フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

1泊ハイキング、下山&プチ喧嘩編

避難小屋好きの山友Cさんと出掛けた1泊スキーハイキング、下山編です。
いきなりドカ雪が降った直後で雪崩の危険が結構高かったため、急斜面には登らない、近づかいない、というルールでのハイキングでした。


「だからと言って、避難小屋と駐車場を単に往復するだけではつまらないだろ?」とCさんが、別のコースから下りることを考えてくれました。
避難小屋からしばらく登って到着した稜線はとても広々としています。
この後、写真の左奥から下に下りていきました。前日夕方に苦戦した表面に分厚い膜が張った雪と違って、とっても滑り心地のよい雪でした。


しばらく下りた後は登り斜面に入るので、再び滑り止めを貼って進みます。
これは振り返った風景です。


途中で、前日のわたし達の登りトレースとすれ違いました(^▽^;)
わたしだったら、こういうところにひとりで来るとよく分からないから、行きと同じところから帰りがちですが、Cさんは一度も行ったことのない場所でも、出発前に地図を見て「こんな風に周回できる」とささっと計画を立ててしまいます。もちろん、現地で地形や冬なら雪の様子も見て調整したりもしますが、山男だなぁといつも感心してしまいます。


そのあとさらに登って、稜線の高くなってるところに到着したCさん。


稜線のその先はこんな感じで、遠くから見た時にはここまでいけそうかな、と思ったのですが、いざ近づいて見てみると、稜線の右側のなだらかな斜面には岩壁が邪魔をしており、左側はいつ雪崩れてもおかしくないような急斜面です。登る代わりに少し下りて・・・


岩の裏に回ります。
というのも、稜線は風が強かったのでランチをしたいような環境ではなかったのです。


岩壁は風よけにはなるものの、座れるようにはなっていなかったので、もたれるように体重をかけて楽な姿勢をとってランチ休憩をすることにしました。


前夜、避難小屋の薪ストーブをコンロ代わりにお湯を沸かして茹でて、市販のペストソースと粉チーズと和えたものがメインでしたが、弱火で長く茹で過ぎたためどろっと柔らかくなり過ぎて、あまりにもまずそうな外見だったため(そして実際かなりまずかった😂)、写真には撮りませんでした。


さて、お腹もいっぱいになったので下りていきたいと思います。まあまあいい雪だったので、向かいの斜面の途中までとか登り返したい気分でしたが、どこもそこそこ急斜面で、既にところどころ雪崩になっているのを目にしたので、やはりこのまま下りていくことにしました。


大抵は登るのも下りるのもCさんにわたしが続く形なのですが、この稜線からの景色が良かったので、Cさんに写真をお願いしました。その際、わたしが少し先に滑り出したためCさんが「じゃあそのまましばらく先に滑って。その先のでっぱりの真下くらいで止まっといて」と言われたので、わたしにとって「でっぱり」と思われる地点の真下までトラバースで滑り下りていきました。すると、普段は穏やかなCさんが「おい!どこまで行くんだ!?危ないだろ!」と怒鳴りました。Cさんが言う「でっぱり」とわたしが思った「でっぱり」は違う地点で、わたしが進み過ぎた辺りは少し急斜面だったので、雪崩を引き起こす危険があったそうなのです。結果的には大丈夫でしたが「写真やGoProに気を取られて、注意散漫になってることがよくある」と怒られてしまいました。


それも確かに事実だとは思うんですが「今の場合、写真は関係ない。ただ、どこの位置を指してるのか分からなかった。『ひとつ目のでっぱり』だとか、もう少しきちんと説明するか、前を滑ってくれないと分からない」とわたしが反論。「君があっちをバックに写真を撮れって言うから前に行ってもらったんだよ、雪崩対策で急斜面では距離を取らないといけない(雪崩た場合、ふたりともが飲み込まれるのを避けるため)から、君を追い越すことは出来なかったし」


で、少しの間険悪ムードになったんですが(珍しく😅)、「雪崩、危険だからナーバスになってて強く怒鳴ってしまってごめん」とCさんが折れてきたので、わたしも「情報には集中する」と約束して、仲直り!?しました( ̄▽ ̄;)


そんな、険悪ムードにまでなって撮ってもらった写真なんですが、何かのミスで消してしまったようで、今探しても出てきませんでした😓直後に見た時は、撮れてたはずなんだけど・・・


とっても良い状態の雪を楽しみつつ、どんどん下りてきます。



後半はカラマツ林の中です。
全体的に急斜面ですが、木が密に生えているので雪崩になりそうなところはほとんどありません。


最後にもう一度、滑り止めを貼る必要があります。


川を越えて、車を停めている谷の反対側の集落まで登らないといけないのです。


無事、道路まで戻ってきましたε-(´∀`*)ホッ


たった1日で、だいぶ雪が融けていたのにはびっくりでした。
前日には、アスファルトは全然見えていなかったのです。


お読みいただきありがとうございました。

大好きな雪の宿で迎える朝

わたしに勝るとも劣らない避難小屋マニアな山友Cさんと今月上旬に1泊スキーハイキングに出掛けた時のお話、2日目編です。
大雪の後、あまり経っていない時期だったので雪に埋まった避難小屋の入り口を雪かきして泊まりました。そんな状況の割には、薪ストーブもちゃんと使えて寒い思いをせずに夜を過ごすことができました。


翌朝。シュラフはマイナス5度まで大丈夫なやつです。屋内とはいえ、薪ストーブが消えてしまった後は、結構冷え込んでしまうのでシュラフから出るのが辛い💦
薪を少し残しておいたのでCさんが薪ストーブに火を起こしてくれています。


ドアの窓ガラスは小屋内の水蒸気が凍ってすりガラスのようになっています。
ちなみにスキー板は小屋内に入れておきました。外に出していると、ビンディングの周辺についた雪が凍ってしまって、翌朝使いにくいからです。


とはいえ、小屋内に入れておいてもこれでした(◎_◎;)


ドアを開けると、この景色✨
もう・・・脳内幸福物質?がドピャ~っと溢れ出てくる感じです(*´▽`*)


薪ストーブの火がパチパチと勢いよく燃え上がっています。ようやく暖かくなってきました。ストーブ周辺にはスキー板の滑り止め、手袋、インナーシューズなど色々ぶら下げて乾かしています。


Cさんが火起こししている間に、朝ご飯の準備をしました。


パン2種類、ビスケットとチーズ、写っていないけど板チョコも少しありました。
それと、せっかくCさんが重たい思いをして持ってきてくれたバナナとオレンジをテーブルの横にある棚に載せてすっかり忘れしまい(何か足りない気はしてた…)、出発準備をしているときに発見したのでした😓


小屋の外観、と歯磨き中のCさん(^▽^;)


テント泊でも避難小屋泊でも出発準備の鬼門、エアーマット畳み。
今日は一発でうまく(小さく)巻けて、すんなりと袋に入りました✨


歯磨きの後、次に泊まりに来た人のために枯れ木を拾いに行っていたCさんが戻ってきました。避難小屋では「薪を使ったら足す」のがマナーです。


新雪で気温が高い目の時は、スキーの滑り止めに雪がくっ付いて歩きにくくなることが多いため、ロウソクを擦り付けます。専用のスプレーも売っているので、買おうと思いつつ、いつもこれで済ましています(;^_^A


一晩お世話になった避難小屋にお別れして、歩き始めます。
まずは奥の稜線まで登るようです。


下山編(最終回)に続きます。
お読みいただきありがとうございました。

雪の避難小屋の暖かい夜

今月上旬に山友Cさんと1泊で雪山ハイキングに出掛けた時のお話です。


勝手にマイ・別荘だと思っているお気に入りの避難小屋。結構雪に埋まっていたので、Cさんが入り口周辺と明り取り用に窓の前も除雪してくれました。そして、小屋の横にある水場も完全に雪の中だったので掘り起こしてもらいました。


薪ストーブに点火中。幸い、薪や小枝も最低限ですが小屋内にありました。
ここの避難小屋、泊まりに来るのはわたしは4回目ですが薪ストーブが小さいながらもちゃんと使えることが嬉しいです。避難小屋によっては薪ストーブや暖炉がないところもあるし、あったとしてもきちんと使えなくて寒い思いをすることも珍しくありません。そして、小屋に薪のストックがないことだってよくあります😓薪を自分たちで持って登ってくると確実なんですけど、既に荷物はシュラフ、マットレス、調理器具、食料などでかなり重たいので中々そこまでできないんですよね・・・


薪ストーブに小鍋(唯一この小屋に常備されている調理器具)をかけて沸かすこともできますが、火力が高くなるまでちょっと時間がかかるので、まずはジェットボイルでお湯を沸かしてハーブティーで暖を取ります。クラッカーとピーナッツも出してきました。うちにいる時は欲しくもならないただの塩味のピーナッツですけど、お山ではなぜか貪るように食べてしまうんです😂


次に出てきたのはインスタントフォーです。
2月に出掛けた2泊ハイキングでCさんが気に入ってたので、また持ってきました。


ピンぼけちゃいました。具もないけど、暖かいスープだというだけでありがたいものです。
もちろん!?鍋から直接頂きました(^▽^;)


出発前に買った地元農協のチーズを出してきました。調理用に切っていきたいと思います。
ところで、なんでこんなにピンボケしまくりなのかよく分からない💦
疲れていて注意散漫になっていたのか・・・


毎回避難小屋やテント泊で食べてる定番中の定番、ジャガイモ&チーズの重ね焼きです。
薪ストーブはあまり薪をくべ過ぎなかったら、弱火程度の温まり方をするのでしばらく置いておき、底を焦がさないよう、均一に温まるように時々かき混ぜます。


はい、いい具合に温まりチーズも溶けました✨
毎回のことですが、この信じられない量をふたりで完食しました😂


デザートにはブラックチョコレート。
スーパー「リドル」のオリジナルのやつで、安い割に結構おいしくてケーキ作りにもよく使っています。翌朝にパンと一緒にも食べたいので少し残しておきました。
ストーブに乗ってるお鍋のお湯でまたハーブティーを作ります。あとそれに、一仕事!?待っています・・・


インスタントラーメン作ってるように見えるでしょうけど!?翌日のお昼に食べるパスタを茹でてるのです。
こんなに雪がたっぷり積もった山の中の電気も水道もきていない小さな小屋ですが、薪ストーブの具合が良いこと、狭いので早く暖かくなること、意外にも!?建付けが良くて隙間風がほとんどないことで全く寒い思いをすることなく翌朝まで過ごすことができました。


2日編に続きます。
お読みいただきありがとうございました。