マレーシアのマンション事情と投資の考え方 | 不動修太郎の「ニュース報道の裏側」

マレーシアのマンション事情と投資の考え方

 不動です。
 
東南アジアのマンション(コンドミニアム)等の
不動産物件を勧めるエージェントがいますね。
彼らは、東南アジアの途上国は日本と違って
人口が増えつつあり、若年層が多く、しかも
経済的に発展しているので、かの地の不動産
価格は上がる筈と力説します。
 この手のビジネスにははやりすたりがあるようで
有る時は、シンガポール、またある時には
インドネシア、最近はフィリピンの物件を勧めて
来る業者が多いです。
 私が嘗て住んでいたことがあり、いまもしばしば訪問する
マレーシアの不動産事情について書きましょう。
マレーシアといっても地域によって事情は違いますが、
外国人に人気のあるコンドミニアムを区分所有すると
しましょうか。マレーシアの新築マンションの販売状況は
昔の日本の事情と似ています。マンションの建設が
まったく始まらないうちに各戸の販売が始まります。
そして、入居する前から代金を払わなくてはいけません。
ですから銀行から、住宅資金を借りると入居前から
返済をしなくてはなりません。それは仕方がないとしても
マンションが完成する前に業者が倒産すると厄介な事に
なります。最悪の場合には、建物に住めないのに、借金が
残ってしまいます。マレーシアでは、人口が増え、平均所得が
騰がっているので、たしかにマンションの需要は増えています。
所が、マンションがどんどん建っていて供給過剰になっているのです。
マレーシアの都市部に住む大学卒の中高年の人の多くは、
複数のマンションを持っている人が多いです。
そういう人達は家賃収入が入ってきてホクホクですが、
どうみてもマレーシアの経済発展、人口増加のペースよりも
マンションの増加が速いのです。
 
 
 
 殆どのモノの価格は需要と供給の関係で決まります。
マンション等の価格が右肩上がりで上がることはありません。
だからこそ、私のようにマレーシアに住んでいたことがあり、
事情を良く知っている人は、現地のマンションを買わないのです。
まあ、私はもっと早くにマレーシアのマンションを買っておけば、
と思うこともありました。とはいえ、マンションを買ってすぐに
売ると高い税金が掛かる、私ら外国人(マレーシアの国籍が無い人)は
高いマンションしか買えないなどの政策が矢継ぎ早に導入されたことも
あり、昔からマレーシアに住んでいる人はマンションを買うには
慎重になっていたのです。