蚊に刺されるのでしょう。

メキシコはユカタン半島の先っちょ、密林を切り開いた楽園、リビエラ・マヤ。
蚊の楽園でもあるであろうその地では一度たりとも吸われなかったのです。
あちらの蚊は凄いとの前評判から、虫除け剤を大量に持って行ったにも関わらず、
ホテルの努力が奏功しているのか、
出番のないまま私は無傷だったのであります。

私は昔からかなり蚊に愛される体質で、
普段は俊敏さのかけらもない私ですが、
蚊を叩くことにおいては、鉄人の域に近づいていると自負しております。
蝿は素手では叩けませんが、
私の血を愛する蚊は何の躊躇もなく叩き潰し、
溢れ出る我が血を憎々しげに眺めるのです。

そんなに我が血がほしいなら、
小皿に一雫入れておいてあげるものを、
わざわざ吸い付いて痒みを残すなんて、
なんといやらしい生物でしょうか。


それが今回は、私は吸われず、
夫一箇所、息子ちゃん一箇所、だったのであります。

夫の血の方が、私の血よりおいしいのか?
アルコール濃度が高まり、よりかぐわしい香りを放っていたであろう私の血より、
ほとんどビーチにも出ず、部屋でご飯も食べずに苦しんでいた夫の血の方が??

息子ちゃんの血はさぞ美味しいだろうと思う。
若さが溢れでているもの。

蚊に刺されなかったことはうれしいものの、
蚊が私よりも夫を選んだ事実が、
蚊の針のようにチクンと胸に突き刺さる。
私の方が美味しいのよ、と蚊を誘惑したくもなる。


なんて私の思いがオハイオの蚊に届いたのか、
こんな季節外れの時期に、
蚊に刺されました。
そして、先ほど室内に蚊を発見し、
躊躇なく叩き潰しました。
血は滲まなかったので、私に引き寄せられたのは別の蚊か。


今日は季節外れの暖かい陽気となり、
蚊が俄かに元気が出てしまったところに、
お散歩中の私を見つけたのでしょうか。


あら大変、ついつい蚊の話になると憎しみが暴走してしまいます。


今日は朝からヨガ、
スーパーで食材調達、
掃除、洗濯、
天気がよかったので(今年最後を祈りながらの)芝刈り、
ホースの片付け(これからの季節は凍るので)
友人を招いての夕食、

とフル回転の充実した一日となりました。


楽園ですっかり緩んでしまった
気持ちとお腹を引き締めるには、
フル回転が一番です。


蚊にも見放されていないことがわかったので、
気を取り直して、日常に復帰していこうと思います。