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オオナムジ「野ネズミさん、ありがとう」

 

 

 

 

命の恩人(人ではない)の野ネズミを掌に乗せ、

 


探し求めていた矢を受け取りしっかり礼を言うと、

 




オオナムジは地上に這い上がった。

 

 

 

 

 

 

 

すっかり焼き払われてしまった野原には、



殺風景な風景が広がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スサノオ「さすがに・・・、死んだか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スサノオは野原を眺めて、そう思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

スサノオ「まぁこれで死ぬようなら、この程度の男ということだろう。


別に気に病むこともない」

 

 

 

 

 

 

横では、スセリ姫が滂沱の涙を流していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

泥まみれになったオオナムジが、


矢を片手に野原の遠くから確かに姿を現した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オオナムジ「見つけました!!」

 

 

 





 

スセリ姫「オオナムジ様!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スセリ姫は歓喜の声をあげた。

 



スサノオ自身も、驚きを隠せなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戻って来たオオナムジの表情は、

 



明らかに今までのどこか頼りない表情と違い、

 



凛々しく、たくましいものに変わっていた。

 

 

 




精悍な男の顔をしていた。

 

 

 

 

 

 

キラキラ92話はこちらキラキラ

※この素敵なイラストは『描いて覚える古事記』さんのブログからお借りしています☆ぜひこちらもご覧ください♪


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