哀しみを 数える季節はすぎて
軽やかになった心は
気づかないまま 彷徨うことがある
なにを探しているのか
何を望んでいるのか
気づかないで 迷宮に陥ることも・・
蝶が 花の甘い香りに魅せられ
帰り道を忘れるように
過去の幻影を見たり
遇ったことのない人に
思いを寄せたり
何かが すこし狂うことのある
危険な季節・・だと
かすかな もう一人の私の声が
春を 遠ざけようとする
早くも、 心は 夏支度をして
青く 遠く 永遠を思わせる海に
向かっていく
マロニエ(セイヨウトチノキ)
花言葉 贅沢、天分