我が家の愛犬チワワ(現在11歳)は、今までに手術を5回行っています。
他の記事を読まれている方はご存知かと思いますが、5回のうち3回は「結石除去手術」です。
そして、仔犬の頃に「去勢手術」。あとの1回は、昨年まぶたの内側にできた出来物を取るための手術です。(このとき、ついでに顎の出来物と、歯石除去もいっしょにしてもらいました。)
去勢手術以外は、すべて同じ動物病院でお願いしています。
これまで、幸い何事もなく無事に手術を終えているので、あまりリスクについて考えていなかったのですが、我が家の愛犬も高齢になってきたので心配になり、詳しく調べてみました。
犬の手術のリスクはどのくらい高いのか?その死亡率は!?
「手術のリスク」というのは、実際問題「全身麻酔」のリスクによるものです。
その麻酔による死亡率は、1000頭に1頭の比率と言われています。
人間に至っては、1万人に1人ですので、思いのほか高い数字ですよね。
全身麻酔によるリスクの原因とは何なのでしょうか?
- 麻酔薬に対するアレルギー体質だった
- 心臓疾患・腎機能障害をもっていた
- 麻酔しているさなか、血圧が急速に下がり、脳や臓器への血液が停滞してしまった
- 膵炎が原因で、脂肪でとかしている麻酔薬があわなかった
- 手術後のモニタリングが不十分だった
- 小型犬に至っては、麻酔の調整がむずかしい
他にも、人より犬の方が手術のリスクがあることにも原因があります。
人の場合。
- 手術前検査を十分に行うことができる
- 場合によっては、局所麻酔で手術可能
- 必要に応じて輸血で対処可能
- 常に麻酔医がついている
犬の場合。
- CTやMRI検査にも全身麻酔が必要なため、充分な検査ができない
- 局所麻酔では手術困難なため、主に全身麻酔が多くなる
- 輸血しながらの手術ができない
- 執刀医と助手のみで手術を行うケースが多い。麻酔医はほとんどの病院でついていない
犬にとって麻酔による負担は大きい!獣医師でも予想がつかないことが起こり得る!?
例えは、腎臓の場合。
検査では、腎機能に問題がなかったとしても、麻酔の影響で急激に機能が低下して急性腎不全をおこしてしまうこともあります。
また老犬の場合は、 心肺機能の低下や呼吸器系疾患の影響によるリスクが高まります。
「老犬」といっても犬種によって個体差があります。
ワンちゃんが高齢になってきたら、何歳くらいを目安にしたらいいのでしょうか?
- 小型犬 → 12歳以上
- 中型犬 → 10歳以上
- 大型犬 → 8歳以上
大型犬になるほど老化が早く、そのぶん手術によるリスクが高まるのです。
そして、よく言われるのが「短頭種」は手術のリスクが高いという点です。
短頭種と呼ばれる犬種は、フレンチブル、ブルドック、チワワ、パグ、ポメラニアン、キャバリア、ヨーキー、シーズーを言います。
短頭種は、その独特な口の形状をしているため、以下のリスクがあげられます。
- 心拍数が下がりやすい
- よだれがでやすく、気道閉塞の原因になやすい
- 短頭種特有の口の形状のために、気管チューブを入れにくい
- 低酸素症になりやすい
- 嘔吐のリスクが高く気道をふさいでしまう可能性が高い
以上が、犬が手術するときの全身麻酔によるリスクについてです。
一般的には、犬に麻酔をかけるとき注射による麻酔を行ってから、吸入式の麻酔をかけるという併用型が多いです。この吸入式麻酔の場合、犬の体重や状況をみながら微調整ができるのが利点です。
我が家の愛犬もこのやりかたで麻酔をしてもらっています。この場合、麻酔から覚めるのも早いので、手術後すぐに目を覚ましてくれますよ。(ただし、身体はすぐには動けませんが。)
それにしても、短頭種の中に愛犬チワワが含まれていることには、ちょっと驚きでした。でも、言われてみればチワワの鼻って短いですものね。
うちの子の場合、規格外な大きさ(体重6キロ)とパピヨン似の顔つきなので、全然気にしていませんでした。(^_^;)
更には、小型犬が老犬と言われる目安が12歳から。我が家の愛犬は6月に12歳になります。これは、ますます気をつけていかなくてはなりませんね。
みなさんにも、この記事がお役に立てたら嬉しいです。
可愛い愛犬の幸せを願って!
これからも勉強していきますね☆(*^_^*)