裸足 ストレッチを考える! | 裸足 教育効果 研究         松浦弘泰

裸足 教育効果 研究         松浦弘泰

「裸足」と聞いて昔ながらの裸足教育を思い起こすと思います。ここで述べる裸足は「古くて新しいもの」、裸足によって身につく 体の使い方を明らかにし、効果を検証します。

 

 前回のブログを書いて反省することが1つあります。アキレス腱や筋肉の「伸張反射」という専門用語を使ったんですが、それを説明していませんでした。

 

では、伸張反射について!!

 

伸張反射は筋肉が引き伸ばされたとき、もとの長さに戻ろうと筋肉の活動がおこることです。

 

この筋肉の活動は、脳からの指令ではなく、脊髄からの反射でおこります。

 

目の前で手を叩かれたときに、瞬間的に瞼が閉じるのと一緒な運動です。

 

この動きは、脳が考えて命令を出した動きではないので、反応が速いわけです。

 

つまり、この反射を使うということは、速く筋肉が動くということになります走るときにこの反射を使えば筋肉の反応速度が速くなるので結果的に速く走れるということです。

 

だから、トム・テレツ コーチは、足の動きを意識してはいけないといったのです。動きを意識した瞬間に伸張反射ではなくなってしまうのですから・・・・。

 

伸張反射のことをせっかく書いたのですから、今日は、裸足というよりは、筋肉のことを少し書きたいと思います。

 

でも、裸足にとっては重要なことなんですよ

 

いままで、下腿のことばかりを書きましたが、裸足は全身運動です(いつもいってますね!)。全身の伸張反射を使っています。ですから、運動パフォーマンスも上がるんですよね!!

 

悪い癖で、また、だらだらと書いてしまっていますので、本題に入ります。

 

みなさん、運動する前にストレッチやりますよね?

(最近やらないという人もいますが!)

 

特に静的なストレッチ!

 

私も、裸足をはじめるまでは、当たり前のように念入りなストレッチを行っていました。

 

でも、今は運動前には、静的なストレッチはほとんど行いません。

 

ちょっと基礎知識!

 

ひとくちにストレッチといっても何種類かのストレッチがあるのを知っているでしょうか?

 

一般的には4つの種類に分かれるといわれています。

 

①スタティックストレッチ(静的ストレッチ)
 最も一般的で、多くの方が行っているストレッチだと思います。ゆっくり筋肉や腱を引き延ばし、限界近くで一定時間保持するものです。20秒程度保持するのがよいといわれています。

 

【長所】 ・誰もが気軽にできる
           ・筋肉が伸展しやすい

 

【短所】  ・時間がかかる
           ・単一方向のみの伸展
      ・筋出力を低下させる場合がある

 

②バリスティックストレッチ(動的ストレッチ)
 脱力して、重力や反動、遠心力などの勢いを使い、関節の可動域の全体で振ったりすることによって、筋や腱を伸展する方法です。力を抜いて動きに身をゆだね、軽く腱反射が感じられるまで、可動範囲を徐々に大きくしていく必要がある。

 

【長所】 ・伸張反射を助長する
 

【短所】  ・過度に負荷をかけると伸張反射がおこり伸展しない
      ・伸ばせない筋肉がある
      ・体が硬い人、体温が上がっていなければ急激な反動による傷害リスク


③ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)
 伸ばしたい筋肉の拮抗筋(一方の筋肉を収縮すると、もう一方の筋肉は弛緩する)を収縮させ、関節の曲げ伸ばしや回旋など、動かすことによって、筋肉の伸縮性をよくするものです。ブラジル体操やマエケン体操などがこれにあたります。

 

【長所】 ・関節周辺の筋肉がスムーズに動くようになる
      (色々な方向に関節を動きやすくする)
      ・競技の動きなどにあった動きで行いやすい

 

【短所】  ・動かす筋肉をしっかり意識する必要がある
      ・大きな可動域は取れない
            ・疲労状態や体温が上がっていなければ傷害のリスクがある

 

④徒手抵抗ストレッチ(PNFストレッチ)
 伸ばしたい筋肉を引き伸ばした状態(関節可動域の最大)で、抵抗をかけ筋収縮させ、その後にリラックスさせることによって筋肉をゆるめていく方法です。ほとんどの場合、専門知識を持った理学療法士さんなどパートナーが必要になります。

 

【長所】 ・大きなストレッチ効果が得られる
 

【短所】  ・熟練したパートナーが必要となる

 

こおやって書いてくるとどれを使ったらよいか迷いますよね。

 

ても、皆さんが普段行っている①スタティックストレッチ(静的ストレッチ)のところをもう一度見直してください。

 

ちょっと気になるところがあります

【短所】の3つ目の「・筋出力の低下?」これって??? 

 

運動パフォーマンスを明らかに落とす原因でしょ! 

 

本当か?? 

体験すればわかりますが・・・・・。

 

私が、ここに書いただけただけでは信頼性がないので、

 

獨協大学越谷病院リハビリテーションセンターが発表している研究論文です。

 

「30秒間と6秒間の静的ストレッチを行った時の柔軟性と筋出力を比較した研究です」。

 

30秒間行った場合には柔軟性はアップしますが、筋出力が低下する。6秒間の場合は柔軟性はアップしないが、筋出力はアップするというものです。

 

これはネット上にあります。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/ptcse/21/1/21_51/_pdf

 

これって??

 

「柔軟性アップしても筋出力が落ちる」運動前にやる意味ないしょ!

「柔軟性はアップしないが筋出力が上がる」そもそもストレッチの意味ない、筋出力を上げるなら別の方法あるんじゃない?

 

 

つぎに、2011年トレーニングジャーナル7月号、8月号の連載「コンディショニング科学カンファレンス」に掲載されていたものです。

 

これに至っては、結論として、柔軟性を改善しながら、なおかつパフォーマンスを改善し、ウォームアップに有効なのはダイナミックストレッチだと述べています。

 

これもネット上にのこっていたので紹介しておきます。
http://trainer1985.kir.jp/rensai/conditioning_kagaku_01.html
http://trainer1985.kir.jp/rensai/conditioning_kagaku_02.html

 

まあ、ここまでくると、何がよいのかわかりませんね ??

 

日本ベアフット協会の吉野さんの講習を受けた方ならわかるかと思いますが、

 

講習の前段でつぶやくことがあります。

 

「あんまり筋肉伸ばしたらダメなんですよね」

 

その後、筋肉に振動を与えると思います。

 

これは何を意味するか・・・。


「筋肉が伸びすぎてしまうと伸張反射が弱くなってしまうのです」
 

例えると、「ゴムが伸びきってしまうと、弾力性が弱くなる」と言うことです。つまり筋出力が落ちてしまうのです。

 

で、私はあまり講習ではストレッチ体操を行いません。

 

でも、筋肉が硬いまま、関節の可動範囲が狭いまま、運動を行ったのでは傷害の心配がありますよね!

 

では、何をするのか?

 

吉野さんが使っている「筋肉をたたいたり揺すって振動させる」

これは先日お会いした沖縄古武道の池原先生が筋肉をゆるめるために使っている方法でもあります。

 

もう1つが「筋肉の緊張からの脱力」

これも先日お会いした一本歯下駄トレーナーの宮崎さんも使ってらっしゃる方法でした。

 

この2つの方法を使って筋肉をゆるめます。筋肉がゆるめば関節の可動域も広くなります。

 

この2つの方法だと、私的には伸張反射は落ちないと感じています。

 

私の講習を受けた方ならわかる方もいると思いますが・・・・・・。

(受けたことある人あまりいないですよね)

アキレス腱で実験することがあります。「静的ストレッチ」を行った後は、伸張反射を使いにくくなってしまうことから足が重くなったような感じになります。

 

アキレス腱の静的ストレッチを行っただけで、体のバネが1つ失われるのです。 1つと言ったのは意味がありますよ!! 裸足は全身運動ですから他にもバネがありますから!!

 

何を言いたいのかというと

 

ストレッチを完全に否定しているわけではありません。

柔軟性を上げ、関節の可動範囲を広げたり、疲労回復のためには有効な手段です。

 

ストレッチは目的や場面によって使い分ける必要があるということです!

 

 例えば、静的なストレッチであれば、「可動範囲がどのくらいあるか確かめるとき」や「運動後の疲労回復」、「入浴後に関節の可動範囲を広げたいとき」に使えばよいと思います。

 

 動的ストレッチは、運動前に「動きをスムーズ」にしたり、「伸張反射を高めたい」ときに行えばよいのではないでしょうか?

ただし、適切に行うことが大切です!

 

 本当に人間の体はわからないことだらけの不思議なものですよね!!

 

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