こんばんは、「鎌倉 うごかす文庫」店主のおーじーです。
猫を理解するには、彼が独自の才能と独自な見地、
独自な倫理観まで持っていることを悟らねばならない。
ー リリアン・J・ブラウン
猫に関する究極の謎は、
そもそも何故「家猫」になることを決意したかである。
ー コンプトン・マッケンジー
もし道に迷ったら、一番良い方法は猫について行くことだ。
猫は道に迷わない。
今夜も「鎌倉 うごかす文庫」、はじめます。
ネコのようにミステリアスに書けたら... と
エドガー・ポーが言うように、全ての猫は謎だらけなのではないでしょうか?
ウチの看板猫(♂)もまさに謎だらけで、
生まれ育った土地も年齢も謎ならば(元野良猫のため)、
前飼主(保護者)宅に突如現れ、ドシドシ勝手に上がり込み、しかも居着く、
という前代未聞の登場方法も謎。
数十年の猫飼いの嫁をして、
「こんなにイジキタナイ猫は、はじめて...」
と言わしめた食への執着もまた謎。
そして、我が家を震撼させた究極の謎が、
この猫、どうやら怒れないらしい...という謎。
イライラしたり、怒りの感情を持たないのではなく、
どうやら怒り方を知らないのでは??というのが正解。
猫独特の「ファーッ」という怒りの表現を家族で聞いた者は誰一人おらず、
生傷が絶えないと言われる猫飼い生活で、
咬み傷、引っ掻き傷、もろもろ一切ナシという、ある意味での恐怖。
ひとりぼっちになると暴れ回りますが、
こちらもどうも怒っているのではなく、パニックを起こしているようで...
糸くん、キミは一体何者なんだい??
いつか教えてくれるかい??
こんなことを書いていたら、
かなり前に読んだ小林正観さんの本の一節を思い出しました。
人間関係に悩むある読者が、正観さんに尋ねます。
「確かに他人の人格を変えようとするよりも、
自分の人格を変えることで問題が解決するということが分かりました。
しかし、正観さんの周りには穏やかで温かい、素敵な人がたくさんいるのに対し、
自分は行く先々で性格の荒れた人たちばかりに出会う。
この部分に関しては全く納得がいかない」
正観さんはこう答えます。
「私の場合は、もう『訓練終わり、修行終わり』という看板を掲げているのです。
あなたの場合は、『訓練中、修行中』という掲げていらっしゃるので、
訓練や修行をさせて下さる先生が周りを取り囲んでいるのでしょう」
「ですから人間関係が大変だというのなら、『訓練中、修行中』をやめて、
『訓練終わり、修行終わり』という看板を掲げてしまえばいい」
「『訓練中、修行中』の看板を下ろしてしまうと、すごくラクです。
ただ、看板を下ろしたあとは、(人間関係で)
怒ったり、怒鳴ったり、イライラしてはいけませんよ。
もう訓練も修行も終わったのですからね」
この話、禅問答のように煙に巻かれたようで、非常に深い言葉です。
人間関係というテーマの質問でしたが、
実はこの話テーマはなんでもいいのです。
例えば「不幸せな人生」が嫌ならば、それに対して
『訓練終わり、修行終わり』という看板を掲げて生きていけば良いのです。
ただし、その看板を掲げたからには、
不幸せだと嘆いたり、それで人をひがんだりしてはいけません。
なぜなら、もう訓練も修行も終わったのですから。
「犬は散文、猫は詩」という言葉がありますが、
ひょっとしたらウチの猫は理屈を超えた直感で、「怒る」ということに関して、
『訓練終わり、修行終わり』の看板を掲げて生きているのかも知れません。
しかし、嗚呼... 今日も食欲真っ盛り。
「メシにゃ!?」という決定的一瞬。
抑えられない衝動が全面に現れたこの表情。
嗚呼。
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