私が必死で目指す場所はただ一つ。
それは、「ファミリーサポートセンター」
米軍基地内に配置されている
家族間のトラブルや相談などを
扱う部署です。
横須賀基地のゲートを通過し
目的地の駐車場に到着。
しかし車を降りて、
歩き出す足がやたらと重く
体が金縛りにあったように硬直して
思うように前進できない。。
怒り狂った怖ろしい形相の夫が
後ろから追いかけてきて
私を捕まえようと
襲いかかってくるのではないかと
何度も何度も後ろを振り返る私。

日常の夫の酒乱とモラハラ精神暴力の
マインドコンロール下にあった私は
絶大な恐怖心と
自分がこれからしようとしている事への
罪悪感とが交差して
異常に神経が張り詰めます。
こめかみがドクドク脈打って
気絶しそうな緊張感。

一歩一歩、その場所へと近づいていく。
この人生の賭けは
一家離散になるかもしれない。
米海軍に
夫の実態を暴露しにいくからだ。
外ヅラ主義の夫の面目は丸潰れ
今後の昇進にも関わってくるかもしれない
夫は私のした事を憎悪して
一生涯怨み続けるだろう。。
凶と出るのか、吉と出るのか
誰にも予測ができない
人生で最大の一発大勝負。

後戻りできるのは今。。
運命に立ち上がるのも今。。
どちらの道を選ぶ?

私は子供達の手をしっかりと握り締めて
"陽のあたる場所"への
道を選んで
歩いて行きました。