しっかりしろ、ヨメ | ラスベガス的リタイアの法則

ラスベガス的リタイアの法則

在米30年をハワイと南カリフォルニアで過ごしたのちに、ラスベガスで始めた引退生活。ところが主人が悪性脳腫瘍に。ラスベガス大好き♡なヨメが、愛する主人のために古巣カマリオへ。
主人が天国に行き、ラスベガスに戻って来ました。時に泣きながら、一生懸命生きてます。

Hi everyone!

お元気ですか?

昨日は本当にショックを受けて、情けないことに1日中メソメソ。ご飯も喉を通らない状態で、主人とまともに話しもできなかったのですが…。あせる

もし脳腫瘍にならなければ、それでも主人はカマリオに帰ると言っただろうか、

とか、

脳腫瘍がなくて「帰る宣言」をされたとしたら、私はどう反応しただろうか、

とか、

考えても仕方のないことをグズグズと考え続けました。

周りの景色まで違って見えて、家の中を見ても、外出先で目に入るどうってことのない見慣れた景色でさえ、とてつもなく大切に思えて、これはもうかなりの重症なのでした。

今朝、主人は、

「(私の)息子たちも一生懸命に働いて頑張っているから、5年後や10年後にまとまったお金が入るような投資を考えている。お前はここに残るべき。あの子たちにはお前が必要なんだ。皆んながせめて経済的には困らないように考えてるから」

と言いました。

それを聞いて、今度は恐ろしいことに思い当たりました。

主人は昔から動物的な直感のある人です。

今まではどんなことでも一緒に考えて、一緒に結論を出してきました。

なのに、今この時期に突然言い出した「帰る宣言」。

それは私に、自分がいなくなった時の心の準備をさせてくれているのではないか。

手術の結果が思わしくないことをどこかで感じ取っているのではないか。

私の頭の中はどんどん悲観的になっていって、居ても立っても居られなくなるのでした。

この17年間、大きな大きな愛情でずっと私を包み込んで、まるで高価なクリスタルを扱うようにずっと大事に守ってきてくれた主人。

どんな時でも私が側にいて欲しかった人なのに、自分から離れて暮らすと言い出したこと自体が、私に最悪の事態を予感させるのです。

フェイスブックが、5年前の今日はタヒチにいたことを思い出させてくれました。

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たくさんのハワイやニューヨークでの日々が、今は夢の中の出来事のように思えます。

私たちはこの17年間、まともに喧嘩をしたこともなくて、どこに行ったって笑ってばかり。

考えたらお買い物に行ったって、欲しい服があるとダメだと言われたこともありません。

いつも「ステキだ」と言って、喜んで買ってくれました。

私が「ちょっと高いなぁ」と渋っていると、反対に「お願いだから買って。よく似合ってる。とっても綺麗だから」と背中を押してくれるのです。

主人オリンピックがあるなら間違いなくゴールドメダル、100点満点の200点をあげたいような主人。

だから「帰る宣言」が、とても怖いものに思えてきたのです。

でも、もうメソメソするのは終わり。

一番支えになってあげなきゃいけない時に、私がグジュグジュしていたら、何のためにヨメをしているのか。

ラスベガスに越してきて2年も経たないうちに、脳腫瘍などという空恐ろしい大病にかかったら、カマリオに帰りたい、と思っても責められないんじゃないか。

もうなるようにしかならないのだから、主人の想いを尊重して、笑顔で支えてあげなきゃ、とようやく思えるようになりました。

手術の日には、主人の子供たちやジャクリンも来てくれると申し出てくれたのですが、主人はすべて断りました。

主人の性格だと、反対に皆んなのことを心配してしまうから。自分の手術の日に、余分な心配をしたくないのです。

私も人がいると要らぬ気を遣わなきゃいけないので、「お見舞いは退院してからでいいよ」と言ってくれてホッとしました。

私も手術の日には、主人のことだけに専念したい。

そう考えると、私たちにはもう本当にお互いしかいないのです。

何があっても2人で支え合っていかなきゃいけないから、メソメソしてる場合じゃないんです。

私がどんなに落ち込んで冷たくあしらっても、怒るわけでも不機嫌になるわけでもなく、ずっといつも通りに接してくれる主人。

本人が誰よりも一番不安なはずなのに…。

決して表には出さない主人の葛藤を思うと、情けない自分に喝を入れたくなりました。

しっかりしろ、ヨメ!

今は主人の好きなようにしてあげなきゃいけない。カマリオに帰りたいなら、「帰ってもエエねんよ」と言って安心させてあげなきゃいけない。

それに気づくのに3日もかかってしまったおバカさんでした。

手術まであと1週間。

この1週間は心から大事にしてあげようと思うのでした。

では、お元気で。

Have a nice day!

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