Teamスサノオで~すキラキラ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は、小春の物語。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神社には、

 

偶然か、必然か、

 

何らかの機会と機会が重なって、

 

 

 

 

まるで何かに招かれたように行くことになる、

 

神社がある。

 

 

 

 

 

時にそれを、

 

『神さまに呼ばれる』という。

 

 

 

 

 

そんな偶然の機会が重なって、

 

 

僕らは戸隠神社と並ぶ、

 

もう一つの龍神の総本山と呼ばれている

 

神奈川県は『箱根神社』に来ていた。

この日、

 

早朝の箱根神社の天気は雨。

 

 

視界が限りなく狭まるほどの

 

霧に包まれていた。

あ「それにしても…、

 

こんな毎日毎日、

 

神社に行きまくって大丈夫なんですかね?

 

 

龍神と言えば、

 

この夏の旅で、

 

戸隠神社の『九頭龍社』にも行かせて頂きましたし」

 

 

 

 

 

 

ス「何が?」

 

 

 

 

 

 

あ「いや、『神さま大渋滞』みたいな(笑)

 

よく聞く、ご祭神同士がケンカするとか(笑)

 

 

そんなことは無いとは思うんですけど、

 

ふと気になって」

 

 

 

 

 

 

ス「まぁ分かっている通り、

 

祭神同士がケンカするとか

 

そんなことはないよ(笑)

 

 

神をそんな狭い器で見ないでほしい(笑)

 

 

もっと言うならば、

 

お前がこの夏やったように、

 

 

タケミカヅチとタケミナカタみたいに、

 

伝承の中で反目し合っていると、

 

言われている神々同士の神社を続けて参拝して、

 

 

そこの神社同士の『縁を繋ぐ』ということは、

 

逆にとても素晴らしいことやねん

 

 

 

 

 

 

あ「そうなんですか?

 

そんな自覚、

 

全く無かったですけど」

 

 

 

 

 

 

ス「まぁその無意識が、

 

逆に良かったりするんやけどな(笑)

 

 

だって、それこそ遥か古代の諏訪の地では、

 

『タケミカヅチ』、『鹿島』、『鹿』という言葉ですら、

 

禁句やったりしたこともあってんから。

 

 

それを例え知らずとはいえ、

 

そこの神社同士の縁を繋いで、

 

交流を促進させていくということは、

 

 

過去にその地に根深くあった因縁を、

 

解消させていることに繋がっている。

 

 

それが逆に、

 

神に感謝されるっていうな。

 

 

例えそんな因縁が無かったとしても、

 

 

他の地の新しいエネルギーがお前を通して、

 

交流されれば、

 

神社のその場のエネルギーもまた活性化するしな

 

 

 

 

 

 

あ「なるほど。

 

でも自分がそうして、

 

 

神社や神さまのエネルギーを運んで、

 

繋いでいるというのは、

 

何だか初めてで新鮮な感覚です」

 

 

 

 

 

 

 

ス「まぁ小春がお前に付いていることも、

 

無関係ではないやろうけどな」

あ「小春が?

 

どうしてですか?」

 

 

 

 

 

ス「龍神の役割っていうのは、

 

まずは当然付いた人間の運を、

 

飛躍的に上昇させることな」

 

 

 

 

 

 

あ「運を飛躍的に上昇…。

 

 

でも振り返ってみたら、

 

小春が付いてくれてから、

 

確かに色々凄いですね。

 

 

商売も有り難いことに順調ですし、

 

もう出せないと言われていた本も続々決まって、

 

 

結果的に全国ツアー以外の講演会の数も爆発的に増えて、

 

 

夫婦関係も最良で、

 

子どもも全く病気もせずに、

 

平均よりも早いスピードで育ってますし…」

 

 

 

 

 

 

 

ス「それはまぁ…」

ス「…のおかげでもあるんやけど。
 
小春の力も大きいわな」

 

 

 

あ「それはもう十分わかっとる」

 

 

 

 

ス「というように龍が付いた人間の

 

運の飛躍的な向上と

 

 

同時にもう一つ、

 

龍神には大きな役割がある

 

 

 

 

あ「なんでしょう?」

 

 

 

 

ス「それは、

 

『人と人、神と神、人と神のご縁を繋いでいく』ということ。

 

 

龍というのは本来、

 

『神さまの使い』やから。

 

 

その龍が付いている人間が、

 

そうして縁と縁を繋いでいくことで、

 

その人間自身にも更なる飛躍的な力を無限に与えていく」

 

 

 

 

あ「だからこの夏、

 

タケミカヅチさんとタケミナカタさんの縁を繋いだり、

 

イワナガ姫さんとニニギさんの因縁を解消したり、

 

っていうことがあったのか…。

 

 

全部小春が知らない所で、

 

導いてくれていたのかな?」

ス「まぁそうすることで、

 

小春自身も龍神として成長したんやろうし。

 

 

そうして次に今日俺たちは、

 

導かれるように

 

この箱根神社に来ている。

 

 

これも必ず何かしらの意味がある」

 

 

 

 

 

 

あ「そうなんですかね…。

 

何だかドキドキしますけど…」

そうして僕らは、

 

まずは本殿での参拝を終え、

 

本殿横に位置する『九頭龍神社』へ。

ペコリ、ペコリ、パンパン、ペコリ。

(二礼二拍手一礼)

 

 

 

 

 

あ「先日、戸隠の九頭龍大神さんのところに行った時は、

 

僕がまだまだ未熟でお姿見せてくれませんでしたが…」

 

 

 

 

 

ス「今回はどうやろうな。

 

そればっかりはお前自身の魂の成長によるから。

 

 

それよりも龍神を求めて、

 

ここ箱根神社に来たなら、

 

あそこに行かなあかん

 

 

 

 

 

あ「?」

 

 

 

 

 

そうして僕らが向かった場所は、

 

一度境内を出て、

 

 

そのまま正面の階段を降りた先にある、

 

湖へ。

 

 

 

 

 

 

 

そこには…?

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「うわ…」

ス「この湖の守護神こそが、

 

『箱根の九頭龍神』

 

 

 

 

 

あ「何だかもう…凄すぎて言葉が出ない…ですね…」

 

 

 

 

 

ス「じゃあ、その鳥居を潜った先まで行ってみよか」

 

 

 

 

 

そうして足もと以外見えない霧の中、

 

 

湖に浮かぶ鳥居を潜り、

 

足場の先端へ。

 

 

 

 

 

 

同時に霧は一段と深くなり、

 

吹く風はみるみるうちに強くなり、

 

 

正直飛ばされそうなほどだった。

 

 

さらに雷鳴が轟き始め、

 

 

 

 

 

 

 

 

ダメだ…!もうここにはいられない…!!

 

 

 

 

 

 

 

 

そう思った、

 

その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

?「スサノオ…か…」


 

 

 

 

 

 

 

 

深い霧の中に大きな龍の影が浮かび、

同時に戸隠神社の時とは、

 

明らかに質の違う、

 

 

それでも同じように、

 

肚の底に深く、

 

ズシンと響いてくる声が聴こえてきた。

 

 

 

 

 

 

 

ス「九頭龍…」

 

 

 

 

 

 

 

九頭龍神「…何しに来た?」

 

 

 

 

 

 

 

ス「性質の悪い冗談はやめろ。

 

お前が俺たちを呼んだことぐらい分かる」

 

 

 

 

 

 

 

戸隠神社に比べて、

 

ここのアクセスの良さと来る人の多さも

 

関係しているのだろうか、

 

 

九頭龍神が発する思いがけない冗談に、

 

少しだけ心が安堵する。

 

 

 

 

 

 

 

 

九頭龍「フッ…。

 

貴様らの行動はよく聞いておる。

 

 

日本全国、八百万の神々を訪ねて巡ったそうだな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

ス「…まぁな、

 

こうして人間とともに旅をする時間も悪くない」

 

 

 

 

 

 

 

九頭龍「タケミカヅチ…、タケミナカタ…、イワナガ姫…、

 

ここの祭神天孫ニニギもそう…。

 

そして、今は瀬織津姫とニギハヤヒか…。

 

 

すべての神々が、


貴様らのやってきたこと、


やろうとしていることに感謝しておるぞ…

 

 

 

 

 

あ「………」

 

 

 

 

 

ス「…おい、遠慮せんと、

 

お前も話していいぞ」

 

 

 

 

あ「あ…、は、はい…!

 

こ、光栄です…。

 

 

戸隠神社の九頭龍さんには、

 

こんな風にも言ってもらえなかったので…」

 

 

 

 

 

 

九頭龍「戸隠の九頭龍はお主に何と…?」

 

 

 

 

 

 

あ「えっと…、

 

『汝、志を強く、高く掲げろ。汝らが掲げた志の強さに応じて、

 

我々、龍神は際限なく力を貸そう』と…」

 

 

 

 

九頭龍「フッ…奴らしい…。

 

 

その『志』というものを立派に打ち立てたのだろう。

 

そこの小さな龍からも戸隠の力を感じる…

 

 

 

 

あ「えっ…?」

 

 

 

 

九頭龍神がその言葉を発すると同時に、

 

小春が引き寄せられるように、

 

 

湖の方へ飛んでいく。

あ「あっ!!小春っ!!」

 

 

 

 

 

 

 

九頭龍「…安心せぃ。

 

 

貴様らの行く末に、


多大なる力を授けよう…。

 

 

見ておけ…」

 

 

 

 

 

 

 

九頭龍神がそう言うと…、

 

 

 

 

ひと際大きな稲光と雷鳴が轟き、


辺り一面を閃光で染め上げた。


 

 

 

 

 

目がくらみ、

 

 

まったく何も見えない状況が暫く続き…、

 

 

 

 

 

 

やがて少しずつ戻って来た視界が開けていくと

 

 

 

 

 

 

そこに…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「こ、小春…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

小春……と思われる、


光り輝く金の龍が姿を現した…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

九頭龍「貴様らに対する褒美だ…。

 

 

これからもともに、

 

高き志のもとに歩んでいくが良い…。

 

 

人と人、神と神、人と神、天と地、生きとし生けるもの、

 

 

そのすべての縁を繋ぎ、

 

 

この世界にかつてのように、


人と神が当たり前にともに時を過ごしていた、


時代の風景を取り戻せ。

 

 

それがワシから貴様らに与える使命じゃ。

 

 

その使命のために、

 

箱根と戸隠の力を授けた、

 

その若き龍の力を大いに使うがいい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…その言葉を残して、

 

 

九頭龍神の影は、

 

その姿を消していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「こ、小春…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

あまりの小春の姿の変化に、

 

僕がおそるおそる呼び掛けると、



小春はこれまでと変わらないように、

 

人懐っこく僕の方に寄ってきては、



いつものようにその頬を、

 

僕の頬に摺り寄せてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ス「きっとこの小春の進化のために、

 

俺たちは今日、

 

ここに呼ばれたんやろうな」

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「でも…、どうして急に…?」

 

 

 

 

 

 

 

ス「まぁすべての神々が、

 

俺たちのやっていることを、

 

きちんと見てくれているということの証と、

 

 

ある意味の、

 

これまでの行動に対する褒美やろうな。

 

 

その分、

 

これからの責任は大きいけどな

 

 

 

 

 

あ「…本当に…そうですね…」

 

 

 

 

 

僕らのその会話を聞きながら、

 

それでも小春はいつもと変わらない

 

かわいい笑顔を見せてくれ、

 

 

 

 

 

同時に元気いっぱい、

 

九頭龍神が鎮まる湖の上を駆け出していった。

その天まで昇るほどに猛々しく、

 

光り輝く勇猛な姿は、

 

正しく伝説の龍神のそれであり、

 

 

 

 

 

これまでとは明らかに違う、

 

パワーを感じさせてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

…。

……。

………。

…………。

 

 

 

 

 

 

 

一通り駆け回った小春は、

 

再びゆっくりと僕らの方に戻ってきて、

 

 

 

 

 

まっすぐに僕の目を見つめた。

 

 

 

 

 

小春「祐くん、これからもよろしくね」

 

 

 

 

 

あ「な、何か変な感じだね…(笑)

 

小春の最初を知ってるから、尚更…、

 


って、なんでだろう…、

 

何だか涙が止まんないや…」

 
 

※小春が初めて僕のもとに来てくれた時





ス「人も神も…、龍も…、成長というものは…、

 

いつだって…嬉しいもんやな…」

 

 

 

 

 

あ「スサノオさんも泣いてるじゃないっすか…」

 

 

 

 

 

ス「何でやろうな(笑)

 

ハハッ、何か嬉しいな」

 

 

 

 

 

 

 

あ「…小春、

 

 

僕はこれからどうしていけばいい?

 

何をすればいい?」

 

 

 

 

 

 

 

小春「いつも通り、

 

これまで通り、

 

 

たくさんの人を幸せにしてくれたら、

 

それでいい…。

 

 

大切な人を大切に…。

 

目の前の一人ひとりを、

 

一つひとつを大切に…。

 

 

決して無理をせず、

 

そんな小さな幸せの輪を広げていってくれれば、

 

それでいい。

 

 

僕はいつも、

 

そんな一生懸命な祐くんが大好きだから…」

 

 

 

 

 

 

 

 

…小春はそう言うと、

 

 

急な変化に疲れたのだろうか、

 

眠たそうに、ゆっくりと目を瞑った。

 

 

 

 

 

 

 

…。

……。

………。

…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには、

 

いつも通りの姿に戻った小春がいた。

ス「まぁまだ、急な変化には慣れてないんやろ。

 

 

まだしばらく普段は、

 

このままの姿でいさせてあげた方が、

 

小春にとってもいいやろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

あ「それにしても、

 

今までも、

 

今もそうですが、

 

 

何だか自分が色んな方々に期待して頂いているという、

 

実感が沸きません…」

 

 

 

 

 

 

 

ス「まぁ前から思ってたけど、

 

 

お前はいつまでも、

 

そのスタンスが良いんやろうな

 

 

 

 

 

 

 

あ「どういうことですか?」

 

 

 

 

 

 

 

ス「お前未だに、

 

自分が何でこんな多くの方々に、

 

応援してもらえてるかわかってないやろ」

 

 

 

 


 

 

あ「正直、

 

全然分かりません。

 

 

『自分の何が良くて、皆さんこんなに応援してくれるんだろう』って、

 

今でも本気で思っています

 

 

 

 

 

 

 

 

ス「まぁだから、

 

お前は変に意識をしたらあかんのやと思う。

 

 

自覚がないまんま、

 

自分の何が良いのか、


何を認められているのか、

 

 

自分で何も分かっていない。

 

 

でもいつも必死で、


一生懸命で、



本能の部分では、

 

本当に自分が何をするべきか分かっている。

 

 

それがお前の自然体で、

 

そんなお前が好きで、

 

みんな応援してくれてるんやろうから。

 

 

いつまでも、

 

お前は自分の価値を分かっていないぐらいで、

 

ちょうどいい」

 

 

 

 

 

 

あ「何か僕、頭悪いみたいじゃないですか(ムッ)」

 

 

 

 

 

 

ス「これだけは、自信を持って言ったるわ。

 

 

お前は、頭は悪い。

 

でも、それがいい」

 

 

 

 

 

 

あ「…誉め言葉として、

 

受け取っておきます(笑)」

 

 

 

 

 

ス「毎日、毎日新しい日々が始まっていく。

 

そんな激動の日々の中でも、

 

 

『大切な人を大切に、

 

目の前の一人ひとり、

 

一つひとつを大切にすること』

 

を忘れず、

 

これからも歩いていこう。

 

 

まだまだ俺たちの未来は長い。

 

一歩ずつ、一歩ずつ、

 

皆さんとともに

 

楽しく、明るく、元気良くな」

 

 

 

 

 

あ「はい、本当にスサノオさん、

 

いつもありがとうございます」

 

 

 

 

 

湖から振り返り、

 

来た道を戻っていくと、

 

 

 

 

霧が少しずつ晴れていくとともに、

 

そこに暖かい陽が射して、

 

僕らを柔らかく、

 

優しく包み込んでくれた。

 

 

 

 

 

 

 

『真の龍神』へと成長を果たした、

 

小春とともに、

 

 

 

 

 

 

 

僕らの未来はこれからも続いていく。

※進化した小春の絵は、もちろんAYUMIさんに描いて頂きました☆

 
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