ボールの育て方
こんにちは、ヒューガです。
今回は【ボール】をテーマに話をしたいと思う。
このブログを読んでくださっている人は、自分自身のボール…いわゆる【マイボール】を持っている人も少なくないと思う。
皆さんは、ちゃんとボールの手入れはしているだろうか?パートナーと言っても過言ではないボールを丁寧に扱っているだろうか?
僕はモルテン社製のBGL7Xを使用しているのだが、使用後に汚れた場合はボールクリーナーで磨くなどして、良い状態が保てるように努めている。
その為、ボールの上に座ったり、足で扱われる事が嫌いである。(それぞれの考えはあるだろうが…僕はしないし、教え子やチームメイトにもさせない)
なぜ今回、こんなにもボールについて話をしているかと言うと、理由がある。
僕は『ボールは、持ち主のスキルやスポーツマンシップを映し出す鏡』だと考えているからである。
いまだに選手としても活動をしており、また、審判活動も行っているので、多くのボールを見たり、接する機会がある。
これは僕の経験則でしかないのだが、ボールを見て、触れると、持ち主のスキルやスポーツマンシップの高さなどが分かったりする。
例えば、審判の目線で話をすると、試合で使用されるボールには決まりがある。
競技規則より「ボールには、床からボールの最下点までがおよそ1.80mの高さからコートに落下させたとき、ボールの最高点が1.20mから1.40mの間の高さまではずむように空気を入れる」とある。要は、弾み過ぎるボールや弾まないボールを使用しないということだ。
それなのに、空気がパンパンに入った硬いボールを使用している人は、ドリブルが下手であったり、小手先だけのドリブルスキルしか持ち合わせていないプレーヤーが多い。
また、傷の付き方や肌触りなどで、そのボールがどのように扱われてきたかが分かる。
イチロー選手の言葉
「道具を大事にする気持は野球がうまくなりたい気持ちに通じる」とイチローは言った。「丹念にグラブを磨くことで、一つひとつの自分のプレーにかける思いは強まり、道具作りにかかわった人たちへ感謝の念が湧いた。」
『イチローの流儀』より。
「手入れしたグラブで練習したことは、体に、かならず残ります。記憶が体に残ってゆきます。」
『夢をつかむイチロー262のメッセージ』より
1996年7月6日、オリックスに所属していたイチロー選手は、対戦相手の近鉄の投手・小池選手から三振を奪われる。
その時、あまりの悔しさからか、バットをグランドに叩き付けてしまう。
試合後、すぐにペンを取り、イチロー選手はバット作りの職人である久保田氏に謝罪の手紙を書いたという。
イチロー選手が道具をぞんざいに扱ったのは、後にも先にも、この一度だけである。
また、その手紙を受け取った久保田氏もこう語っている。
『何人かの選手から、自分の手掛けたバットについてお礼を言われたことは過去にもありました。でも、バットへの行為そのものを謝罪されたのはあの一度だけですね』と
ある小学生がイチロー選手に質問をした。
「どうしたら、野球が上手くなれますか?」
すると、イチロー選手はこう答えた。
「グローブやバット、道具を大切にすることだよ」
これはバスケ…いや、全てのスポーツに通ずる考えだと思う。
僕はこんな考えを持った選手になりたいし、こんな選手を育てたいと考えている。
もう一度聞きたい、皆さんも、ちゃんとボールの手入れはしているだろうか?パートナーと言っても過言ではないボールを丁寧に扱っているだろうか?