(行ってみたい演奏会 その6 フルトヴェングラーのベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

「もしもタイムマシンがあったなら行ってみたい演奏会」のシリーズ。

フルトヴェングラーのベートーヴェン交響曲第5、9、3、7番、「フィデリオ」ときたので、次は第九と並ぶベートーヴェン晩年の傑作、ミサ・ソレムニスにしたい。

これまで同様、フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィルの演奏による、ベルリンでの演奏会で、かつ1929~1934年頃に行われたもの(できれば1929年のもの)から探してみたいと思う(その理由はこちら)。

 

 

探してみると、1929年の演奏会はなかったが、1930年の演奏会があった。

 

1930年3月2、3日、6月2日、ベルリン

指揮:フルトヴェングラー

管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

プログラム

Beethoven: Missa solemnis

(Mia Peltenburg, Rosette Anday, Karl Erb, Fred Drissen and Bruno Kittel choir)

 

おそらく、フルトヴェングラーらしい、壮絶な名演だったのではないだろうか(特に、グローリアやアニュス・デイ)。

フルトヴェングラーは、この演奏会の後、残りの生涯において、ミサ・ソレムニスを一度も演奏していない。

そのため、フルトヴェングラーによるこの曲の録音は、一種類たりとも残されていない。

残念無念である。

彼は、この曲の演奏がどうしてもうまくいかない、と述べたという話がある。

しかし、演奏者自身がそう言ってはいても、私たち聴衆が聴くと超名演というのはよくあること、とは以前にも書いた通り(そのときの記事はこちら)。

一種類でもいいので録音が残っていてくれたらと思うが、致し方ない。

 

 

というわけで、上記演奏会の代わりに聴くべき録音もない。

ただただ、素晴らしかったであろう演奏に思いを馳せ、妄想することができるのみである。

 

 


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