通称ブラックリスト。信用情報機関とは何なのか?

こんにちは、寝ても覚めても多重債務者の無吉です。

ブラックリスト…中二病な私としては響き的にはかっこいいのですが、債務者にとってはあまりよくない言葉ですよね。

今回は通称ブラックリストと呼ばれる、信用情報について書いていきます。

それでは、いってみましょー!!

ブラックリストとは?

  • 信用情報機関に記録された新たにローンやクレジットカード等を契約する際にマイナスになる情報のこと

例えば支払いの遅延や債務整理(自己破産等)の記録です。

支払いの遅延や債務整理の記録があると『貸しても返済ができないのではないか?』と思われるので、金融業者は貸し出しをしたくありません。

詳しくは後述しますが、実際はブラックリストというものは存在せず、あくまで信用情報機関に記録されている、貸し出す側が見た時にマイナスになる要素が記録されている情報を俗称で『ブラックリスト』と呼んでいます。

信用情報機関とは?

  • クレジットカードやローンに関する情報を記録する機関

契約状況や返済状況を記録しています。

日本国内には信用情報を扱う機関が3つあり、日本国内のお金を貸し出しする業者やローンを組めるサービスの業者に関しては、いずれかの情報機関の会員になることが義務化されているので、必ず最低でもどれか1つには会員として登録しています。※闇金と呼ばれる業者は除きます

クレジットカード会社や消費者金融はもちろん、携帯の分割払い(割賦販売)等も登録されています。

 

無吉無吉

『クレジット』=和訳すると『信用』。

この『信用情報』とは簡単にいうと、お金を借りた時にちゃんと返したのか、または返してないのか。という事実のみを記録した情報なんだ! 

3つの信用情報機関

CIC/株式会社シー・アイ・シー

もともとはクレジットカード会社や信販会社の多くが登録していた機関、今では銀行やクレジットカード会社、携帯電話会社など、他にも会員登録している業者は多い。会員数947社(貸金やローン業者のみの数)※2017.2.20時点

JICC/株式会社日本情報信用機構

もともとは消費者金融系の多くが登録していた機関、銀行に関しては大手よりもNET銀行系の登録が多い。今では銀行やクレジットカード会社、携帯電話会社など、会員登録している業者は多い。会員数960社(貸金やローン業者のみの数)※2017.2月時点

JBA・全銀協/全国銀行個人信用情報センター

主に銀行や銀行系のクレジットカード会社が登録している。消費者金融系は登録していない。252社※2017.3月時点

 

信用情報機関の役割

それぞれの機関の登録会員の金融業者から報告された情報を、他の金融業者(会員)から教えて欲しいと要求された時に情報を開示します。

特にそれをもとに何かを審査したり助言したりしている訳ではなく、ただ報告がきた情報を記録し、求められたらその情報を開示しているだけです。

業者が信用情報機関に報告〜開示までの流れ

私がまだクレジットカードすらもっていない若者の設定で説明します。

 

無吉無吉

もう大人になったことだし、そろそろクレジットカードが欲しいな!

 

若くて夢と希望にあふれるイケメンの無吉はM社のVISAカードを申し込みました。※M社はCICとJICCの会員です。

 

審査する人審査する人

クレジットカードの申し込みね!CICとJICCに情報をもらうざます!

 

審査する人はCICとJICCに情報を開示してもらいます。でも無吉は初めての体験なので、何も情報はありません。

 

審査する人審査する人

ふむ、情報なし。年齢的にきっと初めてなのね。

年収と勤務年数なども当社の規定を満たしてるのでOKざます!

申し込みが来たことと契約をしたこと、申込みの時に聞いた年収や勤務年数などの個人情報をCICとJICCに報告するざます!義務ざます!

 

ここで無吉はクレジットカードを発行してもらえるのですが、CICとJICCに情報が記録されます。※契約書に各機関に報告することがきちんと記載されています。

これで無事にカードが発行されましたが、時は少し流れます。

 

最初は借入をしてもきちんと返していたのですが、時は流れ無吉はギャンブルにはまり、借入をしては遅延して、しばらくしてから返済するということを繰り返すようになっていました。

 

審査する人審査する人

あの子、返済が3ヶ月も滞ってるでざます!CICとJICCに報告するざます!

 

CICとJICCの無吉の信用情報に遅延が記録されます。

 

無吉無吉

あー!ギャンブルは勝てねーしキャッシングの限度額がいっぱいだ!他にも契約して金を借りるしかねーな!今はやりのRカードにするかー! 

 

無吉はR社のRカードに申し込みをしますが、実はR社もCICとJICCの会員です。

 

審査する人♂審査する人♂

なに!?申し込みだと!?すぐに信用情報を取り寄せろ!!

 

ここでRカードの審査する人はCICとJICCに無吉の信用情報の開示を求めます。

そして信用情報を確認すると先程M社が報告しているので、無吉に遅延歴があることがバレます。

 

審査する人♂審査する人♂

遅延歴ありだと!?当社の規定で遅延歴がある人とは契約できません!

 

そしてお金を借りれなくなって返済もできなくなった無吉は、途方にくれ債務整理をするのでした。

 

 

ただ、このときもしも無吉が申し込みをしたのがRカードではなくて、仮にJBAにしか登録していないA社だったとしたら、JBAには無吉の遅延歴は記録されていないので審査に通るかもしれません。※CRINやFINEといった機関同士の情報交流ネットワークがあるので、絶対に通る訳ではありません。

CRINやFINEとは機関同士がマイナスの情報を共有するネットワークですが、各機関が開示する情報は各機関によって違います。

そのため、隙間をすり抜けた場合は先程の無吉の状況でも審査に通るかもしれません。

 

あとはタイミングの問題で、M社が遅延を報告する前にR社に申込んでいたら審査に通る可能性もあります。

信用情報に遅延やその他のマイナスの情報があっても契約出来たという話を聞くのは、単純に審査の基準が甘い貸金業者である可能性はあるものの、この隙間をすり抜けているかタイミングのずれでたまたま審査に通っている人もいるのではないでしょうか。

信用情報はどんな時に記録されるの?

信用情報機関に会員登録している業者と『何かしらの取引き』をした時に記録されます。

例えば、

  • クレジットカードの申し込み
  • 借入
  • 返済
  • 遅延
  • 債務整理

 

無吉無吉

じつは記録されるのはマイナスの情報だけではないんだ!

いつ記録が消えるの?

機関と内容により記録されている機関が違います。

全部ではありませんが記載します。

項目CICJICCJBA
自己破産7年5年10年
自己破産以外の債務整理5年5年5年
3ヶ月以上の延滞5年5年5年
クレジットカードの申込み6ヶ月6ヶ月6ヶ月

※少しの遅れ含む通常の返済履歴は24ヶ月まで残ります。

最後に

簡単にいうと信用情報機関は会員から報告のあった情報を記録して開示しているだけなので、マイナスだと判断しているのは開示してもらっている側です。

それぞれの貸金業者により審査基準はことなるので、申し込み先によってはマイナスだと思われる情報が記録されていても、審査に通ることもあります。

つまり、どんな情報にしろブラックなのかホワイトなのかを判断するのは実際に審査する側なので、ブラックリストなんてものは存在しません。

ただの取引履歴みたいなものです。

 

それはそうと気になっていたことがようやく分かりました。

携帯電話の支払いをせずにいたりすると、クレジットカードの審査が通らなくなるって聞いたことありません?

これって携帯会社が信用情報機関に会員登録していたからなんですね!支払いしてないことが他の会員にもバレバレです!※例:ドコモだったらCIC

 

無吉無吉

また一つ賢くなれた…のか?

それではみなさま、よい返済ライフを!