2018年5月25日金曜日

ダン・アリエリー 著 「予想どおりに不合理」を読みました&ドル転




こんばんわ、米国株ブログウォッチャーのハイパー愛生男です

本日未明に半月に一度のドル転を行いました

1ドル=109.36円で319.06ドル
34,893円分です

今後も毎月10日、25日前後で
定期的なドル転を継続していきます


最近、読み終わった本を紹介します

ダン・アリエリー 著 「予想どおりに不合理」です

昨年、ノーベル経済学賞をシカゴ大学のリチャード・セイラー教授が
受賞したことで行動経済学に注目が集まりました

行動経済学とはざっくり言えば
通常の経済学に人間の心理的な傾向を分析、把握し
それを理論的に体系化していこうとする学問

投資やギャンブルで負けている人は
堅実にコツコツ取り返していくことが正解なのですが
負けている人ほどハイリスクハイリターンの行動をとりがち
というようなことを研究する学問

人間には理性があり合理的な行動をとる
自分は合理的に行動できると考えている人もいると思いますが
本書では心理的に誘惑されたりした場合に
人間は「予想どおりに不合理」な行動をとる
その例が15章にわたって書かれているのが本書となります

その中で私が興味深いと感じたことを書きます


おとり広告
「エコノミスト」誌が出した広告について
学生にどれを購入するか学生100人にアンケートをした結果

ウェブ版の購読(59ドル)16人
印刷版の購読(125ドル)0人
印刷版およびウェブ版のセット購読(125ドル) 84人

印刷版のみとウェブ版とのセットが同じ価格なので
印刷版のみを購入しようという人は0でした

では、その印刷版のみの購読という選択肢を削るとどうなるか
ウェブ版の購読(59ドル)68人
印刷版およびウェブ版のセット購読(125ドル) 32人

結果が全く異なります
印刷版のみの購読を選択肢として入れた場合には
ウェブ版とのセットのおトク感が出た結果
それを選択する傾向が出るということです

「エコノミスト」誌の売り上げは、おとりの選択肢を入れることで
大きくなるという実験結果となっています


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ゼロコスト(無料)のコスト
ハロウィンで家の玄関に来た子供に
まずハーシーのキスチョコ(1個4.5グラム)を3個渡した上で

キスチョコ1個と小さいスニッカーズ(30グラム)
キスチョコ2個と大きいスニッカーズ(60グラム)
とのどちらかの交換をもちかけたところ
ほとんどの子供は大きいスニッカーズとの交換を選んだ
合理的な選択といえます

条件を変えて

ハーシーのキスチョコ(1個4.5グラム)を3個を渡すのは同じですが

キスチョコ1個と大きいスニッカーズ(60グラム)の交換
無料で小さいスニッカーズ(30グラム)もらえる

上記の選択では合理的ではありませんが(総重量が少ない)
無料で小さなスニッカーズをもらうのを約7割の子供が選択したということです

子供は上の条件では合理的な判断ができるのに
下の条件ではできませんでした

それほど「〇〇無料!」の効果は大きく
無料で何かを得られるというのに人は惹かれてしまうということです

「手数料無料」とか「送料無料」とか世間には多くありますが
そういう宣伝文句を見た場合は一旦冷静に見直す必要がありそうです


自分の持っているものを過大評価する(所有意識)
デューク大学のバスケットボールの試合のチケットを入手するには
春学期がはじまらないうちからスタジアムの外にテントを張り
不定期にエアホーンが鳴らされるたびに
5分以内にテントにつき一人が事務局に申告しに行かねばならず
試合開始48時間前からはテントにいる全員でエアホーンが鳴ると
申告しなければいけないということです

上記のように忠誠心を試されたうえで
全米選手権決勝トーナメントなどの人気カードとなると
更に抽選ということになるとのことです

学生100人に
抽選に当たったグループに「最低いくらならチケットを売るか?」
外れたグループに「最高チケットにいくらまで出すか?」を質問したところ

当たったグループは平均2,400ドル
外れたグループは平均170ドルをチケットの価値として答えたとのことです

多分、当たったグループも外れたグループも同じくらい
チケットが欲しかったはずですが
この差はあまりにも大きいです(14.11倍)

これは人間が一たび所有してしまうと
そのものの価値を過大評価してしまう
所有したモノが自分のものでなくなることに
大きな痛みを感じる傾向があるためです

「1か月以内返品無料」といったような売り文句は
1度所有させてしまうことで買主が「所有意識」を働かせることを
上手に使った商法と言えるということです
気軽に試してみようというのにも注意が必要ですね


感想
この他にも、人間がいかに非合理的な判断をするのか
面白い実験データに基づいてわかりやすく解説されています
文章的にも読みやすく、いろいろ考えさせられながらも
スラスラ読み進められました、面白かったです
アリエリー教授の他の著作も読んでみたいと思いました

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私が読んだのはペーパーバック版でしたが
文庫版がでています
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