ホントは試写会で、誰よりも先に観たかったのですが、仕事の都合叶わなかったので、初日に鑑賞してきました。公開劇場数が少なく、都内では武蔵野館だけだったので、全ての回が満席状態やっぱりキリアン効果なのかしら?⇦ファンの欲目。そんなことはないか…。正当に映画が評価されてるのよね。
てか、初日に(8/12)に観たというのに、コレ、アップしたのいつだよ、ってカンジですが…
ハイドリヒとは、ヒトラー、ヒムラーに次ぐ、ナチス第三の男。
第二次世界大戦の最も凄惨な史実のひとつと言われるエンスラポイド作戦(ハイドリヒ暗殺事件)を基に、暗殺作戦の顛末を描く戦争サスペンス。
前半は実行部隊によるハイドリヒ暗殺作戦の立案、実行、そして後半はナチによる容赦ない報復、そして篭城と、2部構成のように描かれている。
『死刑執行人もまた死す』『暁の7人』として過去に二度、映画化されている作品をキリアン・マーフィとジェイミー・ドーナンで映画化。オールプラハロケ、構想15年、綿密なリサーチと監督の情熱によって新しく息吹を吹き込まれた本作。是非、過去の2作品と比べて観たいところだが…
てかキリアン・マーフィとジェイミー・ドーナンって…、今年、それぞれ2本目なのよね〜キリアン・マーフィは『フリー・ファイヤー』そしてジェイミー・ドーナンは『フィフティ・シェイズ・ダーカー』さすがノリにノッてるおふたり、大活躍
正義と大義と犠牲をかけて闘争した7人の歴史の不条理に翻弄された男たちの英雄譚?ではない、だって彼らのせいで犠牲者は甚大な数になったわけだから。歴史を動かす時には痛み(犠牲)はつきものなのかもしれないけど…、国民の多くがこの報復で命を落とした。
『愛国者なら国のために命を落とす覚悟が必要だ』という主人公の台詞がある。そして『わたしたちの行動は正しいの?』というセリフと、それに答えられない闘志。正しいことが全てではないし、正しくはないことも、やらなきゃ、いけないってこともある。
どっちに転んでも地獄とはこのことだろう。
自らの命を犠牲にしてナチスに立ち向かった若き男たち闘争と、葛藤、そしてラブロマンスをバランスよくエンターテイメントとして昇華させている。それがなきゃ、ドキュメンタリーでいいわけだから。
当時の街の雰囲気を再現するために生々しさと埃っぽさを出すためにスーパー16ミリフィルムで撮ったと監督談。確かにセピアがかった荒々しい映像は主人公たちの心情を表しているようで、デジタルではなく、あえてフィルムで撮ったのは正解だったとように思います。
クライマックスの銃撃戦の緊迫感と、やりきれなく美しいラスト。こんな表現、不適切だと思いますが、キリアン・マーフィファンなので、お許しください。そして得も言われぬカタルシスがある。エンドロールが流れるとすごい勢いで席を立つ人が多かったが、わたしはしばらく席をたつことができなかった。
原題は作戦名の『Anthropoid』原題、微妙…
歴史を知らなすぎるため、きちんと伝えられない部分があると、書いていて、自分でも歯痒く感じます。それが観終わってからなかなかアップできなかった理由でもあります。
【70点】
2017.8.12 新宿武蔵野館