Hi everyone!
お元気ですか?
北カリフォルニアのナパの山火事は、10人の死者を出してまだ猛威をふるっています。
ナパでワイナリーをやっている主人の親友マーク一家も、昨日から何度も避難を繰り返しているとか。
マークがフェイスブックにアップしたのがこの写真。
どうか一刻も早く鎮火しますように。
私は昨夜ぐっすりと寝たおかげで、快調に目覚めました。
それでも午後になると疲れが出て、私でもお昼寝してしまった。
主人が目一杯疲れを引きずっているのも無理はありません。
UCLAの旅にプラスαすると、決まって帰ってからぐったりする主人。やっぱり移動がキツイんですよね。
メリッサにはこっそりと、これが最後のサンディエゴになるかもしれないと言っておいたので、次回はティミー一家が足を運んでくれるでしょう。
さて、ラスベガス銃乱射事件は、事件から1週間経って、まだ動機は不明のまま。
600人近くの死傷者を出しながら、進展がないものだからニュースにも上らなくなり、そのうち移り気なアメリカ人の関心ははすっかり山火事に行って、この事件もまた風化されるんじゃないかと気を揉んでいたら…。
今日のニュースで、
「遺族が『バンプストック』製造会社を民事訴訟」
バンプストックとは、半自動銃を擬似的に全自動銃にするアクセサリーのことで、これを装着することによってマシンガンのように高速連射を可能にするのです。
この記事の見出しを見た感想は、
やっぱりな。
犯人が射撃のベースに使ったマンダレーベイホテルの部屋の写真が公開された時、メディアがこぞって取り上げたのが、このバンプストックでした。
バンプストックはそもそも違法らしいのですが、高速連射を可能にするバンプストックを使ったからあれほどの犠牲者を出した、という論理。
言い換えれば、バンプストックがなければ、犠牲者の数も少なくなったはず、ということですよね。
そこが私の納得いかんところ。
バンプストックよりも、銃規制が先やろ。
民事訴訟は、どうせ弁護士が金儲けのために立ち上げたものですが、弁護士もなぜバンプストック製造会社を標的にしたかというと、マスコミの報道から、
バンプストックがいけにえになるのを嗅ぎ取ったから。
まるでハイエナが獲物にたかるように、バンプストック製造会社に集団民事訴訟の勝算を嗅ぎ取ったに他なりません。
なぜなら、銃の製造会社は巨大なパワーを持つ全米ライフル協会に支援されているから、銃の製造会社を訴えても勝ち目はないのがわかっているから。
だって普通に考えると、銃規制があればバンプストックなんて関係ないわけです。
半自動ライフルが違法なら、バンプストックも無用の用だったのですから。
アメリカに比べたらはるかに安全なニッポンだって、無差別殺人をやらかすイカれた奴はいるけれど、凶器がナイフならどんなに切りつけてもせいぜい10数人。
ニッポンならそこで取り押さえられるのがオチです。
銃愛好家がマントラのように繰り返すセリフが、
「銃が殺すんじゃない。人が殺すのだ」
私はこれを聞くたびに、
アホか、アンタらは
と言いたい。
殺すのは確かに人だけれど、例えば今回の死傷者が600人として、ナイフなら死傷者も10人が関の山としたら、
590人は銃の責任やろ。
第一、銃なしでシニアのオッサンに大量殺人できたわけがない。
ナイフやったら、1人刺してる間に取り押さえられてるわ。
シニアのオッサンに大量殺人させたのは、銃以外の何者でもないで。
さらに銃愛好家のいつものセリフ。
「銃規制したら、増えるのは犯罪者だけ」
いくら銃規制しても、犯罪者は闇で銃を入手するから、一般市民の犠牲が増えるだけ、という論理。
確かにこれだけ銃が市場に出回っている状態では、日本のように銃を全面的に違法にするのは無理というもの。
アメリカでは、犯罪者は基本的に銃を携帯しているはずで、丸腰で強盗する奴はまずいません。
だとしたら、確かに護衛のために銃を所有したいという心理は、私もアメリカ生活が長いので納得できます。
だから護衛のためのピストルならわかるけれど、銃規制で訴えているのはピストルではなくて、殺傷能力が高いライフルの話し。
万が一強盗に入られて、自己防衛のために撃ったとしても、強盗1人相手にどデカイライフルがなんで必要?と私は聞きたい。
だって銀行強盗じゃあるまいし、一軒家に入る強盗が、集団で大きなライフルを持って忍び入るとは考え難い。
例えば半自動ライフルでも、1ラウンドのマガジンに30発とか入っているわけで、護衛のための銃なら、
誰から護衛してんねん。
武装集団に狙われてるんか、オマエは。
銃撃犯スティーブン・パドックは、50丁近いライフル銃をすべて合法に入手していました。
ライフル用のマガジンは何千発分もあったとか。
合法に50丁も買えることが問題なんがわからんか?
銃規制も、すべての市民からピストルを取り上げろと言っているわけじゃない。殺傷能力の高いライフルを規制すべきだと言っているだけ。
ではなぜそれが、どんなに犠牲者を出し続けても叶わないのか。
そこが全米ライフル協会の巨大さなのです。
だって殺傷能力の高いライフルを違法にされて困るのは、銃の製造会社だけ。
考えてもみてください。
タバコは健康を害するのに中毒性が高いからと、肺ガンで死亡したヘビースモーカーの遺族がタバコ会社を訴えて勝訴した国ですよ。
マクドナルドのコーヒーをこぼして火傷したと、90歳近い老女がマクドナルドを訴えて100万ドルを受け取った国ですよ。
それが、毎月のようにどこかで無差別大量殺人があるのに、誰も銃の製造会社を訴えられない。
銃愛好家は、銃器の所持保有を保障する憲法修正第2条を持ち出して、銃規制に大反対する。
アメリカは日本と違って、戦争して独立を勝ち取った国です。
しかも独立するまでに150年もかかっていますから、この間は基本的に護衛が必要だったといえます。
先住民しかいなかった土地へ乗り込み、法も秩序も存在しないゼロからのスタートであれば、護衛のための銃器の保持は自然の成り行きであっただろうし、奴隷制度がまかり通っていた世界では、奴隷の反逆を抑えるためにも必要だったでしょう。
けどね。
今は21世紀やで。
銃愛好家って、理論じゃなくて感情的にただ銃が好きなんですよね、きっと。
だから時代錯誤な憲法修正第2条とか、聞こえはいいけど意味のない銃は殺さない論とかを持ち出してくる。
だって、あまりに論理が飛躍しているから、ただ自分の銃を取り上げられたくない一心なのだとかしか思えない。
となると、何人無差別に殺されようが、銃規制はあり得ない、という結論に達するわけです。
万が一銃規制が実現するとすれば、その原動になる状況はただ一つ。
それは白人のアメリカ人テロリストグループが爆弾や飛行機ではなく、ライフルを使って同時多発無差別攻撃し、自殺する前にCNNにビデオを送って、「アラーの神よ」とテロであることを表明した場合。
コレ、白人のアメリカ人テログループで、アラーの神に誓うのがカギ。
それがない限り、銃規制はあり得ない、というのが私の見解です。
サンディーフックで幼い子供たちが犠牲になっても、オバマの銃規制案は議会を通過しなかった。
議員さんが撃たれようが、通過しなかった。
希望はシャボン玉よりもはかないな。
では、お元気で。
Have a nice day!
よかったら、ポチしていただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ