へなちょこおやじの自給自足入門

自給自足を目指しておそるおそる農業研修の門を叩いた俺。この先どうなることやら。ちょっと不安。

自然農法(2)

2017年05月25日 | 日記
どうして生態系が豊かだと自然農法的にいいのだろうか?

生態系が豊かということは、そこに暮らす生き物の種類と数が多いということ。
そして生き物の種類と数が増えると、自然とバランスがとられ、突出した生き物が発生しなくなる。

害虫もいればその天敵もいる。多くの良くも悪くもない菌の中に、悪さをする病原菌が共存する世界。
害虫も病原菌もある一定の数に収まればそれほど悪さもしない。
全体的に見ると害虫も病原菌も存在しなくなり、全てがただの菌ただの虫になる。

多種多様な生き物がいることによって、野菜が害虫や病原菌から守られる。
自然農法ではそう考えるようだ。


現在主流である慣行農法では化学的な農薬が使われ、
一部の有機農業では、化学的ではないが、ある特定の生き物を殺す生物農薬などが使われる。



農薬を使わない状態は、以下のピラミッドで表される。

野菜を食べる害虫がいても、その害虫を食べる天敵がいることで、大きな被害がでない。


そして、農薬を使うとこうなる。

野菜以外の生き物が存在しない不自然な世界となる。

やがて農薬の効果が切れる。すると1次消費者(草食動物)の害虫がやってくる。


そしてまた農薬を使う。

農薬を使う理由はこのように畑を無生物状態に保つため。

農薬を使った畑で、農薬の効果が切れるといち早くやってくるのが1次消費者の害虫で、
2次消費者の天敵がやってくるまでにはずいぶん時間のロスがある。

天敵がいない間に害虫が大発生して被害が大きくなることもあるそう。



自然農法の生物ピラミッドでは害虫を食べてくれる生き物たちがたくさんいるので安心。


ここで、有機農業で認められている農薬について。
例えばJAS有機では、化学合成された農薬以外の農薬(天然農薬)は使ってもよいことになっている。
木酢液や唐辛子の抽出液、ニンニクの抽出液など。

天然素材ということで、確かに人体に影響はないかも知れません。
でも生態系は壊れてしまう可能性がある。

生態系を豊かにし、多種多様な生き物が存在する世界を作るのが自然農法。
もちろん安心安全で美味しい野菜を作ります。
そして、安心安全ということでは、有機農法と自然農法は同じになる。

でも、生態系を破壊する可能性があるという意味では、有機農法も慣行農法と同じになるのかも。

つまり、
有機農業は人々の健康を大事にする農業で、
対する自然農法は、人々と自然環境の両方の健康を大事にする農法だと言えるのではないでしょうか?


つづく






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