前回に続き、ブレンデッド・スコッチ。
日本に初めて紹介されたとされるスコッチ「オールドパー12年」
明治時代から飲まれているとのこと。
時の外相「岩倉具視」が、欧米視察の際、西洋の文化的象徴として持ち帰った。
上流階級の社交の場には欠かせないウイスキーだったらしい。
歴史と文化の香りを感じる。
40種類を超える原酒をブレンド。
前回の「バランタイン」とは対極にあると感じるスコッチだ。
香りに独特のクセがある。
ただ、何かに例えるのが難しい。
ピートのようなスモーキー感ではない。
アードベッグの「焼けたゴム感」に似ている気もするが…。
「いい香り」とは言い難い、クセモノ的な香りだ。
この独特の香りは「立ち香」だけ。
口に含むと不思議と感じない。
味わいは深く、甘く、濃醇。
しっかりした重厚なボディ。
伝統的な「スコッチ」という印象。
加水すると、クセのある香りは穏やかになり、フルーティさが出てくる。
味はまろやかになり、旨みがスムーズに広がる。
こうなると、最初に感じたクセモノ感は一変。
リッチでエレガントな上質のスコッチに表情を変える。
ストレート、トワイスアップ、又は濃いめの水割りでじっくり味わいたい。
ハイボールには向かない気がする。
スコッチ初心者は、その独特の香りと酒質の重さに、少々抵抗を感じるだろう。
中~上級者向けのスコッチである。
※こちらが現行品。
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