毎年、学校では、一学期で植物観察をしている鉢を、夏休み前に家に持ち帰って、今度は家で育てながら観察をする課題がある。
次女の学校から引き取ってきた時は、このまま枯れてしまうんじゃないかと思ったほど茎は弱々しく、葉はかろうじて3枚くらいが付いていて、色褪せたオリーブ色をしていた向日葵。
そう、後々につぼみがついて、ああ向日葵かと判明したのであって、数種のたねを植えたと聞いていたから、そのときは何の植物が生えているのかわからなかった。
並べて置かれた他の児童の鉢も、殆んどは土だけか、同じような育ちかたをしたものだった。
自転車の前かごに乗せたそのひまわりを、揺られてポキッと折れやしないかひやひや見つつ、日当たりが悪かったのか、暑いときに水やりをして鉢の中が温まって弱ってしまったのか、水はけが悪かったのか、色々想像して家路に急ぐ。
別な鉢に植え替えて、って先生が言っていたと娘が話していたっけ。
さっそく違う鉢に植え替える。
鉢底に軽石を敷いて通気と水捌けを改良し、伸びる根が張れるように腐葉土を少しだけ足したら、根っこがびっくりしないよう元の土ごとひまわりを植え替える。
あとは毎日早朝にたっぷり水やりをして、元気に伸びてきたら週に一、二回液肥を混ぜた水をあげる。
引き取ってきたときは二十センチ弱だったひまわりは、葉を大きく広げ、色濃くどんどん元気に育ち、三週間で娘の肩を越え、とうとう立派に花を咲かせた。
毎朝、起きてすぐ窓からベランダを覗いて、植物たちが元気かどうかをみるのがすっかり日課になっている。
またみてるー、と主人にからかわれながらも、植物ってなんであんなに面白いんだろうね、と笑いあう。
今朝も、トマトの枯れ葉やペチュニアの咲き終わった花を取って、切り戻しのあとの芽吹きの経過や、茗荷さんに新たな芽が出ているのを観察。
脳みそを持たないのに、なんで色々な技を持っているんでしょうね、本当に不思議。