10代前の祖先は1000人、30代前まで遡ると今の日本の人口を超える ←瞬殺で確かめよう | 東大に文理両方で合格した男が綴る、受験の戦略

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タイトルを見て、家族を大切にしようとか、伝統文化を大切にしようとかっていう話だと期待した方、残念でした。数学の話です。
 
色々な人の話を聞いていると、この話をしてくれる方が多いです。
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両親は2人、祖父母は4人います。
そしてそのまた両親は8人、そのまた両親は16人。
このように数えていくと、10代前は1000人を超えて、20代前は100万人を超えるのです。
そして、その中の一人でも欠けたら、今の自分はいません。
だから、命っていうのは奇跡です。
30代前まで遡ると、今の日本の人口を越えます。
だから、私も皆さんも恐らくどこかで血がつながっている。
日本人、みんなで仲良く力を合わせて生きていきましょう。
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とても感動する話ですし、素晴らしい内容だと思います。
 
が、これ完全に数学の話です。
理系の私としては、こういう話が始まった瞬間、残念なことに頭の中でソロバンをはじいてしまいます。
だから良い話を聞いても、感動するに出来ないことも多々。。。
 
 
でも、今日は皆さんに、一つ数学ネタを提供します。
 
さっきの話で、「20代前まで遡ると100万人を超える」っていう話ありましたね。
これを一瞬で確認する方法があります。
 
まず、ちょっと、法則化しましょう。
1代前が2人、2代前が4人、3代前が8人・・・
と進んでいきますから、「n代前のご先祖様の数は2のn乗」人います。
 
例えば、17代前は、2の17乗人ですね。2を17回かけるわけです。
ここで電卓があれば、計算させて終わりなんですが、手計算はかなり厳しい。
(ちなみに、iPhoneを買った時に備え付けてある電卓って、iPhoneを横に傾けると関数電卓っぽい機能が使えるの、知ってました?)
 
という事で、大体どのくらいの数になるかだけ、一瞬で計算出来る方法を伝授しましょう。
2の17乗であれば、17に0.3をかけて下さい。
17×0.3=5.1 
となりますね。
よって、2の17乗は、0が5回続く数と同じくらい、つまり6桁の数字だと分かります。(100は0が2個続くので、3桁です)
 
6桁ですから、いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、じゅうまん・・・と数えて、十万くらいの数になります。
正確には、2の17乗を計算すると、131072ですから、正解ですね。
 
2のn乗であれば、nに0.3をかければOK。
0が0.3n個続く数と同じ桁になりますから、0.3n+1桁の数になります。
 
 
では、30代前のご先祖様の数はどうでしょう。
30×0.3=9ですから、10桁の数になります。
10桁という事は、いち、じゅう、ひゃく・・・と数えると、10億と同じ桁の数だと判明します。
日本の人口は1億2千万~3千万ですから、もちろん超えてますね。
ちなみに、2の30乗は、1073741824だそうです。
 

では、なぜこれで桁数が分かるかと言うと、高校数学の数Ⅱに登場する対数を勉強しなければなりません。
対数って何だっけという人を、さらに嫌な気分にさせると、logってヤツです(笑)
でも、これがあるととても便利なんですよね~。
 
数学好きな方は、もうお気づきかと思いますが、常用対数のlog2が0.3010なので、0.3だけ取り出して掛け算してたってわけですね。
 
 
もう一つ言っておくと、中学受験で必ず教えられる、2の10乗は1024という数字。
2を10回かけたら1000くらいになるわけです。
つまり、2の10乗=1000と目算を付けられると、便利な事が多いですね。
 
今回の問でも、2の30乗を計算するわけですから、1000を3回かけても良いわけです。するとやはり、0が9回かけても良いわけですね。だから10桁。
 
ということで、原理や原則を知らなくても、便利に使える数学の技ってたくさんあります。
常用対数を知っていても、桁数にすぐにポンと応用している子が少なかったので、ご紹介でした。
 
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