ココナッツオイルは中鎖脂肪酸を豊富に含む油脂です。中鎖脂肪酸は消化吸収が早く、エネルギーとして使われやすいという特徴がある。そのため、ココナッツオイルを摂取することで、ダイエットや認知症予防、美容などに効果が期待できる。ただしココナッツオイルはカロリーが高いため、摂り過ぎには注意が必要となる。
効果効能
ココナッツオイルはココナッツの種の内側の胚乳から抽出された油脂だ。ラウリン酸を中心としてカプリル酸やカプリン酸などの中鎖脂肪酸を豊富に含んでおり、様々な健康効果が期待されている。
ダイエット効果
ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸に比べて消化吸収が早く、エネルギーとして使われやすいという特徴がある。そのため、ココナッツオイルを摂取することで、食欲を抑え、脂肪の燃焼を促進する効果が期待できる。
具体的にはココナッツオイルを摂取した人は摂取していない人に比べて食欲が抑えられ、脂肪の燃焼量が増えたという研究結果がある。また、ココナッツオイルを摂取することで、体脂肪率や内臓脂肪率が減少したという研究結果もある。
抗菌・抗炎症作用
ココナッツオイルのラウリン酸やカプリル酸やカプリン酸などの中鎖脂肪酸は体内で分解されるとモノラウリンやモノカプリルやモノカプリンになるが、これらには殺菌・抗炎症作用がある。そのため、口腔内や腸内環境の改善、肌荒れの予防・改善、風邪やインフルエンザの予防などに効果が期待できる。
口腔内では歯周病や虫歯の原因となる細菌を殺菌する効果が期待できる。また、腸内では善玉菌を増やし、悪玉菌を抑える効果が期待できる。さらに肌荒れの原因となる細菌や炎症を抑える効果も期待できる。
風邪やインフルエンザの予防についてはラウリン酸やカプリル酸やカプリン酸に由来する成分のモノラウリンやモノカプリルやモノカプリンが異物への抵抗力を発揮すると共に免疫向上・抗炎症作用もあることから役立つものと考えられている。
認知症予防
ココナッツオイルの中鎖脂肪酸は脳のエネルギー源となるケトン体を作り出して利用される。そのため、ココナッツオイルを摂取することで、認知機能の向上やアルツハイマー病などの認知症の予防に効果が期待できる。
認知機能の向上についてはココナッツオイルを摂取した人は摂取していない人に比べて記憶力や注意力や判断力が向上したという研究結果がある。また、アルツハイマー病の予防について通常のエネルギー源のブドウ糖が上手く使えない欠点をケトン体で補うことができる。その他、脳の神経細胞を保護したり、成長を促したり、炎症を鎮めたりする効果を持つという研究結果がある。
美容効果
ココナッツオイルは肌の保湿や紫外線対策や髪の毛のツヤ出しなど、美容にも効果が期待できる。
ビタミンEが多く含まれており、強い抗酸化力によって健康を維持して老化を遅らせるので、美容では肌の張りや艶を保つように働く。
肌の保湿についてはココナッツオイルは低分子構造のため、肌に浸透しやすく、うるおいを保つ効果がある。そのため、乾燥肌や敏感肌の保湿に役立つ。また、紫外線対策についてはココナッツオイルは酸化安定性が非常に高いため、紫外線から肌を守る効果がある。ただし日焼けを完全に防ぐかどうかは定かではないため、その他の対策も追加する方が良いだろう。
髪の毛のツヤ出しについてはココナッツオイルは髪の毛の保湿やダメージを補修する効果がある。そのため、髪の毛のツヤ出しやダメージケアに効果的なんだ。多く塗るとベタ付くので、ほんの少しだけ手に取り、髪に伸ばして馴染ませると良い。また、保湿効果や紫外線対策や抗酸化力などから頭皮に塗ることも地肌の環境改善に役立ち、髪の健やかな発育を支える。
摂取方法
ココナッツオイルは生でも加熱しても健康効果は大きく変わらない。サラダや炒め物などの料理に使うほか、お菓子作りやスムージーに入れるなどの方法で摂取できる。
ただしココナッツオイルはカロリーが高いため、摂り過ぎには注意が必要となる。1日に大さじ1~2杯(12〜24g/120〜240kcal)程度を目安に摂取するようにしたい。
ココナッツオイルの摂取のタイミングとして空腹時に取ると糖分不足からケトン体を作り易くなるので、起きた後の最初の食事が良いかも知れない。
注意点
ココナッツオイルを取りすぎると飽和脂肪酸が多く含まれるため、悪玉コレステロールを増やして循環器疾患の発症のリスクを高める。カロリーも多めで、大さじ一杯でも100kcalほどあり、ダイエットにも逆効果になってしまう。
その他、胃もたれや下痢などの症状が出る場合がある。また、少ないが、アレルギーを起こす可能性もあるので、体調に変化がないか注意して適量を摂取するようにしたい。
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