九州は8県なのになぜ九州なの?九州の名前の語源と由来について簡単に解説
今回は地名シリーズです。日本は大きく北から「北海道」、「本州」、「四国」、「九州」から成り立つ島国ですよね。もちろん、それ以外にもたくさんの島が存在しますが、悪しからず。さて、ここでクイズです。まず、四国ってその名の通り、四つの県で成り立ってますよね。さて、四国の4県、正確に答えられますか?あたりまえじゃん!と思った人こそ、答えられないものなんです。
正解はこちら。
<四国の県>
- 高知県
- 愛媛県
- 香川県
- 徳島県
いかがでしたでしょうか?三つまで答えられて、最後の一つが出てこない方が多いのではないでしょうか?では、次のクイズです。九州の県、全て答えられますか?
正解はこちらです。
<九州の県>
- 福岡県
- 長崎県
- 佐賀県
- 大分県
- 宮崎県
- 熊本県
- 鹿児島県
- 沖縄県
さぁ、答えられましたか?そう、九州には8つの県が存在します。・・・・ってちょっとまてーい!と思った方、なかなかするどいです。そう、九州って名前に「九」が付きますが、実際には「8つ」しか県がないんです。ですが、実際には八州ではなく九州と呼ばれていますよね?なぜ、九州というのでしょうか??
そこで、本日は九州の名前の由来と語源を解説します。
廃藩置県以前の旧国にさかのぼる
現在の日本は当たり前ですが都道府県制を敷いていますよね。しかしながら、もちろん昔は都道府県なんて存在しませんでした。ではいつ県が設置されたのか?それは、明治時代の「廃藩置県」にさかのぼります。1871年のことです。名前のごとく、「藩を廃して、県を設置する」という意味ですね。江戸時代が終わり、明治時代がはじまった時のことです。
では、県が設置される前は、九州はどんな国でなりたっていたのでしょうか?見ていきましょう。
<九州の旧国名>
- 筑前国(今で言う福岡県)
- 筑後国(今で言う福岡県)
- 肥前国(今で言う長崎・佐賀県)
- 肥後国(今で言う熊本県)
- 豊前国(今で言う福岡県)
- 豊後国(今で言う大分県)
- 日向国(今で言う宮崎県)
- 大隅国(今で言う鹿児島県)
- 薩摩国(今で言う鹿児島県)
あれっ?これらの国、何個ありますかね??そう、9つなんです!つまり、「九州」とは、この「9つの国の総称」のことを指しており、その名残が今の九州という名前として残ってるわけなんですね。
本来の意味で九州に含まれていないもの
九州とは9つの国の総称の名残であるということを説明しました。しかし、この9つの国と今の九州を比較すると、昔の9つの国に含まれていない国がいくつか存在します。
<旧九国に含まれていない現九州の場所>
- 沖縄県→もともと琉球王国であり、薩摩藩の侵攻により薩摩藩の支配下となる。1872年に琉球藩が設置されるが、旧九国には時代的にも含まれず。
- 壱岐→もともと壱岐国だが、九州島ではないので旧九国に含まれず。
- 対馬→もともと対馬国だが、九州島ではないので、旧九国に含まれず。
沖縄、壱岐、対馬は上記の事情により旧九国には含まれていませんでしたが、もし琉球・壱岐国・対馬国が含まれていれば、9+3=12で「十二州」と呼ばれていたかもしれません。いや、語呂が悪すぎてさすがにそれはないか・・・