サロン・風変わりな人材開発の宴 

人の育成について、色々な視点から書いていきます。これは、体験記であると同時に、次の人材開発施策に対するトライアルです。

「会社にそっぽを向く人」「仕事にそっぽを向く人」part3

2016年12月04日 13時40分00秒 | 日記
「そっぽを向く人」part3は「仕事にそっぽを向く人」。これは難しいですね。無神経な上司は、つい「ヤル気はあるのか」という質問をしてしまいがちです。これは本当に不味い。そういうと、40~50代の管理職から「甘い。昔、俺たちが若かった頃は、、、」と思うでしょうが。正直申しまして今の時代のほうが難しい時代と思いませんか?。
「仕事にそっぽを向く」のは、どんな理由から来ているのでしょう。「つまらない仕事を任された」「自分に責任が伴わないから適当にやる」「全然クリエーティブな仕事ではないから」「単純な仕事だから」など、色々な理由があると思います。そして、その言葉は、そういうものに耐えてきた世代の人にとって、不快な表現以外の何ものでもないわけです。
 「仕事にそっぽを向く人」も程度があって、全面的に「そっぽを向いている」わけではない人も大勢います。つまり、自分としては「やることはやっている」というセリフを発する人。この姿勢について、「勝手に自分で境界を作って」「制限設けて仕事をするな」と上司がいうと、人間関係が壊れる。
 「仕事はほどほど」という人生観をお持ちの方に対して、私は責めることはできないと思っています。それは誰だってそうなるとわかっているからです。例えば、もし明日が定年退職の日だとするならば、今晩徹夜で働きますか? おそらく、退職の手続をして、身辺整理をして過ごすと思います。その人に向かって、「ヤル気あるのか」とは言わないはず。
 定年退職という極端な例をもってきましので、もう少しリアルな例でいうならば、もう昇給も昇格もないことが分かった人をイメージしてください。例えば年代も40代半ば。さて、この人は昇進・昇格していく人と同じような気持ちで働くでしょうか。また、それを期待してよいでしょうか。「日本人は勤勉だから、きっとやる」と思っているとしたら、あまり現状を的確に把握しているとは思いません。
 私は、ある程度「仕事にそっぽを向く人」がいて当然と思っていますし、またそれを前提に企業経営、事業経営、職場の管理を考えないといけないと思っています。そういう状態に異論のある人もいるでしょうが、その状態を前提にして、「だからどこまでならできるのか」を模索していくしかない。
 それを無視して、長時間働かせて、ますます「そっぽをむく」としたら、それはやはりマネジメントの問題と思います。
 一方で、「それは綺麗ごとだよ」とも思います。業界によっては、会社によっては、働く時間の量と売上に相関性がある場合もあるでしょうし、数字的な目標で縛られることもあるでしょうから。
さて、「仕事にそっぽを向く」について、今日は会社の視点で書いてまいりましたが、次回は個人の視点から書いてみたいと思います。「個人の視点」は、実は危ういのです。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。