秋元康氏は寿司職人のようなもの | 超絶メタアナリシス

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☆☆☆ 都心(台東区)在住です ☆☆☆

おととい,昨日と、秋元康氏が語ったことについて書きましたが、まとめて簡単に言うと、彼の本質は「寿司職人」のようなものだと私は思います...  

  

つまり、すべてが彼の作り物じゃないわけだ...

  

ネタと道具があってこそ、仕事ができるわけで...

  

しかし、普通の寿司職人ではなく、”超優秀な寿司職人”なので、そこが誤解のもとになっているんじゃないかと思われます...

  

なんでもできるんじゃないか???

すべての黒幕なんじゃないか???

って... 

  

しかし、そうじゃない... 

  

よいネタが無いとさすがの寿司職人もお手上げなように、いいメンバーがいた場合に限り、いいアイドルグループが出来上がる...

  

また、良い包丁,良いまな板,良い弟子などといった、寿司を握るためのよい環境もまた必要...

  

こういった寿司職人にとっての道具や弟子というものは、アイドルグループでいえば、良きスタッフというところでしょうか。

  

要するに、良き寿司職人というものは、いいネタ,いい道具がそろって、始めていい仕事ができる...

  

同様に、秋元康という人間は、いいメンバー,いいスタッフがそろったとき、いい仕事をする...

  

そんな感じ...

  

  
それともうひとつ... 

  

彼はプロデューサーというよりは、放送作家です...

  

放送作家という側面に光を当ててみると、秋元康氏のやることがよく見えてくるように思います。

  

面白いことや炎上ネタを好み、アイドルについては個性が有って自分というものを出す子を重視するのも、放送作家としての彼の原点がうづくからでしょう。

  

いい台本を作りたい、そして、いい番組を作りたい...

  

そういう想いが秋元康氏の頭の中の芯にあるはず...

   

  
以上のことから言えることは... 

  

今のAKBに対して彼があまり有効な演出ができないのも、今のAKBにはいいネタが少ないから...

  

逆に、今の欅坂46に対して彼が熱意を持って仕事をしているのは、今の欅坂46には、いいネタ(=いいメンバー)に、いい道具(スタッフ)がそろってるから...

  

そういうことだと思います...

  

だから、秋元康という存在をあまりにも過剰に肥大化してとらえるのは間違いです...

  

さすがに彼1人だけではたいしたことは出来ないんです...

  

  
ANNで語っていた、「次のステップに足をかけてから卒業して欲しい」というのも、「ネタとして熟成してくれるまでいてくれないと見極められない」という本音があるからでもある...

  

つまり、「見極められないと調理できない」っていうことですよ。

  

具体的にいうと、ANNでは、「峯岸は愛に飢えている」とか「珠理奈は深夜でもどこかを走ってる感じ」だとか、「島崎遥香は衝撃なんだよね、塩対応で、今までのアイドル像になかった...うんぬん」とか語っていましたが、渡辺麻友についてはついにひと言も語らずでした。

  

まゆゆきりんがこじはる卒業公演で涙したというエピソードでも、ゆきりんにだけ電話をつないだ...

  

渡辺麻友はスルーでした...

  

これは、「貝殻をしっかりと閉じた貝のようなネタは調理できない」ということです...

  

だから、渡辺麻友があまり推されないのは本人の態度のせいなわけです...

  

要するに、「貝殻を開けて、中身を見せてくれ」っていうことですね...

  

今度始まるドラマ(『さよならえなりくん』)で、本人が今度こそそうする気が出てるみたいだけど、これは最後のチャンスなんじゃないかな...

  

渡辺麻友にとって、秋元康氏に興味を持ってもらえるかどうかという最後の、ね...

  

  
そんなこんなで、秋元康氏も一人の人間である以上、できることとできないこと、得意なことと不得意なこと、そして長年やってきた仕事のスタイルもあるわけだから、万能なわけではなく、彼の仕事のスタイルに周りが合わせてあげることも必要なんだと思います。

  

そこが出来るか否か...

  

メンバーとスタッフとがそこのところが出来るか否かが、48グループが再浮上できるか否かに直結しているんじゃないかな...

  

  
了