男性更年期にことを医学的には性腺機能低下症といいます。特に男性の場合、中高年以降に男性ホルモンが低下することを加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)といいます。


■男性更年期の原因

男性ホルモンを分泌を促進する性腺刺激ホルモンの働きが弱まることが男性更年期の原因と考えられています。この性腺刺激ホルモンの低下をきたす最大の要因として考えられているものがストレスです。

継続したストレスにさらされているということは、常に緊張した交感神経優位の状態にいることです。そうすると、副腎皮質からストレスホルモンである糖質コルチコイド(コルチゾール)が大量に分泌され性腺刺激ホルモンを抑制してしまうことになります。


■男性更年期の症状

男性更年期障害の主な症状は倦怠感、疲労感、筋肉痛、頭痛、めまい、ほてり、発汗、頻尿、やる気の減退、うつ症状、集中力の低下、不安、イライラ、睡眠障害、性欲の減退、勃起不全などです。うつ病と似たような症状がでます。


■男性更年期の検査

男性更年期かうつ病かを診断するには男性ホルモンの分泌量を検査します。血液中の男性ホルモン(テストステロン量)を検査します。

男性が気になる性欲の減退と勃起力の低下(朝立ち回数の低下)など性的能力面の低下が同時にある場合は男性ホルモン量も低下してる可能性が高いと考えられます。


■男性ホルモンを増やす方法

・運動
運動すると男性ホルモンが増加します。特に筋力をアップさせる方法が効果的です。筋肉を鍛えると男性ホルモンの分泌が増加し、筋肉量が増えるにしたがいさらに男性ホルモンの分泌の活発になります。

・食事
バランスのよい食事をとる。内臓脂肪が増加すると脂肪から分泌される悪玉ホルモンにより男性ホルモンの働きが弱くなります。さらに男性ホルモンが減ると太るという悪循環になります。コレステロールの摂りすぎは禁物ですが、ホルモンを作るのにはコレステロールが必要です。さらにコレステロールからホルモンを生成するにはビタミンやミネラルも必要です。

・ストレスを避ける
ストレスが最大の原因。クヨクヨしたり、気にしすぎないように心がける。他、副交感神経を優位にするために、ストレッチやぬるま湯につかる、音楽を聴くなどをする方法も効果的です。

・薬物療法
前立腺肥大や前立腺がんなどがないことを確認して男性ホルモンを注射で増やすという方法もあります。