dartmaniaです。
銘柄選定の時間がなく、短時間で企業の良し悪しを判断するとしたら財務諸表のどこを見るでしょうか。
実際にそんな場面に遭遇する事はほぼありませんが、いつもどういう風に銘柄を選択する上ではとても大切な質問だと思います。
この問題は究極的ですが本当に一番大切な数字は何かと置き換えても良いでしょう。
なぜ初めに見るべき場所を仮定するのか
まず見なくては行けない場所はどこでしょうか。会社が安定的だと大体の目星を付けるためにはどこを見れば良いでしょうか。純資産でしょうか。自己資本比率でしょうか。
そもそも銘柄選定をする際に、莫大な量を時間を掛けてみる訳にはいきません。
東証一部に上昇している銘柄だけでも約2000前後あります。他の市場もありますし、全てを細かくチェックするのは難しいですので、どうしても銘柄選定初期段階では簡単に見極められる事の方が良いからです。
つまり簡易的なスクーリニングをしようと言う話です。
会社の目星をつけるために
株式を買うなら、業績が安定している企業を買うのは至極当然です。
だからといって、噂やイナゴを信じていては利益は出ません。最終的な株式の売買者は自分自身なので、買う銘柄に付いても自分で責任はもつべきです。
そこで私は、まず最初に流動比率を確認します。
初めに確認した流動比率とは何か
流動比率とは、流動資産を流動負債で割った数値の事を言います。
これが、なぜ大事かと言うと短期的に返せない程のお金を借りていたら早々に資金繰りが悪くなってしまうからです。
流動資産は1年以内に回収されるお金の事です。簡単に言うと現金や有価証券、売掛金等の現金性の高い資産です。
一方、流動負債は一年以内に返さなくてはいけないお金です。
流動資産>流動負債が基本
返すためには現金が必要なのは分かりますよね。
返すために必要なお金は流動資産から返す必要があります。財務分析では短期的な流動性を見る事が始まりだと思います。
ここまでくれば分かると思いますが、流動資産は常に流動負債より上回っていなければ倒産してしまいます。
つまり流動資産が流動負債を上回っていれば、短期的な負債はカバー出来るわけです。
業種によって異なる場合もある
勿論、全ての業界に当てはまる訳ではありません。
例えば、小売業は日銭が入ってくるため売掛金もそう多くはなく資金の回収に困る事もすくないため、流動比率が100%を切る場合もあります。
一方、自動車関連の企業では売掛金が多くなります。なぜなら車を一括で買うよりもローンを組んで買う事の方が多いです。また、在庫を溜め込む必要のある業種は100%を超えていないと資金繰りに苦しむ事になります。
その様な点で、トヨタの「必要なものを必要な時に必要な数だけ」作るカンバン方式は画期的だと言われるのもうなづけます。
まとめ
グロース株やベンチャーは最初は赤字覚悟かもしれませんが、短期的に資金がなくなってしまっては成長云々の前に会社が倒産してしまいます。
黒字倒産なんて言葉もありますし、最低限資金繰りに困らない様なキャッシュを保有している事は、どんな企業にとっても大切ですし、投資家が初めに見るべき点であると思います。