「黒革の手帖」第7話感想 | 感想亭備忘録

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始まる前は全く期待していなかったこのドラマですが、そこそこ楽しんで見ています。

何を楽しんでいるのかというと、何を置いても武井咲という女優の「美しさ」です。個人的には、普通の一般人の役をやるには彼女は美しすぎると思うのです。カワイイとかではなく近寄りがたく美しい方向で。なので他のどんな役の時でも彼女の美貌はセーブされ、抑えられて、いわばわざと野暮ったく作られた部分がありました。

それが今回このドラマでは「これでもか!」というぐらい何の制限も躊躇もなく全開で美しさを発揮させています。役柄的に、銀座のママで近寄りがたくミステリアスな女性なので出来たことなんでしょう。和服だろうがドレスだろうか普段着だろうが、どこからどう見ても一般人ではない美しさを思う存分披露しています。彼女の佇まいや挙措だけでも見る価値があると思わせてくれます。

 

ところで、ストーリーなのですが、こういうもんなんでしょうか。原作を知らないので、これが原作準拠なのかどうかわからないのですが、とてつもなく単純でなんの捻りもないですね。

もっとコンゲーム的な騙し合いのような駆け引きがあるのかと思っていたんです。ですが、原口元子のやっていることって、チンピラヤクザの強請り集りレベルの脅迫でしかなく、最初の資金を得る手法も空き巣と言うかこそ泥的というか。「バラされたくなかったら金を寄越せ」という単純極まりない脅迫を続けていればそりゃ逆襲されるでしょう。

原作が書かれた時代的に考えれば女が社会的地位のある男を強請ること自体が痛快だったのかもしれませんが。

 

前回、今回とヒロインをとことん落として次回最終回で大逆転のカタルシス、という流れなのでしょうが、最後の逆転ぐらいは頭を使った騙しを披露してくれるんでしょうか。それともただ単純に、安島から貰ったらしい新しいネタで、今まで通り強請るんでしょうか。最後の大逆転、楽しみに待ちたいとおもいます。