近頃やたら月々の払い込み費用が安い生命保険のCMが多い。
通販会社ともタイアップして勧めて来たりもする。
何となく見た中で生命保険には内臓疾患の保険は数々あるが、
口腔関係の保険は私の勉強不足なのか、今まで見たことも聞いた
ことも無い。
実は口腔関係の病気の中でも歯周病は大変恐ろしい病気だそうだ。
歯周病(歯槽膿漏)は、成人の約8割以上がかかっている
れっきとした病気なのに。
歯茎が赤く腫れる、血が出る、歯茎が下がる等の症状が現れ、
最終的には歯が抜ける。
入れ歯が増えるのは歯周病の影響だ。
糖尿病とも深い因果関係があるのに、どうして生命保険の補償対象
に歯周病が入らんのだ。
ちゃんと磨いても無駄かもって?
( ダイヤモンド・オンライン )
歯周病は 「 3S 」と言われる。
まず 「 Silent ( 静か ) 」。
自覚症状が少なく、重症化しないと気づけない。
次に「 Social ( 社会的 ) 」。
歯周病は日本人の成人の8割以上が罹患しており、歯を失う原因
の第1位。
最後は 「 Self Controllable ( 予防可能 ) 」。
ケア次第で、予防可能といわれている。
ケアの常識は今まで、
「 歯周病の最大の原因は歯垢に潜む細菌である 」 とされてきた。
そこで、
「日常的に歯と歯茎を丁寧にブラッシングし、歯垢を除去することが
最も有効 」
といわれている。
丸橋全人歯科の辻本仁志院長は、別のアプローチを試みていた。
「 もちろん歯垢除去は大切ですが、これに加え3週間ほど、食事の
糖質を少なくするか、白米を玄米に変えてみてほしいのです。
初期の歯周病であれば、症状が劇的に緩和される場合があります。」
辻本院長によれば、先の主張をするにあたって、重要なデータが
あったという。
「 実は、縄文人は歯周病がほとんどなかったのです。 また、先代の
院長は歯と全身の関連を研究するため、モンゴルでも調査を繰り返し
ました。 結果、都市部では歯周病が見られたものの遊牧民の間では
ほぼ見られなかったのです。 ブラッシングに関しては、我々、現代の
日本人のほうが、よほどしっかり実践しているにもかかわらずです。」
辻本院長らは
「 現代日本人の生活習慣や食生活に原因があるのでは?」
と話し合うようになった。
そんななか、辻本院長はある法則性に気づいていった。
「 患者さんの中に、ブラッシングを徹底的に行ない、スケーリング
( 歯石の除去 ) を行っても、歯周病がどんどん悪化していく方たち
がいました。 これらの患者さんは、歯周病で歯がなくなったあと、
インプラント治療を行うために歯のまわりの骨を補強する手術を
行っても、元の骨が柔らかすぎて、いい結果が出せないのです。」
なかでもひどい患者がいた。
彼の職業はパティシエ。
当初、患者本人は甘いものを食べる機会が多いから、糖分が
口の中に残ることが多く、歯周病菌が繁殖するのではと考え、
熱心にブラッシングをしていた。
しかし、辻本院長は別の可能性に着目した。
砂糖が歯周病に影響を与えるのでは?
もし口の中に残った糖分が原因なら、まめにブラッシングすれば
症状は緩和できるはずだ。
ところが、ほとんど意味がない患者が確かにいる。
これらの患者の食生活を調べると、皆が砂糖の摂りすぎだった。
「 砂糖を摂り過ぎると、骨の新陳代謝や、免疫細胞の新陳代謝が
悪くなります。 私は現在までに5000例以上の造骨手術をしてきました。
そのたびに骨の状態を診て、体の健康状態を判断しています。
この経験から、砂糖の摂り過ぎで私が確かに感じるのは以下の3点です。
① 骨が明らかに柔らかい。
② 免疫力の低下により歯周病が悪化している。
③ さらに、手術後の傷の治りも悪い。
そしてこれらの症状は、私の科学的知識とも合致しています。」
だが、糖分は人間の体に絶対必要な栄養であり、まったく摂らない
わけにはいかない。
そこで辻本院長はビタミンB群と一緒に摂取することを薦める。
ビタミンB群を補うサプリもいいが、辻本院長は食事から摂りたいと話す。
なぜなら近年、特定の栄養素だけを摂ってもポジティブな影響は弱く、
雑多な栄養素を含む形、すなわち食事で栄養素を摂ったほうが
ポジティブな影響が強い、といわれているからだ。
「 そこでオススメしたいのが玄米 ( 3~5分づき米でも可 )です。
玄米の胚芽の部分には、ビタミンB群が豊富に含まれています。
精米によって胚芽を含む糠の部分を捨ててしまうから、
ビタミンB群不足に陥るのです。 歯周病の方は、試しにカメラで
自分の歯肉の色を撮影してみて下さい。そして3週間ほど玄米を
食べ、また同じ条件で撮影してみてください。 血色が変わります。
玄米と同時に緑黄色野菜 ( 小松菜等 )など、ビタミン、ミネラルを
豊富に含む食べ物を摂るとさらに明らかな変化が見られます。」
玄米食を続けたら、骨粗しょう症予防にもなるし、糖尿病予防にも
なるかも知れない。
玄米ご飯と一汁一菜で、動けない長寿よりも健康寿命を延ばそう。
でもたまには甘い物を食べたくて 「 もう甘い物は当分食べたくない 」
と思う位食べる時があってもいいと思う。
そんな時には無理せず、お腹いっぱい、胸焼けいっぱいにスイーツ類
を食べる。
毎日、惰性のように食べなければ、ストレス解消にもなるし、うれしい。
「 甘い物が好きだっていいじゃない、にんげんだもの 」