ペナンに暮らしていると、思いのほか郵便局に頻繁に行くことになります。
その理由は公共料金の支払いのため。
 
マレーシアでは、公共料金の銀行口座自動引落としは一般的ではありません。
電気は毎月、水道は2ヶ月に一度、下水道は3ヶ月に1度、バラバラにポストに入る請求書を窓口払いするのが一般的。
ネットバンクでも支払えるのですが、事前登録が面倒だったり、銀行によっては支払いができなかったりと何かと不便。日本と違いコンビニでは支払えないので、身近にある郵便局で支払うこととなります。
 
月初めの請求書が届く時期は、どの郵便局も大混雑。
日本と同様、郵便・振込・公共料金支払いなどに分かれて番号札をとって順番を待ちますが、不思議なほど順番が進みません。
公共料金支払いで10人ほど待っていれば、約1時間は当たり前。
実際に自分の番になってみると、ほんの数分で終わってしまうのに、なぜそうなるのか?
 
じっくりと窓口の状況を観察すると、その事情はこんな感じのようです。
 
まず、来ているのが毎月来ている常連さん = 郵便局員のお友達。
そしてこんな感じの会話が(あくまで全くの推測です。)
 
「今月の電気代払うよ。今月は高いんだ。」
「学校が休みだったからテレビばっかり見てたんでしょう。」
「いや暑かったからエアコン代じゃないかな。」
「旧正月はどこにもいかなかったの?」
「今年は◯◯さんが遊びに来たんだ。」
「◯◯さんて、バターワースに住んでいる?」
「そう、その◯◯さん」
「元気だった?」
「元気、元気。先月孫が生まれたんだって。」
 (この間、当然請求書は持ったまま)
「ところで、今度親戚でシンガポールに住んでいる◯◯さんの結婚式があるんだけど、小包は何日くらいで届くかな?」
「いろいろ種類があるけど、何を送るの?」
「お祝いにペナン名産品の詰め合わせだよ。」
「よく知らないけど、4日くらいじゃない。(かなり曖昧)」
「いくら位かかるかな?宅配便のほうが安いかな?」
「RM◯◯くらいだけど、郵便小包は高いと思うよ(全くの個人的感想)」
「今日にでも送りたいんだけどな。」
「よく分からないけど、◯◯さんが詳しいから、聞いてくるね。」
(席をたって奥の事務室へ、5分ほどして戻って来る)
「やっぱり宅配便のほうが安いって。」
「やっぱりそうか。ところで電気料はいくら?」
「RM◯◯。」
「ありがとう。」
「また、来月。元気でね。」
 
長〜い順番待ちに妄想の膨らむ郵便局でした。