刻みのりからのノロウイルス感染により、多数の食中毒者がでました。

 

 

刻みのりからノロウイルス…立川の小学校食中毒

 

東京都立川市の市立小学校7校で児童や教職員1098人が腹痛や嘔吐(おうと)など食中毒の症状を訴えた問題で、都は28日、給食に使用された刻みのりからノロウイルスが検出され、食中毒の原因と特定したと発表した。

< 読売新聞より>

 

 

■ノロウイルスは乾燥に強い

 

乾燥しているものは大丈夫なのではないかと思いがちですが、ノロウイルスの特徴は乾燥に強いことです。

 

ノロウイルスは乾燥に強く、4℃で8週間、20℃で3~4週間ぐらい生存します。吐物だけでなく、吐物が細かい飛沫となって空気中を浮遊したり、一旦床に落下したものが、乾燥、浮遊して口に入り感染することもあります。ですので、海苔から感染しても全く不思議なことではありません。

他の例でも、大阪のあるホテルで食事をしていた人たちが、ノロウイルスに感染した事件がありました。調べてみると、原因は宴会場の絨毯でした。吐物が適切に処理されないと、後々も感染を引き起こすことがあります。 牡蠣は食べてないし、周囲にも嘔吐下痢の人との接触がないなど、思い当たるふしがなくてもノロウイルスに感染することがあるのです。

 

 

■食中毒は乾燥食品でもおこる

 

 

ノロウイルス以外でも、イカフライによる食中毒の報告例もあります。

 

 

川崎市で発生した「バリバリいか」によるSalmonella Oranienburg食中毒の概要

 

1999年3月20日(土)、本市高津区内で、たけのこ子供会が開催され、66名(幼児2名、学童56名、大人8名)の参加者が「バリバリいか」、シュークリーム、せんべい、キャンディーなど8種類の詰め合わせ菓子を喫食した。3月30日、中原区内の日本医科大学病院より、嘔吐、水様性下痢、発熱、腹痛を主訴とする子供会の参加者2名からサルモネラO7群菌が検出されたとの患者発生通報があった。2名の患者の共通食は子供会での喫食物のみであった。

 

同日より食中毒の疑いで調査を開始し、発症者13名、健康者2名、当該品ではないが小売店での「バリバリいか」の残品5袋中2袋よりSalmonella Oranienburgを検出した

川崎市衛生研究所 LASRより>

 

 

バリバリいかから食中毒がおこるとは一般的には考えにくいかもしれませんが、実際に食中毒が起きた事例も報告されています。乾燥食品だから食中毒の危険性がないというわけではないので注意が必要です。