそう思います。

(私が思う癌を公表して仕事を続ける方法の模索は、別記事:会社で病気を公表するのは不利なのかに記載しています。)

乳がんは早期発見でも治療期間が長い事があります

乳がんは早期発見であっても、ホルモン剤を何年も使うことがあります。おもに更年期障害のようなの副作用があると思いますが、これが本当の「更年期障害」の方だと、「よくある事」と周囲は思うかもしれません。(もちろん、本当の更年期障害も休職をしなければならないほどの具合の方もおられますので、軽んじているわけではありません。)

更年期障害の治療で1月に一回通院する為に会社を休む人と、癌の術後療法で1月1回会社を休む場合の人との違いですが、後者の場合は「癌だから」と自分も周囲も重く受け止める傾向があります。仕事を続けさせてもらいたい場合は重く受け止められたくないものです。

男性に、反応に困られるときがある

子宮がんもそうですが、部位的に聞いてはいけない話のような、なんとも反応に困る男性がおられます。困られるとお互い困ります。前立腺がんという言葉を女性が発するのはそこまで意識はしないのですが。

TVも現実も見てほしい

これは病気全般においてのことです。TV番組のドキュメンタリーは、過酷で「頑張っている」場面を取り上げます。過酷であればあるほど視聴率がいいからです。TVに出るくらいだから、あれだけ頑張れるのは特別な事なのだと思ってしまいがちです。TV放送によって、病気そのものについては多くの年齢層に知ってもらうことができます。

一方、TVを見て「大変そうだけど、あの人はTVに出てた人みたいに仕事が続けられるのか?」と周りにそうよぎられてしまうのでは?そんな思いもあります。

たまに、「私の周りであの芸能人実は癌だったんだって?知らなかったよね、TV出れてたよね?」そんな会話になったなら。

「私たちの周りにも、言わないだけで、仕事と治療と両立して治療が終わって普通にしてる人もわりといるものですよ^^」

と言います。まあ、その「治療が終わって普通にしてる人」というのは私の事なのですが。

同じ状況下の方々の実際の生活やブログでの様子も、案外「普通」で「ナチュラル」なのがわかります。「演出」というベール取り除くと、何か一つくらい悩みをもった、みんな同じ「人間」なのなのです。


以上、私が思う「理解してほしいような、ほしくないような」思いをまとめてみました。お読みくださりありがとうございまいした。m(__)m

                      

-病気と生活