大阪城での四季のうつろい

相棒や友人たちとの日々の行動を記録するため、2005年(平成17年)リタイア後ブログをはじめました。

アサギマダラ

2017年10月14日 | 鳥・昆虫
先日行った料亭筍亭にて、アサギマダラに出会いました。
大きさはアゲハチョウ位で羽が青く大変美しい蝶で、毎年秋には日本各地の藤袴等の蜜を求めて沖縄方面から飛来してきています。
従って、この庭では蝶のために地植えと鉢植えの藤袴を大切に栽培していて、庭のいたるところで見かけることが出来ます。

アサギマダラ
マダラチョウ亜科。

成虫の前翅長は5~6センチほど。翅の内側が白っぽく、黒い翅脈が走る。この白っぽい部分は厳密には半透明の水色で、鱗粉が少ない。
和名にある「浅葱」とは青緑色の古称で、この部分の色に由来する。翅の外側は前翅は黒、後翅は褐色で、ここにも半透明水色の斑点が並ぶ。

アゲハチョウ科の様に細かく羽ばたかずにふわふわと飛翔し、また、人をあまり恐れずよく目にするため人気が高い。
日本昆虫学会による国蝶選定の際に、ナミアゲハやアオスジアゲハ等と共に候補に選ばれたが結局はオオムラサキが選定された。
夏から秋にかけてはフジバカマ、ヒヨドリバナ、アザミなどのキク科植物の花によく集まり、吸蜜する姿が見られる。

春から夏にかけては本州等の標高1000メートルから2000メートルほどの涼しい高原地帯を繁殖地とし、秋、気温の低下と共に適温の生活地を求めて南方へ移動を開始し、遠く九州や沖縄、さらに八重山諸島や台湾にまで海を越えて飛んでいきます。
海を渡って1000キロ以上の大移動です。台湾・陽明山まで飛んだのはこれまで5個体が確認されていますが、これなど2100キロの飛翔になります。

また逆に冬の間は、暖かい南の島の洞穴で過ごしています。新たに繁殖した世代の蝶(寿命4か月)が春から初夏にかけて南から北上し、本州などの高原地帯に戻るという生活のサイクルをきちんと守っているのです。季節により長距離移動(渡り)をする日本で唯一の蝶なのです。

あのか弱い小さな体で1000キロもの海を渡る力があるのか?特に逆風の時にはどうしているのか?方向はどうして知っているのか?飛んでいる間の食事はどうしているのか?
色々なことがまだ知られていない謎の多い蝶のようで、今後研究が進むことに期待したいものです。
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