大人にこそ読んで欲しい  ドームがたり | ほんとうのピコットさん

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子どもの本屋「夢文庫ピコット」店主です。
タイトル「ほんとうのピコットさん」については、
http://ameblo.jp/pikot/archive1-200711.html をどうぞ!


原爆ドーム。 
当たり前のことだけど、原爆のために建てられたわけではありません。 
原爆が落ちるまでは、広島県物産陳列館だったことを、 
わたしも、この絵本を手にして初めて知りました。 
 
アーサー・ビナードさんとスズキコージさんによって生み出されたこの作品は、 
原爆ドームに歴史を語らせています。 


広島県の物産と人が集まる場所であった、ドーム。 
プルトニウム爆弾により死の街となった広島の悲惨。 
その時から原爆ドームと呼ばれるようになった物産陳列館。 
今もウランを使い続ける人類への不安。 
ウランの原子のカケラは何百年何千年、さらにもっと後まで残っていくことに対する、

改めての警告。 

 

心揺すぶられる作品です。
 
この絵本は、大人たちにこそ読んで欲しいと思います。 
そして、子どもたちにクリーンな地球を残していくことを一緒に考えたいものです。 
未来ある地球を子どもたちに手渡すのが、私たちの責任ですものね。 
原爆ドームのこのメッセージが、 
世界中に伝わります様に。 


 


 
 
 
ドームがたり

 アーサー・ビナード作 スズキコージ絵

玉川大学出版部 本体1,600.

 

 
 
チェコの建築家によって1915年に建てられた、 
丸い屋根を持つ建築物であるぼく。 
広島県中の特産物が集められて、売り買いされる、 
活気にあふれた場所でした。 
 
その広島物産陳列館は、あの日、歪んだ骨格だけになり、 
そしてあの日から、

原爆ドームと呼ばれるようになりました。 
 
ぼくは不安に思っています。 

あんな日があって、ウランのかけらが飛び散ったのに、
世界中で今もウランが掘り出されていることを。 
原子力で発電がされていることを。 
 

ぼくは恐れています。 
あの日に飛び散ったウランのかけらが今もドームに残っていて、 
ドームに巣くうスズメたちを傷付けはしないだろうかと。 
 

 

 

 

☆ もうひとつのアーサー・ビナード作品

さがしています<ヒロシマのこと> ・・・→

 

 

 

 

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