2017年の高田の風景
 
嵩上げから見た海側・・・
 
ってもよくわかりませんねw
 
この向こうに海があります。
 
 
震災後新たに作られた巨大防波堤のそのまた向こう。
 
あの日も
 
当時あった私が生まれる前に作られた防波堤があるから・・・と
 
思っていた人もいたかと思います。
 
それで避難が遅れたケースもあったかもしれない。
 
 
震災の津波と同じまたはそれ以上の高さに創られた巨大防波堤。
 
一昨年 店の常連で
 
防波堤の建造開始以来警備員をしていた方が
 
「防波堤が完成したから帰ります。 
 
どうぞこれからも元気で頑張ってください。」と
 
挨拶をして故郷に帰った。
 
 
その時に もう5年経ったんだ・・と
 
心の中で呆然とした記憶がある。
 
震災当時 果てしなく先に思えた未来も
 
日々あくせくと暮らすことを重ねるとあっという間に
 
過ぎてそして帰ってこない。
 
 
 
 
これは2014年の夏の被災地。
 
嵩上げの前作業のベルトコンベアが稼動真っ最中だった。
 
震災に関係ない人が見たら
 
ここに何千人も住んで生きた街があの日以前にあったと
 
誰も思えないだろう。
 
 
瓦礫が去って
 
草たちの緑が来て
 
今は土色の大地が人の手で作られている。
 
 
物は再びつくってもも
 
人の命は帰らない。
 
 
多くの人は古びた防波堤の中で自分が安全であること以外
 
何も知らないのだと知らない。
 
 
そしてそんな人が思う事は事実でも現実でもない。
 
自分が選んだ事が事実と認めることが
 
人間としての命と魂への敬意。
 
 
 
どんな絶望も悲しみも
 
顔をあげて生きることから癒すことが出来ると
 
灯りの無かった震災後の10数日間教えられた。
 
 
多くの人間は今自分の立っている場所が
 
はたしてどこなのかを知るべきだ。
 
 
死者のいた大地か
 
重ねられた土の上か
 
先祖が開いた土地か
 
誰かが昔捨てた場所か
 
 
その上で人間としての優しさと尊厳を忘れまい。
 
 
 
 
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今私が生きてることに
 
このブログを読んでくださるあなたが生きてることに
 
ありがとう
愛してます
 
そしてすべての人に
 
この世界に
 
虹のかけらが降り注ぎますように。
 
 
 
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