ポジティブに行こうよ〜破産、倒産という選択肢〜

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これは、アドバイスにはならないのかもしれませんが・・・

ちょっとアバウト過ぎて、意外だったことを２点、書いてみます。




まず、１点目です。

先の記事のように、換金できそうなモノを書き出したわけですが、書かなかったモノ、正確には書き忘れた細かいモノ、会社内にまだまだいろいろありました。

いくら零細企業とはいえ、ＰＣも数台あったり、プリンターにタブレット、スマフォもあったり、冬場用のスタッドレスタイヤも何組もあったり、取り外し可能なカーナビ、一眼レフのデジカメに、印紙や切手、数え上げればかなりの種類です。

、結局、こういうモノってこちらが申告してなければそれまでなのか、会社の破産事件としてみれば、いちいちこんなモノまで換金したって手間がかかってしょうがないのかは、私にはわかりませんが、こういう部分、意外とアバウトです。

どうせ、置いておけばすべて処分されちゃう訳だし、正直、こういうモノって個人が上手に売れば、それなりの金額になりますよね・・・どうしたかは読んでる方の想像にお任せします。



そして２点目。
これは、小売業に限ったことですが、税務調査じゃないのだから当たり前かもしれませんが、売り上げ金とか売上伝票とか、ほとんどつっこまれませんでした。

当社も、卸業は、銀行振り込みや手形や小切手での売り上げですし、ＰＣにて管理してますが、小売りに関しては未だに手作業で管理してましたので、やろうと思えば、正直、あとからでもどうにでも修正できます(^^;)

そして、倒産前に、売り上げが落ちていたりしても、何で？おかしい？と言って、いろいろ調べられるわけでもありません。もちろん、現金を銀行に入れたり出したりすれば、記帳されちゃうのでもちろん不自然ですが、そうでなければ・・・。これから、お金が入り用で破産することを決めたあとなら、つい、悪いことしちゃう人もいるのかな、と思ったり、思わなかったりで、これも、ご想像にお任せします。


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そんな、今思い出すのもイヤーな数日間は終わりましたが、数日に一度から週に一度くらいは弁護士さんとの打ち合わせをしていました。

足りない書類を持ち込んだり、会社の在庫や資産になりそうな物品を書き出したり、そうそう、一度はこちらの会社に出向いてもらい、中の状態を見てもらったりしたこともありました。




それにしても、会社で入っていた生命保険や個人で入っていた生命保険、ほかにも、なんやら共済に、親が私の名前で入ったモノまで・・・

自分自身のことなのに、証書が出てくる、出てくる(-_-)
まぁ、私自身のいい加減な？性格もあるんでしょうが、把握していないモノがたくさん。
皆さんも何かある前に一度きちんと整理しておいた方がいいですよ。　いや、ホント。

こんな便利なサイトもあります。生命保険の見直し＆相談サイトで日本最大級らしい【生命保険ドットコム】です。
こちらでは、専門家ファイナンシャルプランナーが、中立公平な立場であなたに合った保険を提案してくれたりもするみたいですよ。







保険に関しては、上記のように意外に手間がかかりましたが、逆に、簡単に済んだのは、会社の在庫や資産になりそうなモノの集計です。

当たり前って言えば、当たり前ですが、普通の商売の感覚で換金するわけでもないので、デッドストック的なモノはスルーして、まぁ簡単に言えば、お金になりそうなモノだけ書き出してくれって事でした。

他には、社用車や個人の車を専門業者に査定してもらったくらいでした。

きっと製造業とかだと、製造に関する機械とかいろいろあったりして、全く違ってくるんでしょうが、小売り、卸業の当社の場合はこんな感じでした。

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Xディは何事もなく過ぎ去り、ちょっとホッとしていたのですが・・・

翌日、弁護士さんとのやりとりや、家族との連絡もあるので、携帯の電源をONに。

まぁ、やはりと言いますか、何件も留守電、メール、来てましたよ(>_<)　取引先各社から。

今後、何かおつき合いがあるわけでもないですし、当然、個別にやりとりするわけもありませんから、メールも留守電も聞く気にもならず、即、削除です。正直、何か後ろめたくイヤな気持ちにはなりましたが、こうなった以上しかたありません。


そんなことがあると、今度は、会社が気になり、ぶらっと事務所や店舗へ。

げっ、ハイエースやら小型トラックが止まってるし！！

さすがに、焦りましたがうまくUターンして帰りました。しかし、まさか、とは思いながら、自宅住所も取引先で知ってる人は知っているのでなんとなく家ににも居づらくなり、意味もなく妻と二人で外出。

そして、こういう時は頼みの綱の弁護士さんに、電話で相談です。

取引先が来てることを伝えると、私自身がもちろん合う必要も電話に出る必要もないし、受任通知を出して以後は、一切の請求、取り立てが出来ないので、すべて無視してください、と言われはしましたが、なんとも胃が痛い、今でも思い出すのがイヤな数日間でした。

そして、弁護士さんのとこにもかなりの電話が来たらしく、大方の取引先は納得しくれたがまだ一部、冷静さを失っている人もいるからと・・・
しかし、弁護士さんは日常茶飯事のことらしく明るい口調で、どこの誰がどんな風に怒ってるの？など質問しても、これ以上詳しく話すと○○さん、胃が痛くと思うから聞かない方がいいよ、うちに丸投げしてくれればいいから、と言われちゃいました。
しかしこの時点ですでに、私の胃袋は崩壊寸前でしたが(^^;)



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ついにＸディ、その日がやってきました。

ただ、従業員さんたちにはあまり迷惑もかけたくなかったので、前日に従業員は、前日集まってもらい事情を説明し頭を下げました。皆、いい方ばかりでその場で納得してくれ、逆に今後の私たちを応援してくれるような言葉も頂き、正直、すごくうれしかったのを覚えています。

やはり、従業員に対する気遣いや給料は普段からきちんとしておくべきですね。従業員がパートやアルバイトばかりだったのも助かりました。本当に、この件だけでもホッとしました。給料の未払いや家族をかかえる正社員がいたりするときっともっとたいへんだったはずです。

当日・・・結果、普段と何も変わりません。違うことと言えば、朝、事務所に出勤しなかったことくらいですね。当時、高校生や大学生の子供達も普段通り学校に行きました。


今頃は、取引先や銀行に書面が届いてるんだろうなぁ、と思うと、何もする気になれず一日、ぼーっと過ごしてしまいました。

ただ、きっと電話だけはいろんなところからかかってくるだろうと思い、朝から電源オフです。



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この辺りの話は、皆さん興味有る内容だと思いますし、たまには、こちらのカテゴリーの記事も続けてみたいと思います(^^;)


ばれるとかばれないなんて書くと、あたかも悪いことをしているみたいですが、考えてもみてください、誰だって自分の資産のことなんてあまり調べられたくないですよね？

ましてや、自身の経営している会社が沈没しかけているときのことです。つい悪いことと知りながら・・・なんてことがありませんか？

他にも、倒産したあとの生活を考えてつい・・・とか、大切にしていたこれだけは換金されたくない・・・などなど。



何度も書いてますが、依頼した弁護士さんはあくまでこちら側の人です。通帳のお金の流れが不自然だったり、言ってることが二転三転、とならない限り、それほど追求されません。たいがい、信用してくれます。

それに、隠すつもりが無くて本当に忘れていただけの保険の配当やちょっとした資産になりうるモノがどこかからが出てくることもあります。そんなときも、素直に忘れていたことを告げれば別にどうこうなりません。



ただし、問題は、弁護士さんが破産申立書を裁判所に提出し、裁判所から破産開始決定が下されたあとに選任される管財人です。

管財人は、弁護士が持ち回りで行うものなので、どの弁護士が担当になるかは全くわかりません、まさに運です^_^;

事なかれ主義で事務的に行う人も居れば、使命感一杯に張り切る方、重箱の隅を突くように細かい方までいろいろなようです。

破産管財人は、破産した会社と社長など連帯保証人の財産について全面的に管理する権限があります。なので、調べようと思えばかなり深い部分まで調べられるみたいです。

まぁ、私の場合、どうだったかは、今後の記事をご覧下さい。



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さてさて、今回のアドバイス的意見です。

やっちゃいけないことについて書いてみたいと思います。依頼する弁護士さんは、依頼者の代理人であり、こちら側に立ってくれる人です。

だから、という訳でもないのですが、すべて正直に話しましょう。


財産を隠匿したり、事情を一部隠したりしてると、後々、面倒なことになります。

ばれなきゃいいんじゃ？！と思ったそこのあなた、確かに、ばれないかもしれませんが、まず、ばれます。そして、あとでばれるとドンドン話が面倒になりますよ。(-_-)

ばれる、ばれない、は、運、そして、担当になる管財人次第ですが、管財人が使命感に満ちた一生懸命な弁護士に当たったりしたら、これは、もう、とことん、調べられます。こればかりはクジと同じで運ですが、私の場合は全く、上記の通りだったので、大変でしたよ。（まぁ、この辺の事情はのちのち記事にしていきますが・・・）
　

それに、もし、いろいろ隠匿していることがばれてしまうと、これは、人間同士、当たり前のことですが、代理人である弁護士さんもせっかく親身になってくれていたのが、信用されなくなってあまり親身になってくれなくなりますよ。



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前回頼まれた書類その他一式を持って、再度、弁護士さんの事務所に伺いました。


そして、それらの資料を見せながら、打ち合わせの開始です。そして、今後も何度か打ち合わせや電話連絡等があるようです。
なぜなら、弁護士さんは破産に至った経緯から財産に至るまですべてを詳細に調べて破産申立書を作成し、証拠書類を含めた記録を準備し、裁判所に提出しなければならないためのようです。


ここで弁護士さんから念を押されたことは、３つです。
一つ目は、他に財産を隠していないか？　
二つ目は勝手に一部の債権者に支払いを行わないこと。
三つ目は、Xディまで、絶対に破産することを他に漏らさないこと、でした。


まぁ、考えてみれば当たり前のことのような気もしますが、心情的には、念を押されないとやってしまいそうなことばかりですよね。


そして、いよいよXディが訪れるのを待つだけです。


しかし、当社は、銀行や金融公庫などお金の借入先以外、取引先にも多く未払い金があったので、取り立てなど大変なことにならないか？だけが心配でした。
そのことを弁護士さんに尋ねたところ、そういうことがあってもすべてこちらの事務所で対処して頂けるようで、私自身が誰か人と接することはもちろん、電話一本出る必要は無い、と、聞いて少しホッとしました。


その他、これは、当社は関係ないお話なのですが、小売の一般顧客に対して、お金を頂いたのに品物を納めていない、とか、従業員の給料の未払いがある、とかは、結構、話が面倒になる場合がある、と、聞かされました。


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弁護士事務所からの帰り道は、何故か少し気持ちが軽くなっていました。本来ならこれからが大変なはずなのに、なんか不思議な感覚でした。やはり、まずは思い切って相談すること、大事ですね。

当日の帰宅後は、すぐに妻に報告です。そして翌日には税理士にも報告。そして、同じく翌日には正式に依頼する旨を弁護士事務所に電話してアポを取っておきました。



そして、数日後にまた弁護士事務所に伺い、まずはXディを決めるところから始まります。

Xディ・・・言い方はかっこいいですが、弁護士からすべての債権者に対して受任（弁護士が依頼者の代理人となったということ）の通知をFAXや郵送で出す日のことです。

なんで、Xディかというと、察するに、受任通知を出し債権者に到達すると、会社への請求・取立が一切できなくなる、要するに、銀行から取引先まで皆が大騒ぎになる日のことだからでしょうか。

当然、それまでは絶対にこのこと（破産）が外部に漏れてはいけないので、社内でも細心の注意を払うように言われました。今の世の中、SNSとかありますから一瞬で話が広がりますからね。

特に小売業で商品在庫をある程度持っている当社のような場合は、取引先がトラックでやってくる・・・なんてこともありえますから。


そんなわけで当社のＸディは、次回の支払日の数日前、この日から数えて２週間後に設定しました。

そして、次回は、（もちろんＸディの前になります）

代表者印・銀行印、カード類
預金通帳すべて
手形帳・小切手帳
決算書３期分
帳簿類
不動産の権利証
証券類（保険証券、有価証券）
社会保険や税金の通知書や納付書
社用車の車検証
リースや借り入れの証書

プラス保証人である私個人の同じく通帳からカード類、実印に至るまですべて持ってきてくれと言われました。

まぁ、私自身と当社に代わって代理人として弁護士さんなので当たり前ですが、これで、会社が私の手から離れていくと思うと少し寂しかったのを覚えています。


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そうこうして、いよいよ約束の日時に弁護士事務所に伺いました。

もちろん、いろいろ資料を持って・・・。

電話の時以上にお優しそうな方達だったのでまずはホッとしました。

挨拶も早々に本題にはいるわけですが、私の場合、先だって、妻の兄弟の方といろいろ話していたこともあって自分でも驚くぐらい話を伝えることができました。（こちらの記事です）

いろいろお話させて頂き、資料を見てもらい・・・やはり、これは破産申し立てした方がいいのでは、という結論に達しました。とても、会社を立て直せるような状況じゃないらしい(T_T)


ここで、初回の相談は終わりました。

あとは、実際に、依頼して破産するかどうかということになります。


私の中では、ほぼ決まっていましたが、即答はせずに、一度、妻や税理士、などに相談して決めると言うことで事務所を後にしました。


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さて、いよいよ弁護士を捜すことになったわけですが、私自身、今までそんな職業の方とは無縁の生活を送ってきました。
全くご縁がないし、イメージとしては、TVドラマの中でしか見たことが無くものすごく敷居が高い職業としか思えませんでした。(^^;)


とにかく、これもまずネットで検索です・・・そして、だいたい２タイプあることがわかりました。

○　よく、TVCMなどで見掛ける大きな事務所で何人も弁護士さんがいるタイプの事務所。
○　個人で事務所を開いていて、アシスタント的な人が数人いるだけの小さな事務所。

なんとなくですが、前者は若手の弁護士さんが、後者は落ち着いた少し年齢の上の方が多いように思いました。



そして、HPにその事務所の得意分野的なことや経歴なども載っているのでそれも参考にした上で、とにかくお顔がHPに載ってる方、そして、なんとなくですが、話しやすそうな、それでいて、頼りになりそうな方を選びました。(^^;)

こう書くと、なんとも情けない感じですが、とにかく、時間もないしいくら悩んでいてもしょうがないのでこんな感じで決めてしまいました。

とりあえず、電話で話して感じもよく何となく頼りになりそうだった、年齢的にも自分と同じくらいのご夫婦二人ともが弁護士さんで他にアシスタントさんが１人いるだけの弁護士事務所に決めました。

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これは、また、のちのお話になるのですが、自分の担当になった管財人が大きな事務所に所属する若手の弁護士だったので、大きな事務所と個人の事務所の違いをいろいろ比較することができましたので、このお話も、のちのち書いていきますね。

話は少しそれましたが、電話で軽く相談させて頂いたのち、いよいよ資料を持って数日後に弁護士事務所に行くことになりました。

続く・・・


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