かっちん夫婦とマミーの日々<第54話>・・・さらなる病気の陰~ | 義母と僕とリハビリ介護日記

義母と僕とリハビリ介護日記

脳出血の後遺症で要介護4、一級障害者になった一人暮らしの義理の母マミー、娘夫婦と同居して厳しいリハビリを続けるか? 
それとものんびり施設入所をするのか?選んだ答えは「厳しいリハビリお願いします!」その日から涙を流してリハビリを頑張る
義母と僕の成長日記です。

脱水で義母の腎臓機能が低下、さらなる病気の陰-かっちん夫婦とマミーの日々<54>

脳出血を起こして寝たきりとなった義母“マミー”の褥瘡や廃用症候群予防には細心の注意を払っていた僕たち夫婦。しかし脳に負った障害のために痛む場所をうまく伝えられなかった義母マミーは、膀胱炎を腎盂腎炎にまで進行させてしまった。回復は早かったものの間をおかず、今度は脱水に。その後みるみると弱っていった。

[腎盂腎炎で治療入院、抗生剤点滴を2週間]
義母のマミーがかかった腎盂腎炎は、膀胱炎の段階で処置できてさえいれ
ば入院までしなくても良かったのだが、腎盂にまで菌が行ってしまうと高熱
を発症してしまう。

そうなると絶食と点滴治療が必要になるので、入院を余儀なくされてしまう
のだった。

しかし腎盂腎炎は抗生剤の点滴を受けると、わりと早めに回復する。マミ
ーの入院騒動も、この時は2週間ほどで済んだ。

だが、妻のかっちんはずっと泣いていた。

「さよちゃん(マミー)が腎盂腎炎になったのは私のせいや! 私の体が弱い
から、さよちゃんが遠慮してトイレ行きたいって言わへんでオシッコ我慢し
たからこうなったんや!」

涙と後悔にくれる娘のかっちんだった。

[“水分摂らない作戦”に気づけなかった家族]
退院後、「オシッコを我慢したから大変なことになってしまった」と感じた
マミーは次の作戦に出た。

それは「水分不摂取」というものだった。

これは読んで字の如く「オシッコがしたくなるから水分を摂らない」という
浅はかな作戦だった。

素人マミーが考え出した苦肉の策、このために夏場になっても水分をほとん
ど取らなかったマミー。

マミーはもともと水分をたくさん摂るような人ではなかった。お茶や水なんて
ほとんど飲まなかったし、飲むのは味噌汁くらいだったと記憶する。

そんなわけで、かっちんも「さよちゃんはあんまり喉が渇かへん人なんやろう」
と、特別気にも留めなかったようだった。

しかしこれがマズかった。

[脱水が原因でマミーの腎臓機能が低下]
マミーは夏の終わりに脱水を起こし、トイレで倒れた。

そのまま救急車で病院へと運ばれ、そしてすぐに点滴を受けた。脱水を起こ
すと腎臓の機能が弱まるということを、僕たちはこの時初めて知った。

「さよちゃんが脱水になったんは私のせいや! 私が気をつけてあげへんか
ったから、さよちゃんの腎臓の数値が悪くなってしもうた!」

と、再び涙と後悔にくれるかっちんだった。

そして、この夏の脱水騒動からマミーはどんどん弱って行った。

原因はマミーの難病であるサルコイドーシスが悪化していたからだった。
しかし、僕たちはその事にもなかなか気が付けずにいた。

11月になってやっと原因が分かり入院。

「さよちゃんをこんなに苦しめたんは私のせいや! 難病が悪化してたのに、
そんな事にも気づけへん“でくの坊”の内科にずっと通わせてたばっかりに、
何ヶ月もさよちゃんを苦しめてしもうて・・・ごめん、さよちゃん、ごめんな!」

マミーの難病の悪化は、かっちんがマミーの血液検査の結果を見ていて気が
ついたことで主治医の内科医は全く気づかずマミーを老衰で片付けようとした
ことは以前ここの記事にも紹介しています。よろしければこちらもお読みくだ
さい。(※かっちん夫婦とマミーの日々<第40話>・・・食事が取れなくなった
原因発覚~そして自宅開業へ)

こうしてマミーが病院に運ばれるたび、涙と後悔にくれてばかりいたかっちん
だった。

[寝たきりの状態が5ヶ月にも及ぶ]
この時の入院期間は3ヶ月近くもかかり、病院で寝たきりの状態が長く続いて
しまったマミーは、介助しての立ち上がりも難しくなってしまっていた。

なので、退院後はリハビリ病院に転院し、そこで2ヶ月過ごした。

そんなわけで、この時のマミーの入院生活はトータルで5ヶ月間も続いてしま
ったのだった。

入院先でマミーのサルコイドーシスに施された治療はステロイドの投与だ
った。最初は大量に投与して増悪している肉芽細胞を叩き、徐々にステロイ
ドの量を減らしていくというものだった。

この治療自体は順調に進んでいった。

しかしこの時、別の病がマミーの体に忍び寄っていたことを、僕たちは知る由
も無かった。

[入院中、突然マミーのオシッコが出なくなった}
ある日、いつもの如く昼すぎにマミーの病室へ行くと、看護士さん達が何やら
バタバタしていた。

そして、かっちんを見るなりこう言った。

「実は、お母様のオシッコが出ないんですよ!」

何? オシッコが出ない? 

また水分取ってないんかいな? と思ったかっちんはマミーに聞いた。

「水飲んでるか?」

しかし、その時のマミーは何故かいつもと違っていた。グッタリとして、かっ
ちんの問いかけにもほとんど反応しなかった。

夜中に眠れないときは眠剤を使うこともあったので、この時もそのせいで
ボーっとしてるんだろうと思ったかっちん。

しばらくマミーの側にいても一向に起きる気配がなかったので、そのままに
して帰宅した。

すると夕方の6時過ぎ頃、病院から1本の電話がかかってきた。

「実はお母様の件で先生からお話があるそうなんですが、今から病院へ来て
もらうことはできますか?」

「えっ、今からですか?」

「はい、できれば今すぐに来てほしいんですけど・・・」

この電話から、何やらただならぬものを感じ取った僕とかっちんは、すぐさま
病院へと車を飛ばしたのだった。  

(つづく)

今日は厳しいピアノレッスンがあって今の僕は灰になってる状態な為、
これにて失礼します~。

明日、マミーの新作記事書きますから見に来てね!

にほんブログ村 病気ブログ 脳卒中・脳梗塞へ
にほんブログ村に参加してます!
にほんブログ村 介護ブログ 在宅介護へ
こっちにも参加してますよ~!


高齢者介護ランキングの方もよろしくお願いします