第52回「京の冬の旅」は滞りなく執り行われている。
全て体験する事はできないが、
自分好みの庭園をメインに回る計画を立てている。
「人形の寺」の宝鏡寺にも幾つかの庭園を所有していて、
今回5年ぶりの公開になるとの事…



寺之内通りに面している門跡尼院の宝鏡寺は、
皇室とゆかりある人形の蒐集で知られていて、
かつては「百々御所(どどのごしょ)」とも呼ばれた。

 

 

 

 

 

 

 

 



何度か玄関先に入ったことがあるが、
まさかこの規模の寺院に三つ以上の庭園があるとは驚きだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

勢い急いで受付に行ったものの、
係員が妙な事を?
「最初の撮影コーナー以外は庭園も室内、
全ての襖絵に至るまで撮影禁止ですが?」と念を押された。
庭園ぐらいはと思ったが、やむなく了解して入る事に…











使者の間に飾られていた人形は
御所人形の名工、伊東久重氏の作品。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうせこれ以降は撮影できないので、
仕方なく多めに撮ってしまった(笑)












本堂には江戸初期の狩野探幽筆と伝わる「秋草図」、
日本画家・河股幸和が手がけた襖絵もあり、
又、書院には円山応挙筆と伝わる杉戸絵や
応挙の孫・応震による筆による襖絵、
珍しい農耕風景の「四季耕作図」18面が観る事が出来た。

その他にも、孝明天皇遺愛の御所人形や和宮遺愛の天目台、
宮中から贈られた雛人形などの貴重な人形も特別展示され、
見応えは十分感じられたが、只々写真が無くて申し訳ない(笑)

肝心の庭園だが、
本堂南の「南庭」は一面に苔が広がる枯山水式の庭園。
南の塀よりに楓の老大木が植えられ、
秋には見事な紅葉が庭面を低く覆うらしい。
その東に「東庭」があり、
桜、椿、楓、柿、花梨など四季を彩る樹木が植えられている。
春には奈良八重桜が可憐に咲くらしい。
絵葉書が販売されていたので雰囲気だけでもと思い拝借…

 



写真は水野克比古氏によるものです。








最後に本堂の北に「鶴亀の庭」がある。
江戸時代、徳川家に降嫁した皇女和宮が遊んだ庭と云う。
苔の覆う築山を亀とし、灯籠の傍に斜めに亀頭石を置く。
枯地の御影切石の護岸石組を鶴に見立てているらしい。



それでは伊東久重氏の人形の丁重なお見送りで退出する事に…

 

 

 

 

 

 

 





「京の冬の旅」特別公開は2/28までだが、
引き続き3/1~4/3は「春の人形展」が開催される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この日も天気は変わりやすく、
東の空から青空が迫り出してきていた。

 

 


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