かっちん夫婦とマミーの日々<第24話>・・・デイケアへ行きたくないと泣く義母マミー | 義母と僕とリハビリ介護日記

義母と僕とリハビリ介護日記

脳出血の後遺症で要介護4、一級障害者になった一人暮らしの義理の母マミー、娘夫婦と同居して厳しいリハビリを続けるか? 
それとものんびり施設入所をするのか?選んだ答えは「厳しいリハビリお願いします!」その日から涙を流してリハビリを頑張る
義母と僕の成長日記です。

探せば意外とあった、半日だけのデイケア-かっちん夫婦とマミーの日々
<24>

脳出血の後遺症で頭や体に障害を負った義母“マミー”が退院後最初に通ったデイケアでは、数ヶ月も経つと週2回のリハビリと入浴のサービスが1回に
減らされてしまった。しかし介護初心者だった僕たち夫婦は、マミーが泣いて
嫌がるまでは「介護保険で受けられるサービスなんて、そんなもんだろう」と
思っていた。

[事業所都合で決められた入浴とリハビリのスケジュール]
マミーが退院後に通い始めたデイケアは入院していたリハビリ病院に併設
されていた施設だった。

入院当初マミーがリハビリをしていた部屋のすぐ隣にあったので、その様子
はイヤでも僕たち夫婦の目に入ってきていたのだが、傍目から見てても、あ
んまりレクリエーションの類には力を入れていないような感じだった。

みんな自分のリハビリの時間とお風呂の時間以外は狭い部屋で1日缶詰
状態。ほとんどテレビを観て時を過ごしていた。その様子はまるで病院
の待合室のようだった。

マミーはここへ、火曜と土曜の昼1時15分から4時15分の3時間だけ通って
いた。そして週1回ずつに減ってしまったリハビリとお風呂は、いつも何故
か火曜日に集中していた。

そのため土曜日は何もせずに、ただジッと3時間その狭い部屋で車椅子に
座って時を過ごしているだけとなる。

デイケアの都合で土曜日の入浴を廃止したのなら、せめて火曜をお風呂の
日に、土曜にリハビリの時間を割り当ててくれたらいいのに、そんなこち
らの些細な要望すら全く聞き入れてはくれないデイケアなのであった。

[“3時間座りっぱなし”に義母が悲痛な訴え]
ある土曜日のこと。

この日も何もする事なく、ただ部屋で座っていたマミーを妻のかっちんと
迎えに行くと、帰りの車の中でマミーは泣いていた。

「どうして、あんな所に、座りに行かなくっちゃ、いけないんですか?」

「だって、さよちゃん(マミー)はあそこに行かんとお風呂に入られへんやろ?」

「今日はお風呂、入ってません」

「ああ、土曜日はお風呂はなくなったんやったな・・・でもデイケアには週に
2回行かへんとあかんっていう契約やねん」

「あんな所で、何もしないで座ってたら、お尻が痛いんです。体もしんどい
んです」

「まぁ、そうやろな・・・誰かと話したりせーへんのか?」

「しません。ずっと座ってるだけです、はい」

「そうか・・・」

「かっこちゃん(かっちん)、良い子になるから、わてを、あそこにはもう
やらないで! 家に置いといて下さい、お願いします!」

「・・・」

「かっこちゃん、お願いします。良い子になるから!」

マミーのこの悲痛な訴えを聞き、デイケアとはこんなもんやと思っていた
かっちんも、ついに動いたのだった。

[直接連絡でやっと見つけた半日デイケア]
週明けの月曜日。

かっちんは電話帳に載っていたありとあらゆるデイケアに電話をかけまくっ
た。そして、半日だけの利用だが受け入れてくれないかと頼みまくった。
送迎はするつもりでいたので少々遠いところにも電話をかけてみた。

10件ほど頼みまくってOKが出たのが、現在マミーが通っているデイケアだ。

「この秋頃から、うちのデイケアでも半日の方を受け入れようという話が出
てきていたところなんです。まだ半日でご利用されている方はいませんが、
良かったら一度ぜひ見学にいらして下さい!」

そして見学に行ってみると、そこが実に素晴らしいデイケアだったのだ。

[サービス内容まで理想通り、さっそく契約へ]
そこでは「自立」「認知症」「身体障害」の3つのグループに分けたうえで
個人個人に合わせたカリキュラムがしっかりと組んであった。

マミーは3グループある中の、認知症のグループに入ることに決めた。

理由はマミーのように「目も見えない」「動けない」だと、自立のグループ
ではまず無理だ。

残るは認知症のグループと身体障害のグループになるわけだが、マミーは
高次脳機能障害の実行障害もあるし、目もあまり見えていない。

何をするのにも、誰かに指示を出してもらわなければなかなか難しい。

身体障害のグループはマミーと同じで車椅子の方がほとんどだった。だけ
ど、トイレやお風呂の時の介助以外は何でも自力でできる人達ばかりだ。

一人で貼り絵を作ったり、書道をしたり、カラオケの機械を自分で操作して
歌ったりしていた。

しかし認知症のグループは違った。

このグループは常に団体行動。職員の方の率先の元、必要な人には職員
の方が手を添えてゲームをしたり、脳を活性化させるような勉強をしたりし
ていた。

「今日のお昼ご飯は何を食べましたか? 分かる方は手を挙げて下さい!」

「何だったかな?」

「ヒント、コケコッコーって鳴く動物は何ですか?」

「はい!」「はい!」「はい!」

「では〇〇さん!」

「はい、チキンの焼いたヤツです!」

「正解です! では他に何を食べたか分かる方、いますか?」

「何だったかな?」

「ヒント、青い葉っぱのお野菜です!」

「はい!」「はい!」

認知症になると、さっき食べた食事内容が思い出せなくなる方も多い。な
のでこのような感じで頭を使う刺激を与えるような取り組みをしていた。

そして何よりもこのグループは、なんだか学校みたいで一番楽しそうに見
えたのだ。

そんなわけでマミーと相談し、ここのデイケアの認知症グループに入る事
と決めた。

そして早速、このデイケアと契約を交わすこととなった。  

(つづく)

このデイケアが見つかった時は本当にかっちんが大喜びしてたな~。
マミーは最初少し戸惑ってたようだけど・・・
(その理由はまた明日の記事をご覧下さいね~)


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