「黒革の手帖」最終回感想 | 感想亭備忘録

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なぜ

 

俺達の戦いはこれからだ!

 

的な終わり方なんでしょう。

 

まるっきり打ち切りエンドじゃないですか。

なぜ脚本家は物語を放り出してしまったんでしょう。

決着をつけるアイデアがなかったのか、やる気がなくなったのか。余韻のある終わり方というよりは投げ出したという印象しかありませんでした。

 

以前も書きましたが、策略的なものが全てチープなんですよね。安いんです。日本のドンと呼ばれる長谷川(伊東四朗)との対決も何の工夫もない強請りでしたし、終盤の逮捕劇につながる黒革の手帖(+1億の領収書)盗難も、寿司受け取りに行ってる間に空き巣に合うって馬鹿馬鹿しいものでした。

そもそも前回盗まれた場所と同じ場所に鍵もかけずにポイッと放り込んで、敵と思しき女を部屋に招き入れるという危機意識のかけらもない元子(武井咲)が魑魅魍魎うごめく銀座の夜の世界でこの後生き抜けるとは思えません。

間抜け同士の強請りとこそ泥の応酬って原作そんなもんなんでしょうか。

 

武井咲さんの美貌と出演俳優の怪演でそこそこの見ごたえはありましたが、物語としては無価値でした。最後まで何の工夫も捻りもない上に終わり方は無責任としか言いようがありません。残念な最終回でした。

 

スッペシャルか何かで続きを作るつもりなんだとしたらそれも視聴者を馬鹿にした話で、少なくとも一応の決着はつけるべきでした。きちんと終わらせないなら最初から作らなければよかったのに、という感想しか出てきません。残念なドラマでした。